
アイドルなのに大喜利を武器に活動する、テレビプロデューサー・佐久間宣行総合プロデュースの8人組アイドルグループ・ラフ×ラフ。活動4年目に突入し、4月のKY Zepp Yokohama(3周年ライブ)では学業で活動休止中だった吉村萌南も復帰した。ここからさらに飛躍…と思いきや、佐久間Pから「スベリまくったから今後、大喜利禁止」という無情な指令が下ることに! 大喜利を武器にしてきたラフ×ラフはこの大ピンチにどうするのか。吉村、日比野芽奈、高梨結、夏目涼風が3周年ライブ後の出来事、大喜利を取り戻すための試練のフリーライブについて激白した。
■吉村の復帰、絶対帰ると決めてはいても、不安はあり、寂しさもあり
――まずは吉村さん、お帰りなさい。学業での活動休止から5か月ですね。
吉村:ありがとうございます! ちゃんと帰ってきました。
――休止中はラフ×ラフを外から見る機会にもなったと思います。どうでしたか、客観的に見たラフ×ラフは?
吉村:活動休止してすぐの時期はまだみんなと活動していたときの記憶が新しかったので、仲間として応援している気持ちが強かったんですけど、5か月も休んでいると、私が振り入れをしていない曲が増えていくんですよね。そういうのを見ていると、アイドルに憧れていた学生時代のときの気持ちになりました。
ラフ×ラフに対して、キラキラした向こうの世界の存在という感覚がすごく強くなっていって、ちょうど背中を押す新曲が多かったのもあって、ファンの一人として、ラフ×ラフに応援してもらっていたなと思います。
――休止中、焦りや不安はなかったですか?
吉村:めちゃめちゃありました。絶対戻ると決めていたけど、ファンの方には「いつ戻ってくるんだろう?」「本当に戻ってくるの?」と心配させていましたし、「私の帰る場所はあるかな」って、不安になるときもありました。
――皆さんはどうでしたか、吉村さんがいないラフ×ラフは?
夏目:やっぱり寂しすぎました。パフォーマンス面でもバラエティーの面でも吉村に頼っていた部分も大きかったし、いない間は本当に助けられていたんだなって、改めて思いました。でも、だからこそ安心して帰ってこられるようにしたいと思っていました。もっともっと頑張って、吉村が戻ってきたときに、このグループに残ってよかったと思ってもらえるグループでいようって、みんなで決めていました。
――学業のほうは無事に?
吉村:はい。自分のやりたかったことができました。でも、学業に専念するのも久しぶりだったので、メンタルがギッタンバッコンというか、すごく集中できるときもあれば、やらなきゃいけないのに手がつかないみたいなときもあって。そういうときに、ラフ×ラフの存在は大きかったですね。
――外からラフ×ラフを見て、いい面も、もっとこうすれば、という面も見えたんじゃないでしょうか?
吉村:改めていいなと思ったのは、がむしゃらに頑張る姿が決してカッコ悪いものじゃなくて、勇気をくれるものだったことです。私たちが頑張ることで、ファンの方にも頑張る力を与えられているんだっていうのが分かりました。パフォーマンスもだし、YouTube企画も一人一人がすごく頑張っていて、等身大の部分を見せていることで親近感が湧くグループだと見ていて思いました。そういうところは他のアイドルさんよりも強い魅力じゃないかって、自信にもなりました。
――高梨さんと日比野さんはどうですか? 今の吉村さんの話を聞いて。
日比野:本当に嬉しいです。客観的に見てくれたからこそ、復帰してから議題を色々持ち出してくれたりもして。「こういう話し合いをもっとしたほうがいいんじゃないか」「こういうところが課題だよね」というのをノートにまとめてくれていたんですよ。
高梨:数で言うと1しか変わっていないんですけど、どうしてもステージが広く感じてしまって、それが寂しかったです。勉強しているだろうなと思っても、やっぱり寂しくなって連絡しちゃったり。3周年ライブで8人揃ったとき、「やっぱこれだよな」っていうのを踊りながら感じました。ステージがいい意味で狭く感じるというか、吉村の体を大きく動かすダンス、元気さやしなやかさも感じて、学ぶことはいっぱいあるなって思います。

■達成感だけでなく悔しさもあった3周年ライブ、4年目の決意は大きい
――復帰の場となった3周年ライブ。振り返るとどんな気持ちがありますか?
