プレミアリーグの終盤戦で、名門マンチェスター・ユナイテッドが来季の欧州最高峰舞台へと大きく前進した。ブレントフォードを下した一戦は、順位争いのみならず、クラブの未来を占う意味でも重要な意味を持つものとなった。
英国の日刊紙『The Guardian』は、この本拠地オールド・トラフォードでの2-1の勝利について、「この華々しい勝利により、マンUはチャンピオンズ・リーグ(CL)出場権獲得まであと勝点2に迫った」と伝え、「彼らは粘り強いブレントフォードを、単純に上回る力でねじ伏せた」と内容面でも評価している。
また、「マイケル・キャリック率いるチームは、まさに必要なタイミングでかみ合い始めている。これは、この44歳の指揮官の手腕をさらに裏付けるものだ」とも指摘し、シーズン最終盤に向けてのチームの完成度の高さを強調。順調にいけば、マンUは3位で今季を終える可能性があり、これは過去3シーズンで最高の順位となる見込みだ。
そして同メディアは改めて、「これは、暫定監督就任以降にキャリックが成し遂げてきた仕事を明確に示す証拠でもある」「このパフォーマンスは、彼の正式監督の座に向けた十分なアピールでもある」と指揮官を称賛したが、彼への評価は他のメディアでも高まっている。
スポーツ専門チャンネル『ESPN』は、「この夏にマンUで何が起ころうとも、キャリックは正式監督の座を得るために自分にできることは全てやったと胸を張れるだろう」と報じ、その仕事ぶりを絶賛。実際、キャリック体制下でチームは劇的に改善していることを「獲得可能な39勝点のうち29点を手にし、プレミアリーグではマンUを7位から3位へと順位を上げた」と数字を紹介して示し、さらに「彼は説得力ある形で自らの就任を強くアピールしている」と、正式監督に相応しい実績を積み上げていると評価した。
試合内容については、(攻撃的でポジティブなサッカーと、守備面の隙が入り混じったもの」と分析しつつも、総合的な成果には疑いの余地がないと指摘。記事では、キャリック自身の「我々はCL出場に向けて大きなチャンスを手にしている」と語り、チームの現状に確かな手応えを感じている。
こうした中、最大の関心事となっているのが来季に向けての同クラブの監督人事だが、地元紙『Manchester Evening News』は、「ブレントフォード戦勝利により、その優れた成績をさらに伸ばしたことで、キャリックはマンUの正式監督に任命される有力な立場にある」と報じた。
当初は欧州カップ出場権確保が目標だったのが、「成績の向上によってCL復帰が優先事項となった」ように、クラブの目標そのものを引き上げてみせた暫定監督が、「ピッチ上での結果と、ピッチ外での振る舞いの両面が評価され、長期契約を与えられる可能性が高い」「選手たちも、彼の続投を望んでいる」と、クラブ全体において信頼と支持を勝ち取ったことを伝えている。
一方で、クラブの将来を見据えた場合には別の選択肢も浮上している。前出の『ESPN』は、「マンUが長年探し求めてきた“ユニコーン”をもたらす唯一の選択肢が存在する。それがルイス・エンリケだ」と、昨季はパリ・サンジェルマンを欧州の頂点に導いたスペイン人監督を理想的な候補として挙げていた。
その理由について、「L・エンリケは、今季CL準決勝に勝ち上がったチームの監督の中で唯一、この大会を制した経験を持っている」と説明。さらに、「彼こそが、マンUが監督に求める全てを満たし得る唯一の存在だ」と断言。キャリックの実績自体は否定していないものの、「素晴らしい仕事をしてきたが、最高レベルでの戦いにおいては未知数な部分が残っている」とし、ビッグタイトル争いでの経験不足を課題に挙げている。
来季のCL出場がほぼ確実となりつつある中、マンUは大きな岐路に立たされている。キャリック体制を継続するのか、それとも実績ある指揮官を招聘するのか。復権を目指す名門の決断に、注目が集まっている。
構成●THE DIGEST編集部
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