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ビルジニー・エフィラ&岡本多緒がカンヌ最優秀女優賞受賞の喜びを語る

ビルジニー・エフィラ&岡本多緒がカンヌ最優秀女優賞受賞の喜びを語る

舞台あいさつに登場した岡本多緒、ビルジニー・エフィラ(写真左から)
舞台あいさつに登場した岡本多緒、ビルジニー・エフィラ(写真左から) / 撮影:原田健

ビルジニー・エフィラと岡本多緒が、5月27日に都内で開催された映画「急に具合が悪くなる」ジャパンプレミアに、長塚京三、黒崎煌代、濱口竜介監督と共に登場。第79回カンヌ国際映画祭で最優秀女優賞を共同受賞した2人が心境を明かす場面があった。

■2人の女性が友情を超える絆を結ぶ物語

同作は、がんの転移を経験しながら生きる哲学者・宮野真生子と、臨床現場の調査を積み重ねた人類学者・磯野真穂が交わした20通の往復書簡からなる同名書籍を原作に、濱口監督がパリを舞台に主人公をフランス人と日本人に置き換えて映画化したもの。同じ名前を持つ2人が偶然出会い、友情を超える絆を結ぶ物語。6月19日(金)公開。

パリ郊外の介護施設「自由の庭」の施設長であるマリー=ルー・フォンテーヌ(エフィラ)は入居者を人間らしくケアすることを理想としつつ、人手不足やスタッフの無理解などに悩まされていた。そんな中、マリーは森崎真理(岡本)という日本人の演出家に出会う。

がん闘病中の真理が演出するのは、自閉ペクトラム症の孫・智樹(黒崎)と行動を共にする俳優・清宮吾朗(長塚)の一人芝居。真理の描く演劇に勇気をもらったマリー。2人の交流が始まる中、真理の具合が急に悪くなる。真理の病の進行とともに2人の関係は劇的に深まり、互いの魂を通わせ合うようになる――。

■互いの印象を回顧

舞台あいさつでは、ダブル主演を務めた2人が互いの印象を告白。

エフィラは「ずっと一緒に撮影していました。私たち2人が出会ったのと共に、この映画の中の2人も出会ったということが言えると思います。だから、撮影が終わって別れるのが辛いという気持ちになりました。本当に仲が良くなって、私たち2人の仲の良さというものが、この作品の中の2人の仲の良さに現れていると思います。2人とも原作を読んでおりまして、この映画の中でもそれがすごく有機的に現れていると思います」と明かした。

一方、岡本は「この職業をしていると、本当は好きでもない人に恋したりとか、親友にならなきゃいけないみたいな現場が多々あり得る中で、彼女は本当にすばらしい人間性を持っていて、“自然に引かれていく”というのが自分の中で起こっていたので、『頑張って好きになろう』みたいなことが一切必要なかった。それは彼女の持っている魅力というものに助けてもらえた部分だなと思っています」と述懐。

さらに、岡本が「今、横で(あいさつを)聞いていても、『美しいな』と思って見ているんですよ。シーンの中でもそういう気持ちになったことが多々あって、それを『ちょっと懐かしかったな』と思って思い出しました」と語ると、エフィラも「私も同じ気持ちでした」とにっこり。
岡本多緒、ビルジニー・エフィラ(写真左から)
岡本多緒、ビルジニー・エフィラ(写真左から) / 撮影:原田健
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■最優秀女優賞受賞の心境を告白

また、先日行われた「第79回カンヌ国際映画祭」コンペティション部門の授賞式で最優秀女優賞を共同受賞した話題に。

エフィラは「私たちに『受賞があるかもしれない』と連絡を受けた時には、『この作品が賞をもらえるんだ』と思うだけでうれしかったんです。たくさんの映画の中で8つしか賞がないわけですから。しかし、最優秀女優賞とは知らなくて、非常にびっくりしました。受賞の映像を皆さんご覧になったかもしれないのですが、2人ともびっくりしているのが分かると思います。でも、2人で受賞できたのがすごくうれしくて! この映画は俳優を中心に据えた映画でもありますので、この受賞は正解かなと思っております」と告白。

対する岡本は「実感としては本当にまだまだ湧いておらず、きっとずっと湧かないままなんだろうなと思っているんですけれども。本当にすごくたくさんの『おめでとう』っていう祝辞をいただいて、規模は違うんですけどオリンピックでメダルを取ったかのような(笑)。自分自身は実感がないんだけど、それによって皆さんが『元気をもらった』とか『うれしい』って言ってくださることに感激しているという感じです」と感想を。

そして、「私が俳優としてこの賞をいただいたという感覚ではなくて、この2人のやり取りの中に生まれた何かを評価していただいたと思っています。なので、これは本当にペアとして受賞できたことに意味があるし、そういうふうに審査員の方にも伝わったというところがすごくうれしいです」(岡本)と打ち明けた。

◆取材・文=原田健

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