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ケンタッキーダービーはゴールデンテンポが強襲V! 一方、テーオーエルビスが日本馬史上初の米短距離G1制覇の快挙

ケンタッキーダービーはゴールデンテンポが強襲V! 一方、テーオーエルビスが日本馬史上初の米短距離G1制覇の快挙

5月3日、米クラシック三冠の初戦、ケンタッキーダービー(チャーチルダウンズ・ダート10ハロン≒2012m)が行なわれ、JRAからダノンバーボン(牡3歳/栗東・池添学厩舎)と、ワンダーディーン(牡3歳/栗東・高柳大輔厩舎)の2頭が参戦。西村淳也騎手を背に4コーナー先頭の積極策で臨んだダノンバーボンは逃げ粘って5着に健闘し、ワンダーディーンは坂井瑠星騎手を背に中団を進んで8着になった。

 当日までに4頭が出走を取り消し、レース前にも暴れて馬体検査を受けた1頭が発走除外されたため、19頭で争われたことしのケンタッキーダービー。アーカンソーダービー(G1)を勝って臨んできたレネゲイド(牡3歳/米/T.プレッチャー厩舎)や、フロリダダービー(G1)を制したコマンドメント(牡3歳/米/B.コックス厩舎)などが人気を集めるなか、好スタートを切ったJRAの2頭は先団に取り付き、ダノンバーボンは2番手、ワンダーディーンは4番手からレースを進めた。

 米国特有の激しいスピード争いが展開され、各馬スロットルをふかしながら迎えた直線。ダノンバーボンが勇躍、先頭に飛び出し、ひたすらゴールを目指す。しかし後続の有力馬はそれを許さず、レネゲイドがダノンを飲み込んで先頭を窺う。そこへひと際目立つ脚色で追い込んで来たのが、最後方から徐々に位置を押し上げてきていたゴールデンテンポ。驚異的に長い脚を繰り出して前を行く馬たちをすべて飲み込むと、豪快な脚勢のままで栄光のゴールへ飛び込んだ。
  5着となったダノンバーボンの西村騎手は、「スタートは先行争いに加わって逃げ馬を見ながらの2番手という位置取りでしたが、普段通り前目で逃げることはしないように意識しました。最後の直線は声が出ました。まだ3歳ですし、アメリカでも十分通用したと思います」と、善戦を称えるとともに、愛馬のさらなる成長に期待を託した。

 8着となったワンダーディーンの坂井騎手は、本馬がサウジアラビア、ドバイ(UAE)からアメリカへと転戦した一連のツアーを指して、「難しい調整だったと思いますが、素晴らしい状態に仕上げてくれたスタッフと、このような場で乗せてくれた関係者の皆さんに感謝したいです」と礼を述べた。そして、「ポジション的には悪くなかったです。1コーナーから2コーナーで接触があり、脚が溜まりきらなかったところもありますが、走り自体は悪くなかったです。最後まで一生懸命走ってくれて、馬に感謝したいです」と、こちらも愛馬の健闘を称えていた。 優勝したゴールデンテンポは、父Curlin、母Carrumba(父Bernardini)という血統の米国産馬で、ブリーディングオーナーのPhipps Stable & St. Elias Stableが生産・所有しているもの。本馬を管理するのはC.ドゥヴォー調教師で、彼女はケンタッキーダービーで史上初の女性優勝調教師となった。

 デビュー戦の6ハロンから1戦ごとに距離を伸ばし、「前走(ルイジアナダービー・G2、9ハロン)からさらに距離が伸びるから、いい競馬ができると思っていました」とドゥヴォー調教師が語ったように、10ハロンまでに達したケンタッキーダービーで愛馬は見事に大望を果たし、自身は女性初という快挙を達成したのだった。
  さて一方、同じ競馬場でダービーの前に行われたチャーチルダウンズステークス(G1、ダート7ハロン≒1408m)に出走した日本調教馬で、坂井瑠星騎手が手綱をとるテーオーエルビス(牡4歳/栗東・高柳大輔厩舎)が並みいる地元の強豪を蹴散らして完勝。米国のダートG1を優勝した日本調教馬は、2025年ブリーダーズカップ・クラシックのフォーエバーヤング、2021年ブリーダーズカップ・ディスタフのマルシュロレーヌに次いで3頭目。短距離ダートに絞れば、史上初となる日本調教馬の優勝という快挙を果たした。

 スタートを切ったテーオーエルビスはすぐさま外目の4番手に位置を取り、直線の半ばで力強く先頭へ躍り出ると、あとは後続を突き放す一方となり、ゴールでは2着馬に3馬身1/4もの差を付けての圧勝となった。

 テーオーエルビスは、父Volatile、母Stopshoppingdebbie(父Curlin)という血統。昨年3月の3歳1勝クラス戦から12月のカペラステークス(GⅢ)まで、いずれも楽勝で4連勝を達成。当初、ことしはドバイ遠征を予定していたが、不安定な中東情勢を鑑みてそれを取り止め、代替案として今回の米国遠征に切り替えていた。ちなみに本馬は米国産のため、この勝利は、日本的な言い方をすれば「故郷に錦を飾る」ことになった。

 高柳調教師は、「1400mの距離がもつかどうか心配でしたが、抜け出したところでもう周りもいっぱいに追っていたので、ここで勝てるなと思いました。また海外遠征を含めて色々なことを考えればいいかなと思っています。うれしい悩みが増えました」と喜びを表したという。

文●三好達彦

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配信元: THE DIGEST

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