春先ということもあるのか、人間と同じく猫もあくび三昧だ。というのも、我が家で飼っている3匹がそうだから。
最近、あくびについての面白い新聞記事があった。日経新聞に出ていたのは猫ではなく人間のあくびの真面目な話で、イタリア・パルマ大学などの研究チームが発表した論文の紹介だった。
見出しは「母のあくび 胎児に伝染」。それによれば、妊娠中の母親があくびをすると、胎児がつられて胎内であくびをすることがわかったという。
まず、人があくびをする映像を母親に見せる。すると平均85秒で母親があくびをする。それから遅れること平均95秒で、胎児もあくびをする。
そして母親のあくびが多いと、胎児もあくびをする割合が高い傾向がある、というのが結論だ。
あくびがうつるメカニズムなどははっきりわからないが、腹膜の動きや呼吸を胎児が察知し、それにつられてあくびをするのではないのだろうか。
寝起きやご飯おねだりの時などにブチかます
さて、猫の話になるが、我が家の3匹はともに、とにかく寝起きやご飯おねだりの時など、時間と場所を選ばずに大あくびをカマす。それを見ているこちらも、思わず大あくびをするわけだが、春先はその頻度がとにかく高いのだ。
実は以前から、猫のあくびは人にもうつるのではないかと思っていたので、この新聞記事には大きく納得してしまった。
胎児の場合、母親があくびする姿を見ていないのにうつるのだから、動物とはいえ、猫は目の前にいるわけなので、それ以上につられてあくびしてもおかしくはない。
あくびは人間にとって悪いことではない。リラックスしている状態であるし、酸素を取り込んで脳を活性化する働きもある。ただ、猫と一緒に人が大あくびしている姿は、他人にはどう映るだろうか。ずいぶん間抜けに見えるかもしれない。
(峯田淳/コラムニスト)

