「春が二階から落ちてきた」
印象的なフレーズで物語が始まる作家・伊坂幸太郎さんの名著『重力ピエロ』が、ふたたび脚光を浴びている。
5月24日、東京競馬場で行なわれた3歳牝馬の王者を決めるG1レース・オークスで、今村聖奈騎手が騎乗した5番人気のジュウリョクピエロ(栗東・寺島良厩舎、父オルフェーヴル)が、14番手から馬群を一閃する強烈な追い込みで優勝した。
劇的な勝ち方に加えて、騎乗した今村騎手はJRA(日本中央競馬会)所属の女性騎手として史上初のG1ジョッキーに輝く歴史的偉業を達成。レース後にYouTubeのJRA公式チャンネルで公開されたジョッキーカメラで、「やった~」「やばい」「勝ってもうた」「やっとジョッキーになれた」「やった~ピエちゃん、あんた、いっちゃんカッコイイわ」「夢見たみたいやな」「ほら、みんなアンタのこと見てんで」「ありがと、ありがとね」と、ジュウリョクピエロに話しかける肉声も大きな話題となった。
ジュウリョクピエロのオークス制覇は競馬界のほか、出版業界や読書愛好家の間でも一躍トピックとなった。2003年4月発行で、第129回直木賞候補、第57回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門候補、第1回本屋大賞ノミネートされ、のちに映画化された『重力ピエロ』があらためて話題となり、実書店やネット書店で次々と売れているという。
SNS上では、「競馬の影響で売れているらしい」「また読んでみようかな」「伊坂小説はいいぞ」「伊坂ワールド好き、読み返したい」「久々に引っ張り出してみるか」「本との出会い方は何だっていいのさ」「伊坂作品は最高だから、みんなに読んでほしい」「オークスでの歴史的快挙も、伊坂さんの作品が注目を集めているのもうれしい」といったコメントが書き込まれていた。
また、オークスは“春のG1”で、『重力ピエロ』には“春”という人物が登場。さらに、オークス翌日の5月25日が、伊坂さんの誕生日といった点も注目を集めた。「きょう伊坂さんの誕生日なの? いろいろドラマチックすぎやしないか」「“春”のGIレースで“伊坂幸太郎”の誕生日の前日に“ジュウリョクピエロ”という名前の馬が勝つの、競馬の神様ちょっと筆がノリすぎてる」。
今村騎手の歴史的快挙と馬名が相まって、2003年発行の名著がいま話題をさらっている。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】「やった~」「やばい」「勝ってもうた」大きな話題となった今村聖奈騎手のジョッキーカメラ
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