最新エンタメ情報が満載! Merkystyle マーキースタイル
脳トレ四択クイズ | Merkystyle
「本物のサッカーではない」「未熟な守備」世界中が絶賛したCLパリSG対バイエルンの“スペクタクル”に各方面から酷評も…「ミスに満ちた試合だ」

「本物のサッカーではない」「未熟な守備」世界中が絶賛したCLパリSG対バイエルンの“スペクタクル”に各方面から酷評も…「ミスに満ちた試合だ」

現地時間4月28日に行なわれたチャンピオンズ・リーグ(CL)準決勝第1戦のパリ・サンジェルマン対バイエルンは、5-4という壮絶なスコアでホームの前者が先勝したが、前半だけで5ゴール、最終的には両軍合わせて9ゴールが生まれた一戦は、欧州中で「歴史的スペクタクル」と称賛された。
 
 パリSGのルイス・エンリケ監督が「本当に特別な試合」、バイエルンのヴァンサン・コンパニ監督は「サッカーを愛する人のための試合だった」と、それぞれこの90分間を振り返り、さらに「これこそがサッカー」とマンチェスター・シティのアーリング・ハーランドがSNSに投稿したように、他チームの選手すらも絶賛。米大手放送局「CBS」で解説を務めた元フランス代表FWのティエリ・アンリも、「ここ1、2年、サッカーは退屈だと不満が出ていたが、この試合はそうではなかった!」と興奮を隠さなかった。

 しかしその熱狂の裏側で、両チームが計9失点を喫した守備面には厳しい視線も向けられている。中立の観客にとっては最高の娯楽であっても、CL制覇を狙うチームとして「この守備で良いのか?」という疑問だ。

 この試合を『Amazon Prime Video』で解説した元イングランド代表FWウェイン・ルーニーは、攻撃陣のレベルの高さを認めつつ、「両チームとも前線にあれだけのクオリティがあるので、少し守備を忘れてしまっていたのだろう。そのおかげで、我々は素晴らしいゴールを楽しめた」と皮肉をまじえて振り返った。

 特にパリSGが5-2とリードを広げた場面については、「ルイス・エンリケ監督はトップコーチなのだから、そこで『よし、店じまいだ。後ろに引いて、相手を難しくさせ、この試合を終わらせよう』と言うべきだった」と指摘。「このレベルで我々は素晴らしいプレーを見たが、同時に未熟な守備も見た。クレイジーだ」と厳しく評している。

 同じく『Amazon Prime Video』では、元オランダ代表MFのクラレンス・セードルフも、より原則論に近い立場から警鐘を鳴らした。現役時代にCLを4度制した名手は、「守備の仕方を知らなければ、CLに勝つことなどできない」と断言。「最低限の守備は期待されるべきだ。クリーンシートは常に神聖なものだった」と主張した。

 そして、今季は堅守を武器に勝ち上がっているアーセナルを引き合いに出し、「もし今、優勝できるチームをひとつ挙げるなら、その能力を理由にアーセナルを推したい」とコメント。さらに彼は、「(両チームの)GKに幸せだったか聞いてみればいい。彼らは幸せではなかったはずだ」と述べ、“守備軽視”の空気に疑問を呈している。

 興味深いのは、前出のアンリもまた、純粋なショーとしてこの試合を絶賛しながら、一方で「現実的にならなければならない」と語っている点だ。『Amazon Prime Video』でアーセナルの戦い方に触れた彼は、「人々は今、アーセナルにある特定のプレーを期待しているが、彼らは1年を通してそういう戦い方をしてきたわけではない。なぜ今になって、ただ前に出てチャンスを作り始めることを求めるのか」と疑問を呈し、「時には現実的でなければならない。常にバイエルンやパリSGのようにはなれない」と指摘した。 さらに痛烈だったのが、元イタリア代表FWアレッサンドロ・メッリの見解だ。1990年代に旋風を巻き起こしたパルマの国内外のタイトル獲得に貢献し、ペルージャでは中田英寿とも共闘したストライカーは、自身のSNSで今回のパリSG対バイエルンをめぐる熱狂に「逆張り」を宣言し、「VARと、もはや守備も、マークも、中盤のフィルターも存在しないようなプレースタイルのせいで、このサッカーは文字通り、私を気分悪くさせる」と強い言葉で批判した。

 彼は、「この手のサッカーを愛しているのは誰か分かるか? テレビ局、実況者、そしてゴールさえ見られれば良く、ゲームを何も分かっていないファンだ。現代サッカーは新しいNBA(アメリカのプロバスケットボールリーグ)になってしまった」とまで述べ、ゴール量産型の娯楽商品としてサッカーが消費されていることに危機感を示した。
 
 しかし、のちにメッリは、自身の発言がイタリア的な退屈な守備サッカーの擁護ではないとも強調。「私は決して、ミラン対ユベントスをパリSG対バイエルンより好むとは言っていない。選ぶなら毎回後者だ」としながらも、「守備の文化が存在しなくなり、ルールやVARがあらゆる場面に影響を与えるこの流れでは、7-5や6-6といったスコアの試合を見るようになる」と警告する。

 加えて、「かつては、得点することは難しく、それは勝ち取るものだった。最高の選手でさえ、1ゴールごとに途方もない努力を必要とした。しかし今は、全ての攻撃がゴールに繋がり得るという考えがある」と、サッカーの価値観そのものの変化を問題視している。

 一方、イタリアの日刊紙『il Giornale』も、この試合を「サッカーの勝利か、両チーム守備陣のミスの寄せ集めか?」と題し、議論の対象として取り上げた。「9ゴール、正面からぶつかり合う2チーム、過度な戦術主義のない試合。しかし同時に、多くの守備のミスもあった」と整理した同メディアは、「これは本当に完璧な2チームなのか、それとも現代サッカーを娯楽として捉えた産物なのか?」と問いかけた。

 そして記事中では、イタリア・サッカーのレジェンドであるアレッサンドロ・デル・ピエロが「完全に正面から戦い、どこでも1対1を受け入れた。ゴールを求めて突撃することの勝利だ」と両チームの姿勢を称賛したこと、それに対してフランスのスポーツ紙『L’EQUIPE』が「ミスに満ちた試合」と見なし、GKや守備陣に低評価を与えたことも紹介している。

ブラジルの総合サイト『Globo』も、この試合を特別なスペクタクルと認めながら、「本物のサッカー」と持ち上げる風潮には距離を置き、「歴史に残るに相応しい対戦」に対して「『別のスポーツのようだ』とか『これこそ本物のサッカーだ』という熱狂には違和感がある」と論じた。

「たとえ魅惑的なショーだったとしても、欧州のスター軍団でさえ、守備が絶対的に脆弱になり得ることは明らかだった」と分析する同メディアは、「この試合は新しい世代のファンを惹きつけ、サッカーへの熱狂を再燃させる力を持つものの、これは『本物のサッカー』ではない。むしろ、『例外』だからこそ、驚きを生む」と結論づけている。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】パリSG vs バイエルン、計9得点が生まれたスペクタクルなゴールショー!
【画像】26年4月1日に発表された最新FIFAランキングTOP20! 2ランクアップで1位になったのは? 日本代表は何位?

【記事】残留待望論も虚しく…スポルティング守田英正、今夏退団は不可避か リーズが獲得へ本格化
配信元: THE DIGEST

あなたにおすすめ