日比野:ラフ×ラフにとっては過去一大きな舞台だったので、埋められるかが何より不安でした。本当にたくさんの方に来ていただいて、嬉しかったというのがまず一番です。色んなことにチャレンジさせてもらったし、いい景色を見せてもらったからこそ、「4年目はこのままじゃダメだ、もっといい景色をみんなと一緒に見たい」という覚悟が決まったライブになりました。
高梨:3周年ライブは本当に一つの節目になった場で、色んな気持ちがあります。大きい会場にみんなで立てたことは嬉しいですけど、それと同時に、「まだここか」という悔しい気持ちもあって。デビュー当初は芸能界のことなんて分からないので、3年後には武道館に立っているかも、なんて思っていたんですよね。
――佐久間さんプロデュースだし、トントン拍子に行くだろう、みたいな?
高梨:正直、そう思っていました。だから、甘い世界じゃないんだって悔しい気持ちも大きかったです。4年目で武道館というのは諦めてはいないけど、現実的には一つ一つステージを大きくしていって、次はキャパ2000人、3000人を埋められるようにこの一年間を頑張るという決意が生まれました。
夏目:私は念願だったZeppに挑戦することができて、そこに立つ姿をファンの方にお見せできたのが一番嬉しいです。もちろん、もっと大きい会場でという気持ちもあるし、パフォーマンスだってまだまだだと思います。だけど、まずは3年間、みんなと一緒に来れたことがよかったなって思います。8人のラフ×ラフが復活したので、4年目はもっと覚悟を決めて頑張らなきゃなって思います。
――大きい会場だと、ステージから見る景色も違いましたか?
高梨:全然違います! ペンライトの数も違うし、2階席があるから、上を向いてもお客さんがいて。
日比野:「2階席ー!」という呼び掛けも初めてだったよね。
夏目:あれ、嬉しかったね!

■新たな魅力が開花、初披露のデュオでのパフォーマンス
――デュオでのパフォーマンスもよかったです。あれはどなたの発案ですか?
日比野:新しいことをしたいという話し合いの中で自然と出てきた感じです。私は藤崎(未来)とのデュオで、すごく楽しかったんですけど、セッションで聴いた齋藤(有紗)のアルトサックスにも驚きました。事前に音源で聴かせてもらってはいたんですけど、恥ずかしがり屋だから練習を全く見せてくれなくて、リハのときにこんなに音が鳴るんだというのを初めて知って、齋藤のポテンシャルの高さにびっくりしました。
高梨:私は佐々木(楓菜)とで、ハモリをメインにしたパフォーマンスに挑戦しました。佐々木の初の作詞作曲の曲、「君ときゅんと▼」(▼はハートマーク)のときに、ラフ×ラフで初めてのハモリパートを私と佐々木で担当したんですよね。3周年ライブではもっと長いハモリに挑戦したいねって、二人で話して決めました。
ただ、すごく難しかったです。アカペラで練習して、そのときはよくてもマイクを通すと全然違くて、本番直前までずっと合わせていました。ファンの方は素敵だったと褒めてくれますけど、反省点だらけで悔しいです。でも、あの広い会場、二人だけでハモリをするというのは普通できない経験なので、自分の中では一つ殻が破れた気がします。練習した分、普段のライブでそこまで音を外さなくなったと思います。
――夏目さんは、永松波留さんとギターセッションを。
夏目:永松と、「Re:myself」という曲でアコースティックギターの弾き語りをしました。今のハモリの話しと似ていて、二人だけで合わせるのってこんなに難しいんだって思いました。それぞれ愛用のギターなんですけど、音色に違いがあって、同じコードでも響き方が違うんですよ。
歌の部分でも、私は永松の歌声が大好きなので、「ここをソロで歌ってほしい」「ここ、ハモリ入れてほしい」「ここで転調したい」とかすごい注文を出して。大変だったと思うけど、全部「いいよ」と言って、一緒に練習してくれて、二人ならではの新しい「Re:myself」を届けられたんじゃないかなと思います。
――夏目さんがギターを弾けるのは知っていましたが、永松さんもなんですね。
夏目:10年くらい(小4から)続けているはずです。
――ラフ×ラフは楽器ができる人が多いですね。
日比野:私がピアノ。齋藤がサックスとピアノも弾けます。
夏目:私はピアノもちょっとだけ。
吉村:私と佐々木もピアノとギター。藤崎はピアノ。
――皆さん楽譜が読めるなら、それで何かできそうですね。
夏目:ラフ×ラフバンドをやりたいです!
