『初代タイガーマスク45周年記念特別イベント』後楽園ホール(2026年4月28日)
初代タイガーマスクが藤波辰爾、藤原喜明、前田日明と“史上初の最強トークショー"を開催。藤原の暴走にタジタジになったものの、最後は先輩・後輩たちの前で「プロレス復活」に向けての気持ちをあらたにした。
2026年は初代タイガーマスク45周年、さらに佐山サトルのデビュー50周年の記念イヤーとなる。それを記念して行われた今回のイベントで初代タイガー、そして新日本時代から縁の深い藤波、藤原、前田を交えたスペシャルトークショーが行われた。
4人とも新日本出身で、初代タイガーから見ると、藤波と藤原が先輩、前田が後輩にあたる。藤波は初代タイガーの前にジュニアヘビー級をけん引していた立場で、藤原と前田は旧UWFでしのぎを削ったライバル。初代タイガーと藤原、前田は旧UWFでそれぞれ壮絶なケンカマッチを行い、伝説を残している。
記念セレモニーが終了し、初代タイガーがそのままリングに残ると、藤波、藤原、前田の順にそれぞれのテーマ曲に乗って3人が登場。そのたびに大歓声が飛び、「史上最強のトークショー」がスタートした。
藤波は初代タイガーの印象を聞かれると、デビュー戦に触れ、「あの衝撃な蔵前国技館。自分の試合よりも気になって、控え室からみんな見ていた。あの驚きをいまだに覚えています。僕のジュニアヘビー級はどっかいっちゃいましたね」と苦笑。藤原も「ダイナマイト・キッドとの試合、いい試合でしたねえ。みんな見てましたよ」と強い印象が残っているという。
前田は「自分が佐山さんと初めて会ったのは、入門の2ヵ月ぐらい前ですね。道場に呼ばれていって、自分より身長は低いけど、ゴリラみたいな体で凄いなと思ってね」と初対面の様子を振り返り、思いきって組みついたが、吹き飛ばされた思い出を明かした。練習のあとに年齢を聞き、自分と2歳しか違わないことを知って、「たった2年の差でこんな体になるのか」と驚いたという。当時の印象は「誠実なスポーツマンそのもの」だったと振り返った。
笑顔で3人の話を聞いていた初代タイガーは「今の話を聞いていて、そんなこともあったなあ、懐かしいなあ、藤原さんは酒を…。思い出が尽きないですけど、いい時代を過ごさせてもらいました」と冗談を交えてコメント。場内は大きな笑いに包まれた。
この場は無礼講ということで、藤原は「秘密だからね」と若手時代の際どい話も披露。フォローを任された前田が初代タイガーとのトレーニングに関する思い出話を語ったものの、藤原は「お前、話下手だな」とツッコみ、タジタジになっていた。
様々な話題になったが、特に盛り上がったのは初代タイガーの身体能力。藤波は新日本の大会前にゴルフによく行っていたことを振り返り、「まあ、飛ぶ飛ぶ。全身がムチのようでね。プロ顔負けだった」と初代タイガーのゴルフの実力を評価。藤原がここでもツッコみ、「佐山よ、なんでプロレスなんかやったんだよ。プロゴルファーのよかったんじゃないか」と言い放つと、初代タイガーは「飛んでもどこ行くかわからないんで」と苦笑するばかりだった。
初代タイガーが新日本で一番足が速かったという話になっても、藤原は「佐山は速いって言われたって? 俺なんか昔よく『よっちゃんに早い』と言われて」などと口にして暴走。「俺、昨日ね、喜寿、77だよ」とこぼしつつ、次回の5・27後楽園大会出場に意欲を見せる場面も見られた。
話は尽きなかったが、最後に今後に向けての思いを聞かれた初代タイガーは「プロレスはできたらファンも含めて昔の時代に戻したいです」と気持ちをあらたに。「藤原さんや藤波さんや前田君のようなストロングスタイルの強い人たちをリードできるような練習が必要です。若い選手を指導してもらいたい。そして、全盛期を迎えて、ああ、プロレスって凄いんだなというのをわかってもらいたい」と意気込んだ。
「新間さんが言ったように、プロレスは愛で、格闘技は恋だと思います。自分は愛と恋の両方を持っているんです。その恋のほうもなるべく武道に近づけたいなと。礼儀正しくしっかりとした格闘技ができればいいと思います。それも作っていきたい。武道を作るのが今の私の夢です。これは私が生きている間、最後の仕事ですね。徹底的に尽くしたいと思います」と悲願の武道設立にも執念を燃やすと、「まずはプロレスの再建から全力を尽くしていきますんで、皆さんよろしくお願いします」とトークショーを締めくくった。
45周年を迎えてもまだ初代タイガーの道は半ば。プロレスの復活、そして武道を設立に向けて今後も全力を尽くすつもりだ。
【初代タイガー&藤波&藤原&前田&山崎】
――45周年を迎えてこの大会を終えて、今はどんな気持ち?
▼初代タイガー「やっててよかったと思いました」
――同じ時代を生きた仲間たちも集まったが?
▼初代タイガー「感無量です。ちょっと酔っ払いが…」
▼藤原「うるせえ。45年? そうか、早いなあ」
――改めてタイガーマスクはどんな存在?
▼初代タイガー「新日本プロレスの若手の時代にあったプロレスの結晶だと思います。みんな仲間だけど、厳しいトレーニングや猪木さんが思想を受えつけて、先輩たちと切磋琢磨した。あの時代があったからこそタイガーマスクがあると思います。それがなかったら、タイガーマスクもブレイクしていないと思います。藤原さんの酒のおかげです」
▼藤原「うるせえ、この野郎」
――藤原さんは来月の試合に出てほしいという話になったが?
▼藤原「そんなこと言ってた? ただのジジイじゃないよってことを見せないと。要するに、誰でも歳を取るんだよ。だけど、ジジイになる必要なんかないんだよ。それだけの話」
――前田さん、タイガーマスクがプロレスに残した功績は何だと思う?
▼前田「何もかもちょっとプロレスの歴史になかったジャンルであったり、次元であったり。それを本来あるべきレスラーの肉体を作り上げて、実現したってことですよね」
――最後に46年目への目標や意気込みは?
▼初代タイガー「プロレスを復活させることです。いい選手を作りたい。それが夢です。ありがとうございました」

