BABYMETALやYOASOBIの成功を見て分かるように、今でこそ日本人が日本語で歌う曲が海外でもヒットすることは珍しくなくなった。しかしインターネットもSNSもない昭和期においては、極東の島国の楽曲が欧米のチャートを賑わすなんてことは皆無に等しかった。
そのような時代にありながら、1963年に全米ビルボードチャートで3週連続1位を獲得したのは、日本音楽史上に燦然と輝く名曲「上を向いて歩こう」。海外向けタイトルは「SUKIYAKI」だったのだが、ズバリその名の映画が、今年の年末12月25日に公開予定だ。
昭和世代なら言わずと知れたことだが、「上を向いて歩こう」は、各々の名前に入った数字を取って「六八九トリオ」と呼ばれた永六輔(作詞)、中村八大(作曲)、坂本九(歌唱)による楽曲だ。
映画では名曲が生まれた背景や関係者、当時の日本エンターテイメント界を彩った人々が描かれるようだ。
キャストは錚々たるメンバーで、主役・中村八大を岡田准一、永六輔を松坂桃李、坂本九を仲野太賀が演じる。物語に華を添える女優陣は、中村の妻・中村順子を清野菜名、八大が渡米先で出会った日系人アリスを上白石萌音、永の妻・永昌子を仲里依紗、坂本の妻・柏木由紀子は土屋太鳳と、これまた非常に豪華だ。私は早くも年末の公開が今から楽しみで仕方がない。
オフィシャルサイトでは5月20日にキャストの追加発表が行われたのだが、なんと黒柳徹子役に起用されたのが吉岡里帆とのことで、期待に拍車がかかるばかり。
過去に黒柳徹子を演じた女優といえば、映画「トットチャンネル」の斉藤由貴、ドラマ「トットてれび」(NHK総合)の満島ひかり、ドラマ「トットちゃん!」(テレビ朝日系)の清野菜名といった名前が思い出される。
また、昨年の「24時間テレビ」(日本テレビ系)内のドラマスペシャル「トットの欠落青春記」では芦田愛菜が演じて好評を得た。
そして今回は、以前から私が何度も本サイトで「大好き」と公言している吉岡里帆が徹子を演じるというのだから、タマらない。
徹子に扮する写真がキュートすぎた
オフィシャルサイトに掲載された吉岡のコメントを一部抜粋すると、
〈ずっと大好きだった黒柳徹子さんをご本人からのご指名で演じさせていただけることになり、一ファンとして感無量でした〉
なんと、徹子直々のご指名だったとは驚いた。
その昔(といっても1994年のことだが)、橋田壽賀子の自伝的小説をもとにしたNHK連続テレビ小説「春よ、来い」で、橋田の指名によって安田成美がヒロインに抜擢されたことがあった。放送途中で安田が突如降板するドタバタがあったが、それ以上に「若かりし頃の自分を安田成美に投影するとは、橋田壽賀子ってある意味、凄いわ」と呆れ…いや、驚いたものだ。
しかし、今回の吉岡里帆による徹子は、多少の意外性はあったものの、無理はいっさい感じない。それどころか、徹子に扮する吉岡の写真が滅茶苦茶キュートだったので「徹子さん、よくぞご指名してくださいました」とお礼を申し上げたいくらい。
吉岡は「キツネ耳」(「日清どん兵衛」のCMで演じた「どんぎつね」のこと)に続き、「タマネギ頭」という最強のアイテムを手に入れたようだ。
(堀江南/テレビソムリエ)