高梨:私はボーカルで。今から楽器を覚えるのは無理(苦笑)。

■新曲「Yondanda」は「6月6日のフリーライブに来て聴いて」
――新曲の「Yondanda」は3周年ライブで初披露でした。4年目最初の新曲にもなりましたが、何か特別な思いというのはありますか?
高梨:「Yondanda」は、8人揃って4年目のスタートを切るための最高の一曲になったと思います。歌詞には楽しいだけじゃない苦しい部分もあって、それが比喩表現でなく、すごく素直な言葉で書かれているんですよね。ラフ×ラフの真っ直ぐさを表現しているように感じました。
振り付けが激しいのでかなり大変なんですけど、ファンの方はその必死感に「4年目いくぞ!」という気合を感じると言葉をくれるので、それも嬉しいです。個人的には、一番最後に夏目が「ヤッホー」と叫んでいるシーンがすごくカッコよくて大好きです。音源を聴いたとき、夏目が未来への希望を乗せているのを感じて、4年目は明るいなと思いました。
――そういった聴きどころやMVの見どころが他にあれば教えてください。
日比野:歌もMVもすごく爽やかな楽曲です。青空を感じるというか、青春。背中を押す応援歌という感じです。新年度で新しい環境に入る方も多いじゃないですか。慣れない環境に挫けそうになることもあると思いますけど、そんなときに私たちからのエールだと思って聴いてもらいたいです。
夏目:ラスサビ前に「今なら大丈夫だ」と高梨と藤崎が叫ぶんですよ。ここが見どころで、みんなが一回ギューと絞ってバーンと広がる振り付け。開放的な気持ちになって、「大丈夫だから、自分のまま、ありのままを信じて突き進もう」という前向きな気持ちにさせてくれる瞬間です。ぜひ生で聴いてほしくて、それこそ6月6日(土)のフリーライブに来て聴いてほしいです。

■6月6日(土)のフリーライブは、大喜利を取り戻すための試練
――6月6日(土)のフリーライブ。タイトルが「ラフ×ラフ フリーライブ ~1500人笑わせないと“夏”来ません!~」という、またおかしなタイトルですね。
日比野:これはメンバーだけで考えました。
――その心は?
日比野:4周年ライブを機に、佐久間さんから大喜利を封印されてしまったんですよ。面白くないというか、スベリ続けてしまって。褒められた状況ではないんですけど、佐久間さん的には「パフォーマンス力が上がってきたから、大喜利なしで、普通のアイドルとしてやっていけるんじゃない?」という考えもあるみたいで。
だけど、3年間大喜利をやってきたのに、ここで封印されたらラフ×ラフの個性がなくなってしまうんじゃないかという危機があって。それで、メンバー会議でこの題名に決まりました。大喜利という私たちの個性と武器を取り戻すための大事なライブです。
――3周年ライブ以降、大喜利曲はやっていないわけですか?
吉村:ひっそりとは。佐久間さんには内緒です(笑)。
夏目:今までは毎回やっていたので、「今日は大喜利ないんだ」という声もあるんですよね。何とか取り戻さないと。
高梨:でも、この前、主催の方から「つまんなかったよ(笑)」と言われてしまって。
――手痛いですね。
夏目:そうなんです! とうとう佐久間さん以外にも言われ始めたので、本当にまずいんです。
――とは言え、最初は大喜利に対してネガティブというか、拒否反応も持っていましたよね。
吉村:やらされている感が溢れていましたね。へこんでいたし。
日比野:分からなかったもんね。大喜利が何かも分からなかったので。
吉村:大喜利をコンセプトにするってどういうことだ?って。意味分かんなかったです(苦笑)。
――それが今では取り戻したい個性に。
日比野:体に馴染んでいるので、禁断症状というか、鈍っちゃいそうなのが怖いくらいです。
吉村:私は5か月ブランクがあるので、早くやらないと本当に危ないです。
高梨:明日のYouTube収録で、佐久間さんとラフ×ラフの大喜利の今後について語るんですよ(取材は5月中旬)。「ラフ×ラフにとって大喜利とは?」「大喜利をやりたいですか? やりたくないですか?」といったアンケートに答えているので、どんな感じになるのか…。
日比野:何て言われるかだいぶ怖いです(笑)。

■次の目標は「現場で見たいアイドル」になること
――フリーライブは大喜利奪還の他に、何か課題にしていることや目標はありますか?
