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今季初の3連敗。山雅は“勝ち切れる集団”になれるか。キャプテンの深澤佑太は強調「このまま失速しないように改善していきます」

今季初の3連敗。山雅は“勝ち切れる集団”になれるか。キャプテンの深澤佑太は強調「このまま失速しないように改善していきます」


 柏レイソルなど5チームを上のカテゴリーに引き上げてきた名将・石﨑信弘監督の就任後、守備強度やゴール前への推進力などが目に見えて向上しているJ3の松本山雅FC。J2・J3百年構想リーグで、3月は4連勝し、4月12日にはJ2のRB大宮アルディージャを4-1で撃破するなど、一時はEAST-Bで4位まで順位を上げていた。

 しかしながら、18日の北海道コンサドーレ札幌戦を1-2で落とすと、26日のAC長野パルセイロとの信州ダービーも0-1で敗れ、今季2度目の連敗を喫した。

「2連敗で来て、今日のゲームは何としても勝ちたかった」と闘争心を燃やしていた指揮官は、29日のジュビロ磐田戦は8人のスタメン変更を実施。フレッシュな面々で三浦文丈監督体制2戦目の相手をホームで迎え撃った。

 試合の入りは非常に良かった。山雅はアグレッシブなハイプレスで相手のつなぎのミスを誘い、ゴールに迫っていく。20分には磐田のGK三浦龍輝のパスミスを拾った井上愛簾が決定機を迎え、30分にもFKに田中想来が打点の高いヘッドを見せるなど、惜しいチャンスを作る。

 そして42分、村越凱光の右大外からのFKに、今季初先発の二ノ宮慈洋がファーサイドで合わせて先制。1点をリードし、試合を折り返すことに成功したのだ。

 後半も村越を中心に度重なるCKやロングスローで相手ゴールに迫るも、肝心の追加点が奪い切れない。

「良い形でボールを奪っても、なかなか点が取れていないし、枠にもシュートがいっていないという大きな課題がある」と石﨑監督も問題点をズバリ指摘した。
 
 そうなると相手に流れが行ってしまうのがサッカーの常。グスタボ・シルバら主力を投入してきた磐田は、後半アディショナルタイムにFKをゲット。井上潮音が蹴ったボールを吉村瑠晟が頭で落とし、ペナルティエリアぎりぎりのところで反応した角昴志郎が思い切った仕掛けから井上のファウルを誘い、PKを獲得する。

 山雅はこれを仕留められ、1-1で突入したPK戦は5-6で競り負ける。内容的に上回りながらも、今季初の3連敗となった。

「PK献上のシーン? 最初は相手のファーストタッチを読めて、良い対応ができたかなと思ったんですけど、うまく誘われて足を出してしまって、ああいう形になっちゃったんで。もっと冷静にならなきゃいけないところだったのかなと思います」と19歳の井上は伏し目がちに反省の弁を口にした。

 ベテランの小川大貴は「ああいうミスは誰しもが通るもの。次にまた同じミスをしなきゃいいだけなんで、成長してもらえればなと思います」とサンフレッチェ広島からレンタル移籍中の若武者にエールを送ったが、ゲームのクローズに課題があったのが確かだ。

 88分に小田逸稀とともに登場し、クローザーを託されたキャプテンの深澤佑太は「あの時間帯、相手に前向きにボールを運ばせてしまって、ファウルを取られてしまったところで、チームの甘さや若さが出てしまった。愛簾がPKを取られた時も、後ろの選手が声を出していれば問題なかったシーンだと思います。自分はキャプテンなので、僕自身、もっと見つめ直していかないといけないですね」と苦渋の表情を浮かべていた。
 
 百年構想リーグは昇降格がなく、トライ&エラーがあっていい。ただ、夏から始まる2026-27シーズンで同じようなミスを繰り返していたら、石﨑監督体制のもと、守備強度やハードワークのできるチームに進化しても、肝心なところで勝点を逃して、J2復帰への道が閉ざされる可能性も否定できない。

 かつてこのチームを2度、J1へと導いた反町康治氏も“細部の重要性”を日頃から口を酸っぱくして言っていたが、今から深澤が中心となってそういう意識を高めていくべきなのだ。
 
「サッカーなので、ラストプレーでファウルを取られることはあると思います。それでも、最後にどう終わらせるかというのは自分たちの課題だし、向き合っていくしかない。

 僕らは(4月5日の)いわきFC戦でも最後に追いつかれて、PK負けするというミスを犯しましたけど、今回を含めて3度、同じことを繰り返してはいけないと思っています。

 百年構想リーグは、同点の場合はPK戦で勝点を取れますけど、夏開幕のJ3は即勝点1になってしまう。『この大会で良かった』と思っていたらダメだし、今もまだ今大会で上を目ざしているので、このまま失速しないように改善していきます」

 深澤が強調する通り、百年構想リーグの残り試合で“勝ち切れる集団”へと変貌できなければ、夏以降に影響しないとも限らない。3連敗という現実をどれだけ厳しく受け止め、貪欲に泥臭く高みを目ざしていけるのか。今がまさに山雅の正念場だ。

取材・文●元川悦子(フリーライター)

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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