「ミナミでは2人に1人が吸っているレベル」
そう語る若者によれば、10代の利用者も少なくないという。これは大阪の若者の間で急速に広がっている「ニコパフ」と呼ばれるニコチン入り電子タバコにまつわる証言だ。
ニコパフはニコチン入りリキッドを加熱して吸引する、使い捨て型VAPEの一種。フルーツ系の濃厚なフレーバーや、ポップなデザインがウケている。
日本ではニコチン入りリキッドは「未承認医薬品」に分類されており、国内での販売や譲渡は禁止されている。にもかかわらず「半ば野放し状態」との指摘が絶えない。
これは東南アジアから流入しているものだといい、マレーシアやタイではオンライン上でVAPE製品をたやすく購入できる。日本向け発送をうたう業者も存在するとされる。若者の間では「旅行ついでにまとめ買いする」「SNS経由で転売する」といった話が聞かれるのだ。
昨年11月にはマレーシア保健省が「VAPE全面禁止」の方針を打ち出したことで、規制強化前の駆け込み需要を指摘する声が出始めた。
ここで浮上するのが日本の水際対策と、その限界だ。購入経験者の間では、こんな感想が流布。
「VISIT JAPANで事前登録しておくと手続きがスムーズで、荷物を細かく確認されにくいと感じる」
インターネット上に「個人輸入代行」を掲げるサイトが存在
実際には税関による抜き打ち検査が行われているものの、入国者増加に検査体制が追いついていないとの指摘があり、小型VAPEの流入実態をどこまで把握できているのか、疑問視する声が出ている。
インターネット上では「ニコパフ通販」「個人輸入代行」などを掲げるサイトが存在し、海外から日本へ発送する仕組みは広く浸透している。
専門家の間では、こうしたニコパフがさらに強い違法成分を含む危険ドラッグ、例えば社会問題化しているエトミデート、いわゆる「ゾンビたばこ」への入り口になりうると、警鐘を鳴らしている。このまま「違法ニコチン」の拡散を放置すれば、ミナミ発の危険ドラッグ汚染が全国へ広がる可能性は否定できないのだ。

