『LEGACY RISE 2026』後楽園ホール(2026年5月13日)
○タイガーマスク&拳王vs丸藤正道&アレハンドロ×
引退を控える新日本のタイガーマスクがNOAH後楽園大会に参戦。大タイガーコールのなかで縁深い丸藤と“最後”の火花を散らし、“拳王タイガー”にも惜しまれつつ方舟マットに別れと感謝を告げた。
新日本7・7後楽園大会での引退試合を控えるタイガー。かつてタイガーとIWGPジュニア王座を争った丸藤が「引退前に手合わせしたい」とSNSを通じて対戦を呼びかけ、おそらく最後となるNOAH参戦が実現した。
元GHCジュニアタッグ王者(パートナーは獣神サンダー・ライガー)でもあり、方舟マットとも縁深いタイガーは、拳王との“元みちのくコンビ"で、丸藤&アレハンドロ組と対決。
丸藤とタイガーは握手を交わすと、のっけから逆水平とローリングソバットを交錯させて火花を散らす。外敵としてNOAHに参戦することが多かったタイガーだったが、この日は大歓声を浴びると奮戦した。負けじと拳王はアレハンドロが装着してきたタイガーマスク仕様のオーバーマスクを装着すると、初代タイガーマスクばりの華麗なローリングソバットとステップを披露。タイガーとの連係もスムーズでダブルミドルキックやサンドイッチサッカーボールキックを繰り出した。
タイガーは丸藤と再び対峙すると、今度はタイガードライバーを狙い合う刺激的な攻防を展開。歓声を背に気迫全開で前に出たタイガーはタイガースープレックスまで仕掛けていくも、丸藤は決めさせずにフックキックで足止めした。あとを受けたアレハンドロが猛攻に出たものの、引かないタイガーは十字固めで転がしてからリバースダブルアームバーで絞めに絞める。カットに入った丸藤のフックキック、虎王に被弾したものの、拳王が献身的にアシスト。最後はタイガーの雪崩式ダブルアームスープレックス、拳王のPFS、タイガーのタイガードライバーの豪華リレーでアレハンドロを沈めた。
“最後"のNOAH参戦を勝利で飾ったタイガーは、試合後はノーサイドで丸藤と握手。さらにはともに座礼で敬意を示すと、マイクで「丸ちゃん、今日は本当にありがとうございます。アレハンドロ選手、ありがとうございました。拳王選手、本当にありがとうございました」とそれぞれに感謝した。
一方で「NOAHのファンの皆さん、改めまして新日本プロレスのタイガーマスクです。以前、NOAHさんに出させていただいた時はこんな温かい声援はなく、いつもブーイングで、正直トラウマでした」とやっと場内をどっと沸かせると、「ただ、あの時はどうしても新日本プロレス代表として勝たなきゃいけないというのもありましたし。僕と丸藤選手はさかのぼればシューティング時代の先輩・後輩ということで、今回もこの試合、丸藤選手のほうから声をかけていただいて実現しました。やっぱり丸藤くんは天才です」と続けた。
そして「僕はご存知の通り7月に引退します。その前にこうやって拳王選手と組めて、丸藤選手と戦えて本当に幸せ者だと思います。NOAHのファンの皆さん、長い間、応援ありがとうございました」とNOAHマットに感謝と別れを告げた。アレハンドロの特別タイガーバージョンマスクを“拝借"した拳王も、合わない顔面サイズに苦しみ?ながらも大先輩を称え、場内は改めて温かな惜別の大タイガー・コールに包まれた。
【試合後のタイガー&拳王、丸藤&アレハンドロ】
▼タイガー「どうもありがとう」
▼拳王「ありがとうございます」
※握手を交わすと
▼タイガー「僕がNOAH出た時は拳王選手はまだジュニアで、バチバチにお互いやってましたから」
▼拳王「GHCジュニアタッグを争って」
