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日本馬あと一歩届かず…香港勢が“怪物級”の強さと層の厚さでG1全3戦を制圧!【香港チャンピオンズデー】

日本馬あと一歩届かず…香港勢が“怪物級”の強さと層の厚さでG1全3戦を制圧!【香港チャンピオンズデー】

4月26日(日)、シャティン競馬場で香港チャンピオンズデーのG1、3レースが行われ、地元・香港調教馬が完全制覇。JRA所属馬は2頭が2着に入った。


【チェアマンズスプリントプライズ(G1、芝1200m)】
「カーインライジングが破竹の20連勝達成。サトノレーヴは離れた2着まで」

 最初に行なわれたのはスプリント戦のチェアマンズプライズ。日本からは先日の高松宮記念(GⅠ)で連覇を果たしたサトノレーヴ(牡7歳/美浦・堀宣之厩舎)が参戦したが、圧倒的な人気を得たのは現在19連勝中のスーパーホース、カーインライジング(せん5歳/香港/D.ヘイズ厩舎)。果たして結果はその人気どおりとなった。

 好スタートから3~4番手付近を進んだカーインライジングに対して、サトノレーヴはその後ろの6番手付近を追走。直線に入って鞍上のザカリー・パートン騎手がハミをかけてゴーサインを出すとカーインライジングは桁違いの推進力を発揮し、あっという間に抜け出して、さらには後続を突き放す。ジョアン・モレイラ騎手を背にしたサトノレーヴもよく伸びて2番手に上がったが、ゴールでは“持ったまま”のカーインライジングに4馬身1/4もの差が付けられていた。走破タイムの1分07秒10はコースレコードだった。
  カーインライジングはこれで20連勝(うちG1は9連勝)を達成。スプリント戦で4馬身以上の差を付けるというのはまさに怪物級で、他馬とは別の生き物のであるかのような印象を抱かされる。ここまでの23戦はすべてシャティン競馬場で走ったものだが、これだけの逸材を国内だけにとどめておくのは勿体ない。これからは日本も含め、ぜひ海外ツアーに出てその異次元の走りを披露してほしいものである。

 一方、サトノレーヴは持てる力を出し切った。これでシャティン競馬場の1200m戦は4度走って2着2回、3着1回。敗れた相手はすべてカーインライジングで、ワールドレベルの歴史的名馬と同時に現役だった不運を嘆くしかないだろう。


【チャンピオンズマイル(G1、芝1600m)】
「地元の伏兵、マイウィッシュが戴冠。日本馬2頭は馬群に沈む」

 日本からはマイルGⅠを3勝しているジャンタルマンタル(牡5歳/栗東・高野友和厩舎)と、前走、アブダビゴールドカップ(L、芝1600m)を制したシュトラウス(牡5歳/美浦・武井亮厩舎)の2頭がエントリー。しかし両馬とも終盤失速し、シュトラウスが13着、ジャンタルマンタルが14着と大敗を喫した。

 レースは実績上位のラッキースワイネス(せん7歳/香港/K.マン厩舎)や、昨年の香港マイル(G1)を制したヴォイッジバブル(せん7歳/香港/P.イウ厩舎)が主力視されたが、前者は11着、後者は5着に沈んだ。それに代わって勝利を収めたのは、プレップレースのチェアマンズトロフィー(G2、芝1600m)で勝ったラッキースワイネスとハナ差の2着としていた伏兵マイウィッシュ(せん5歳/香港/M.ニューナム厩舎)。中団から鋭く伸びて、自身初となるG1制覇を果たした。2着、3着には人気薄のキャップフェラ(せん5歳/香港/K.ルイ厩舎)、ドックランズ(牡6歳/英国/H.ユースタス厩舎)が入り、JRAポッドの3連単は106万9950円という高配当に。主役級の馬が破れても、次位の馬がすかさず浮上するという、香港馬の層の厚さを思い知らされる結果となった。

 ジャンタルマンタルの高野調教師はレース後、「体の張りや見た目も良くて、状態の良さを感じてはいたのですが、レースを終わってみると、もう少し覇気があっても良かったかもしれません」とコメント。一昨年の香港マイル13着に続く大敗であり、能力からして普通ならここまで大きく負けることは考えづらく、あるいは輸送、天候、馬場が苦手などの要因があるのかもしれない。【クイーンエリザベスⅡ世カップ(G1、芝2000m)】
「王者ロマンチックウォリアー強し。マスカレードボールは追い込むも2着」

 50億円超を稼ぎ出して世界最多賞金獲得馬となっている地元のヒーロー、ロマンチックウォリアー(せん8歳/香港/C.シャム厩舎)と、3歳にして昨年の天皇賞(秋)(GⅠ)を制したマスカレードボール(牡4歳/美浦・手塚貴久厩舎)の激突が注目されたメインレース。中団から力強く抜け出したロマンチックウォリアーをマスカレードボールは後方から追い詰めたが、1馬身差まで迫ったところがゴール。香港のエースがホームで別格の強さを誇示した。

 好スタートを切ったロマンチックウォリアーはやや抑えて4番手を進み、一方のマスカレードボールはゆっくりとゲートを出て後方を追走。折り合いに気を配ってか、向正面では最後方まで位置を下げる。隊列は崩れないままに最終コーナーを回ると、直線半ばでロマンチックウォリアーが一気に先頭へ躍り出ると、マスカレードボールもギアをトップに上げて急追。しかし位置取りの差は如何ともし難く、ロマンチックウォリアーは余裕の手応えで快勝。マスカレードボールはソジー(牡5歳/仏/A.ファーブル厩舎)を交わして2着まで上がったが、勝ち馬からは1馬身の差があった。
  手綱をとったクリストフ・ルメール騎手は、「惜しかったですが、とても良い競馬をしてくれました。能力も出してくれたので、今日は良かったです。ラスト300mはすごく良い脚を使ってくれました」とコメント。ホームの利があるロマンチックウォリアーにこそ届かなかったが、パリ大賞などG1レース4勝を誇るソジーを1馬身以上退けており、悲観すべき内容ではない。手塚調教師が「内容としては悪くないと思っています。この子が日本を代表する馬になれるように、また改めて鍛え直したいなと思います」とコメントしているように、進路は未定だが、今後のさらなる成長に期待したいと思う。

 なお本レースには日本からジョバンニ(牡4歳/栗東・杉山晴紀厩舎)とジューンテイク(牡5歳/栗東・武英智厩舎)も出走し、前者は5着、後者は8着に終わっている。
<了>

文●三好達彦

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配信元: THE DIGEST

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