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世界3位ペグラのテニス人生観――四大大会1勝よりも「安定したキャリアを選ぶ」。ラドゥカヌ想起の持論に注目<SMASH>

世界3位ペグラのテニス人生観――四大大会1勝よりも「安定したキャリアを選ぶ」。ラドゥカヌ想起の持論に注目<SMASH>

現在開催中の女子テニスツアー公式戦「イタリア国際」(5月5日~17日/イタリア・ローマ/クレーコート/WTA1000)のシングルスでベスト8進出を決めた世界ランキング5位のジェシカ・ペグラ(アメリカ)が、4回戦勝利後の記者会見で安定したキャリアを築くことの重要性について持論を展開した。その発言が、当時18歳で2021年全米オープンを制して以降、1度もタイトルを獲得できていない女子元10位のエマ・ラドゥカヌ(イギリス/23歳/現30位)を想起させる内容となっており、耳目を集めている。

 ペグラはまず、“1度の四大大会優勝”という実績に対する感じ方は「人によって違う」と指摘し、「テニスをあまり見ない一般人なら、『グランドスラム(四大大会)を勝つだけでもすごい』で終わりそうな感じがする。たとえその後全く勝てなかったとしても特に気にしないと思う」と語る。

 一方で“より熱心なファン”の心情としては、「四大大会優勝以降の安定性やキャリア全体の成績を評価する」という見方や、「グランドスラム優勝はないものの素晴らしいキャリアを築いた選手として評価する」見方もあると発言。その上で「同じ1回の優勝でも、その受け止められ方は幅広い」とし、一般層とコアなファンによって異なる評価軸の多様性に言及した。

 32歳のペグラは四大大会での優勝こそないものの24年全米で準優勝、それに次ぐグレードのWTA1000での2勝を含むツアー通算11勝を挙げており、22年には世界ランキングで自己最高3位を記録。現在もトップ5に位置し、第一線を走り続けている。本人も自身の安定性には大きな誇りを持っている様子だ。
 「もちろんグランドスラムで勝ちたいし、それが達成できればうれしい。ただ、仮にランキング50位で四大大会を1度だけ優勝したキャリアと、自分がこれまでに積み重ねてきたような安定したキャリアのどちらかを選ぶなら、後者を選ぶと思う。むしろトップ20前後で安定した成績を残せている方が、自分には合っているかもしれない。個人的にも“キャリアの継続性”はとても重要だと思う」

 とはいえ、若くしてメジャー大会を制したラドゥカヌのように、周囲からの大きな期待や重圧の中で、ケガやコンディション不良も重なり、苦しい道のりを歩む選手には同情の念も示す。

「そういう選手は1度の四大大会優勝が“たまたま2週間だけうまくいっただけ”のように見られてしまうことがある。そういった評価を長く受け続けるのはたやすいことではない。若い時に大きなタイトルを勝ち取った選手ほど、周囲の期待やプレッシャーは一気に高まる。そういう状況の中で戦い続けるのは大変なことだと思う」

 ラドゥカヌは今年2月に感染したウイルス性の病気の影響が長引いており、3月の「BNPパリバ・オープン」(WTA1000)を最後に戦線を離脱。ローマも欠場し、このまま今季のクレーコートシーズンを終える可能性も浮上している。今回のペグラの発言は、苦境が続く23歳に対する一種のエールとも受け止められる。

文●中村光佑

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配信元: THE DIGEST

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