日比野:去年の夏のフリーライブが目標集客700人で、見事突破することができたので、今回はその倍以上の1500人を目標に。そこに“笑わせる”というクリア条件をプラスしちゃったので、ハードルは一層高いなって思います。
高梨:グループの課題で、SNSでの発信の仕方をもっと考えようというのも話しています。今、対バンでの動員が伸び悩んでいるというのが一つあって、SNSでもっとラフ×ラフのよさや熱量を世間に伝えていきたい。今はあまりうまくない気がして、興味を持ってもらうやり方を考えています。
佐久間さんやYouTube経由でラフ×ラフを知って、初めてアイドルの推し活を始めたという方がけっこういらっしゃるみたいなんです。そういう方にとって、対バンやアイドル現場はハードルが高いっぽくて、どう楽しさを伝えればいいのかなって悩み中です。
YouTubeも8万人、Xも2万人を突破して、見てくださっている方はたくさんいるので、今度はそこから現場で見たいと思ってもらえるグループに成長しないとダメだと実感しています。その先には今年も出られるといいなというTIFがあって、メインステージ(HOT STAGE)に立ちたいという思いは強いです。
日比野:HOT STAGE以外は全て立たせていただいているので、できたら今年でTIFのステージを全制覇したいです。

■今年の夏は、どんな夏にしたい? 4人それぞれの夏の頑張り
――TIFをはじめ、夏はフェスシーズンです。今年の夏は、どんな夏にしたいですか?
夏目:今年の夏は、「見つかりに行く夏」にしたいです。この先もっと大きくなるには見つけてもらうことが大切だと思うので、現場に足を運ぶ方にはもちろん、スタッフさんやフェスの主催の方にラフ×ラフを見つけてもらって、「呼ぼう」と思ってもらえるようになりたいです。今までのご縁を大切にしつつ、新しい方にも見つけてもらえる夏にするために、ライブやSNS、YouTube、全部を頑張ります!
日比野:ラフ×ラフには大喜利やバラエティー要素があって、変わった歌も歌っていて、今はいい意味で「まだそれやってんのかい!」と言われますけど、最初はやっぱり厳しい言葉も多かったんですよね。それがパフォーマンスとして認められたというのが嬉しいし、他のアイドルさんからも、「ラフ×ラフって面白いね」と思ってもらえる存在になりたいです。
対バンで他のアイドルさんのステージを見ると、「すごいな、こうなりたいな」と思うことがあります。けど、自分たちはそう思ってもらえるのだろうかと不安になるんです。この夏はパフォーマンスに磨きをかけて、憧れられるアイドルになりたいです。
高梨:私も日比野と似ていて、この夏はグループとして軸を持って活動したいと思っています。ラフ×ラフは色んな種類の楽曲があるからこそ、対バンの短いステージだと逆にまとまっていないところがあります。でも、色んな種類があるということは、対バンの雰囲気に合わせた軸をいろいろ持てるという強みでもあるので、それを見定めていけば、きっと他のアイドルさんのファンも振り向かせることができると思います。
吉村:軸は大事だなって、私も思います。「ラフ×ラフと言えばこれ」というブレない軸は絶対ほしくて、それには大喜利を取り戻せるのが一番いいんだろうなと思います。やっぱり人を笑顔にできるグループになりたい。それを実行できる夏にしたいです。
――ちなみに、フリーライブで大喜利失格となったらどうしますか?
一同:ダメダメ! 夏フェスに出られなくなっちゃう!
日比野:佐久間さんたちに、「出られないよ、本当に」と言われているんですよ。ラフ×ラフだけ春から秋になっちゃう。
高梨:絶対1500人、笑わせます!
――では、締めは復帰した吉村さんからお願いします。
吉村:私たちは6月6日(土)に西武新宿駅PePe前広場にて、「ラフ×ラフ フリーライブ~1500人笑わせないと“夏”来ません~」を開催させていただきます。1500人を動員する、1500人を笑わせる。できなかったらラフ×ラフから大喜利と夏がなくなってしまう一大事です。いつも見に来てくださっているファンの皆さん、一度は行ってみたいと考えている方、ぜひお友達やご家族にも声を掛けて、足を運んでください。もちろん、大喜利だけでなく、ライブパフォーマンスも見どころです。絶対に楽しい時間を約束します!
◆取材・文=鈴木康道