▼タイガー「竹刀でバチバチやっちゃってね。スーパーヒーローらしからぬことをしたけども。でも、その頃からもう拳王選手はだいぶ上のほうにいって、今はNOAHを背負って立つ存在ですから。今日、拳王選手と組めて、本当に幸せです」
▼拳王「ありがとうございます。またNOAHを観に来てください」
▼タイガー「もちろん!」
▼拳王「ありがとうございます」
▼タイガー「行かせていただきます。ありがとうございました。(拳王が去っていくと)丸ちゃん、ありがとう」
※丸藤を呼び込んで握手する
▼丸藤「本当にありがとうございました」
▼タイガー「こちらこそ。いやあ、やっぱり何回やっても丸藤選手は天才ですよ。動きについていくのが精一杯だしね。もうあの頃からそうだったですけど。でも、今回こういう形で丸藤選手に声をかけていただいて、このNOAHの大会が実現したことが本当に、本当に僕にとっては幸せです。ありがとうございます。そして、ファンの方もこれだけ熱く声援していただいて、トラウマが払拭されました」
▼丸藤「いやあ、凄い。俺の声なんかひとつもなかったですよ」
▼タイガー「大丈夫。丸ちゃんが引退する時はもうもっとドッカーンだから」
▼丸藤「まだ考えてないです」
▼タイガー「考えないで。考える必要ない。もう彼の動きなんか全然考える必要ないです。まだまだこれからNOAHをひっかき回す存在だしね。僕はそうあってほしいし。本当に今日は嬉しかったです。ありがとうございました」
▼丸藤「ありがとうございました」
▼タイガー「そして、本当にNOAHの関係者の皆さん、選手の皆さん、ありがとうございました。またファンとして観に来ます」
▼丸藤「飲みに行きましょう」
▼タイガー「よろしくお願いします。誘ってください」
▼丸藤「はい」
▼タイガー「あとでLINE交換して」
※タイガーが去っていくと
▼丸藤「アレハ! (アレハンドロが登場すると)大丈夫?」
▼アレハンドロ「はい」
▼丸藤「改めてタイガーマスク選手、本当にありがとうございました。ハッキリ言って俺のわがままでああやって話になって、快く参戦させていただいた新日本プロレスさんにも本当に感謝してますし、もうこれがたぶん肌を合わせるのが最後だと思うので。でも、凄く…なんだろう? 改めてプロレスっていいなって思いました。アレハも今日きっとタイガーマスク選手とああやって絡めて、何か少しでも学べたと思うし。ただ戦っただけじゃなくて、俺たちが今後に活かしていくのが、あの人がプロレス界で作り上げたものへの恩返しだと思うので」
▼アレハンドロ「はい」
▼丸藤「うちらはまだ頑張りましょう」
▼アレハンドロ「はい。今日、引退される前にこうして戦えたこと、本当に嬉しく思います。ひとつGHCジュニアのタッグチャンピオンとして、タイガーさんに負けたのはメチャクチャ悔しい。すぐにでもリベンジに行きたいですけど。でも、今日戦って、ヒーローというなにか、僕がこれから勝手に受け継がせていただきます。ありがとうございました」
【拳王の話】「タイガーマスク、丸藤くんのわがままで引退前にNOAHに上がってもらえて、一緒に戦えて、本当によかった。NOAHのリングではGHCジュニアタッグを巡って抗争してたけど、俺が少年時代、ファンの頃、みちのくプロレス。毎年来てた、年に1回の楽しみの大会、その大会でメインで新崎人生とタイガーマスク戦。あれは今でも覚えてるよ。俺がその試合、楽しみに過ぎて、前半戦の試合で選手を激しく触り、胸ぐら掴まれ、メインの前に強制退場させられたこと。ああ、あの試合は本当に生で見たかったな。それぐらい大好きなタイガーマスクと最後に組めて本当によかった。あの2001年3月1日、徳島市立体育館、みちのくプロレス大会。この悔しさが少し晴れたようだ。本当に今日は嬉しかったな。あの時の中栄少年にも伝えてあげたいよ」

