
綾瀬はるかと千鳥・大悟が、5月11日に都内で開催された映画「箱の中の羊」完成披露試写会に登場。共演の桑木里夢、寛一郎、柊木陽太、野呂佳代、脚本・編集も担当する是枝裕和監督と共に、夫婦役を務めた感想などを語った。
■「第79回カンヌ国際映画祭」コンペティション部門に正式出品
本作は、カンヌ国際映画祭などの多くの映画賞で高く評価され大きな話題を呼んだ「万引き家族」や「怪物」の是枝監督が、最新のテクノロジーで“死者をよみがえらせる”という発想から企画。“少し先の未来”を舞台に、人間そっくりのロボット“ヒューマノイド”を息子として迎え入れた家族の物語が描かれる。5月12日(火)から開催される「第79回カンヌ国際映画祭」コンペティション部門の正式出品作品だ。綾瀬は建築士の妻・甲本音々、大悟は音々の夫で工務店の二代目社長・健介を演じる。
背中がざっくり開いた涼やかなドレス姿の綾瀬は、大悟らキャスト陣と共に会場中央の通路を通って手を振りながら登壇し、ファンを魅了。
夫婦役を務めた感想を、綾瀬は「最初はびっくりしたんですけど、『大悟さんですか?』って。でも、すぐに面白そうだなと思いました」と話すと、大悟は「それはこっちの方がびっくりしましたよ。監督にも聞いたんです。『綾瀬はるかさんの旦那役が大悟でいいんですか?』って。監督は『大悟さんが思うほど違和感ないですよ。僕の中では普通ですけど』って」と振り返る。
しかし、その後の話として「こうやって映画が撮り終わって、今日もいっぱい取材を受けていたら、『あの違和感がいいんですよ』って。(違和感)あったんかい!ってね」と暴露すると、是枝監督は「ちょっとね。見終わると、たぶん皆さんもこういう夫婦はありだなって思っていただけると思うんです。逆に最初は違和感があった方がいいんですけど、ご本人に『違和感ありますよね』ってなかなか言えないじゃないですか(笑)。そこはちょっと隠していました」と意見を変えたわけではなく、“主演俳優”大悟への配慮だったことを打ち明けた。
そして、あらためて綾瀬は、大悟と芝居をした感想を「私も広島出身で、大悟さんもほぼ広島みたいな(岡山)感じで近いんです。大悟さんだけは方言が自由だったんですけど、聞きなじみのある方言だったので、意外に最初からしっくりきました」と、なじみ深い方言のおかげで違和感がなかったことを説明。
それを受け、大悟は「綾瀬さんが僕の『ワシ』とかいう言葉にそこまで違和感は、地元のことを考えればなかったのかなって」と同調した上で、「ただ、大悟さんだけ方言が自由だった、というと僕だけ甘やかされたみたいな…。そんなことないですよ!結構ちゃんとやりましたよ」としっかり訂正し、綾瀬は「そうですね(笑)。すごく素晴らしかったです」とフォローしていた。
■綾瀬、11年ぶりの是枝監督とのタッグ「さらにすごい領域に…」
また、映画「海街diary」(2015年)以来11年ぶりの是枝組となった綾瀬は、是枝監督との久々のタッグに「11年前も穏やかでいらっしゃって、今回さらにすごい領域に…行かれている感じがして。すごい感じでした。監督の空気と、監督の目の奥にある自信が…すみません(笑)。10年前も素晴らしかったんですけど、今回も『監督すごいな』と毎日思うことがたくさんありました」と“綾瀬節”で言語化すると、是枝監督は「10年前に比べると、(綾瀬が)どう出てきても“こういけば大丈夫だな”と(分かるようになった)、“受け”の部分が多少余裕が出てきたのかなという気はしています」と、自ら分析していた。
一方、大悟のキャスティングの決め手について是枝監督は「人間味ですね。最近の若い男の子が失っているようなちょっと人間臭い感じが撮りたいなと思いました」と説明し、大悟は「臭過ぎるのにはご注意ですけども、ある程度の臭いはあってもいいんじゃないかなと思います」と、まんざらでもない表情を浮かべていた。
◆取材・文=森井夏月(STABLENT)
※桑木里夢の「桑」は異体字(木の上に“十”と“草かんむり”)が正式表記

