イースタン・カンファレンス第3シードのニューヨーク・ニックスと、第6シードのアトランタ・ホークスによるプレーオフのファーストラウンドは、現地時間4月18日の初戦をニックスが113-102で制し、シリーズの先手を取った。
ところが、20日の第2戦で戦況は一変。ニックスはホームのマディソンスクエア・ガーデンで12点をリードして第4クォーターを迎えるも、最後の12分間でフィールドゴール成功率22.7%(5/22)のわずか15得点と失速してしまう。
対するホークスは、ゲームハイの32得点を奪ったCJ・マッカラムを筆頭に勢いに乗り、1点差(107-106)で逆転勝ち。ジョナサン・クミンガが19得点、2スティール、ジェイレン・ジョンソンが17得点、8リバウンド、オニエカ・オコングが15得点、8リバウンドとそれぞれが勝利に貢献した。
さらに舞台をステイトファーム・アリーナへ移して迎えた23日の第3戦、ホームのホークスは約41分間にわたってリードを保持。1点ビハインドの終盤にマッカラムのジャンパーで逆転すると、ニックスの最後のオフェンスを封じて109-108と2戦続けて1点差の接戦を制し、2勝1敗でシリーズをリードした。
第3戦でホークスはジョンソンが24得点、10リバウンド、8アシスト、2スティール、マッカラムが23得点、5リバウンド、2スティール、2ブロック、クミンガが21得点、ニキール・アレキサンダー・ウォーカーが14得点、ダイソン・ダニエルズが13リバウンド、6アシスト、3スティールをマーク。
シリーズ3戦を終え、ホークスは34歳のマッカラムがチームトップの平均27.0点と躍動。そしてシックスマンのクミンガが攻守両面で非凡な能力を発揮し、チーム3位の平均16.0点に4.0リバウンド、1.0スティール、フィールドゴール成功率57.6%とインパクトを残している。
クラッチタイムにおけるパフォーマンスもあり、ここまではマッカラムがシリーズのベストプレーヤーと言える働きを見せているが、クミンガの活躍も見逃せない。第3戦の勝利後、マッカラムは23歳の若手フォワードを手放しで称えていた。
「彼は素晴らしい活躍をしている。プロ意識が高く、チャンピオンシップのDNAを持っているのは明らかだ。彼は正しいプレーの仕方をよく知っている。運動能力は桁外れだし、あの爆発力は目を見張るものがある。ミッドレンジショットもあり、ポストアップやスクリーンも上手くこなせる。守備面では1番(ポイントガード)から5番(センター)まで守れるんだ」 ホークスは今季、1月にエースガードのトレイ・ヤングを放出し、ワシントン・ウィザーズからマッカラムとコーリー・キスパート、2月にはクリスタプス・ポルジンギスをトレードし、ゴールデンステイト・ウォリアーズからクミンガとバディ・ヒールドをロスターに加えた。
2022年にウォリアーズで優勝を経験したクミンガだが、チームのシステムの中で役割に制限があり、うまく適応できずに苦戦していた。しかしホークスで活躍の場を見出すと、プレーオフで見事にステップアップ。マッカラムは、第3戦に向けたチームの舞台裏を明かし、クミンガを絶賛した。
「昨晩、僕らは全員、この試合が自分たちにとってどれほど重要な意味を持つかを考えながら、ジムに集まったんだ。バスケットボールを心から愛し、情熱を燃やす仲間たちがいると、お互いを応援し合うのは自然なこと。利他的になることも、お互いを高め合い、喜びを分かち合うことだって容易になる。彼は決して恵まれた環境ではなかったが、今は幸せな居場所を見つけたのさ」
相手のボールハンドラーからビッグマンまでカバーするクミンガは、ニックスとのシリーズで主にセンターのカール・アンソニー・タウンズと対峙し、フィールドゴール成功率37.5%(3/8)、ジョシュ・ハートに対しても同20.0%(1/5)と、ディフェンス面で殊勲の働きを見せている。
4戦先勝のプレーオフ、ホークスが1回戦を突破するためにはあと2勝する必要がある。現段階ではクミンガをベンチスタートで起用できる点が、大きな強みとなっていることは間違いないだろう。
文●秋山裕之(フリーライター)
低迷球団から2度のトレードを経て、プレーオフで殊勲の働き。ホークスのマッカラムが見出した「トンネルの先の光」<DUNKSHOOT>
「ベストプレーヤーが188cmだと、優勝するのは難しい」ブランソンを中心に頂点を目指すニックスをピアースが疑問視<DUNKSHOOT>

