
「いつものタケが戻ってきた」3か月ぶりに先発した久保建英の復調にソシエダ番記者が感嘆!「特筆すべきは…」【現地発】
3か月以上の時を経て、タケ・クボ(久保建英)がヘタフェ戦(0-1)でついに先発ラインナップに名を連ねた。配置されたのは、彼が最も輝く場所――右サイドのタッチライン際だ。仕掛け、対峙するマーカーを翻弄し、常に迷いを生じさせるために必要な幅を確保できる聖域。そしてそれは、サイドバックの攻撃参加を促すために、マタラッツォ監督があえて空けておこうとするレーンでもある。
一見すると、スタッツがタケを支持しているとは言い難い。アシストもゴールもなく、決定的なシュートを放つ場面も限られていたからだ。しかし、数字だけでこの日のパフォーマンスを評価するのは、あまりに表面的な見方と言わざるを得ない。この日ピッチに戻ってきたのは、数字を超えた価値を持つ「いつものタケ」だったからだ。
許可を求めることなく果敢に仕掛け、リスクを恐れず、大胆不敵にプレーする。それこそが彼の本質であり、他者との明確な違いを生み出す要素である。試合開始直後、ヘタフェは二度の激しいタックルで歓迎の意を示した。
多くの選手を怯ませるような衝撃だったが、タケは違った。過剰な抗議もせず、何事もなかったかのように立ち上がり、プレーを続行した。その強靭な競争心こそ、彼のDNAに刻まれた真髄である。
特筆すべきは、守備への献身だ。負傷前と同様に、この日もチームのために汗をかく犠牲精神に溢れていた。守備を助け、自らのサイドを締め、攻撃時には常にパスコースを提供し続けた。左サイドのパブロ・マリンが純粋なウインガーではなかったため、ヘタフェの守備の焦点は必然的にタケのいる右サイドに集まった。時には二人、三人、そして四人に囲まれるという、戦術的に準備された壁を前にしても、彼はひるむことなく何度も穴を開けようと挑み続けた。
確かに、敵陣深くでのキレや、最終局面での判断の精度には、最高潮の時期ほどの冴えはなかったかもしれない。それでも、数か月前までレアル・ソシエダに多くの勝点をもたらしたあの男が、確実に戻ってきたという明確な兆しは随所に見られた。
それは、コパ・デル・レイ決勝の延長戦でも予感させたものだった。あの日、彼はアトレティコ・マドリーを最後まで震え上がらせ、試合に漂っていた空気を一変させてみせた。そして今、舞台はリーグ戦の最終盤へと移った。タケは言うまでもなく、単なる戦術の選択肢の一つではない。チームの進むべき道を示す違いを生み出せる存在としての重責を担っている。
18分、鮮やかな切り返しで一気に二人を置き去りにすると、右足で精度の高いクロスを供給。だが、エルストンドの放ったシュートは枠を捉えきれず、最後はオスカルソンが詰めるもゴールには至らなかった。その数分後には、再び左足のアウトサイドを使った魔法のようなパスを再びエルストンドへ送るも、わずかに届かない。その後、ゴロチャテギのオウンゴールという不運がチームに重くのしかかった。
後半に入ってもタケは泥臭くハードワークを続けたが、報われる場面は少なかった。それでもスタンドのファンは、そこに「いつものタケ」が戻ってきたことを確信していた。今の彼に足りないのは、照準を合わせる最後の精度だけだ。
77分には、密集した狭いスペースを射抜く決定的なパスをアランブルに供給。しかし、その折り返しに懸命に合わせようとしたオスカルソンのダイビングヘッドは、惜しくもミートしきれなかった。さらに試合終了間際、再びタケのパスからアランブルに決定機が訪れる。アランブルは完全にフリーで、ゴール前には複数の味方も揃っていたが、焦って放ったシュートは枠を大きく外れた。
もし、タケがこのまま調子を高めてシーズンを終えることができれば、その恩恵はクラブのみならず日本代表にも大きくもたらされるはずだ。度重なる怪我に苦しんだ一年を経て、ワールドカップが近づく中、彼は自らの「プライムタイム」を代表チームで迎えることになるかもしれない。
チャンピオンズリーグ出場の夢は、もはや霧の向こうへと消え去ろうとしている。だが、チュリウルディンの空には、最高の守護天使の一人として、再びタケが輝きを放っている。
取材・文●ミケル・レカルデ(ノティシアス・デ・ギプスコア)
翻訳●下村正幸
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