最近の競馬界で驚いていることがある。ハーツクライのブルードメアサイアー(母の父)としての凄さだ。現在、JRAリーディングは3位だが、出走頭数1位ディープインパクトの半分以下なのにもかかわらず、重賞勝利数は6でトップだ。内容は確実に上回っている。馬産地ではハーツクライ牝馬がモテモテだ。
そんなわけで、今週のダービーで狙ってみたいのが、ショウナンガルフとライヒスアドラーである。父は前者がハービンジャー、後者はシスキンと異なるが、ともに母父はハーツクライであり、大仕事をしそうな雰囲気を漂わせている。
ショウナンガルフは函館の新馬戦を圧勝し、次走の札幌2歳Sも1番人気に応えて勝利した。この時点でクラシック候補に挙がったほど、評価は高かった。
しかし、暮れのホープフルSで3番人気に推されながら14着と惨敗。次のきさらぎ賞でも9頭立ての9着に終わり、その存在は薄れていった。
その後、陣営は立て直しを図るべく、放牧に出す。これが功を奏して、6週前にトレセンに戻ってからは、追い切るごとに本来の雄大な力強い走りを見せるようになった。
最終追いには浜中俊騎手が跨って栗東CWで行われたが、単走で6F84秒2ーラスト11秒6を馬なりのままマーク。これには須貝尚介調教師が、
「先週までに負荷をかけているので、時計的にはちょうどいい。距離は長くても大丈夫」
と満足気。人気は全くないが、持てる力を存分に発揮できれば勝負になるはずだ。
クラシック初勝利の今村聖奈に続いて「同期の佐々木大輔」の出番
ライヒスアドラーは新馬戦を勝っただけの1勝馬だが、その後は東京スポーツ杯2歳Sを3着、弥生賞ディープインパク記念2着、そして皐月賞3着と、全て馬券に絡んでいる。強力メンバーを相手にしっかり結果を出して、力のあるところを見せてきた。
皐月賞の後は放牧に出されたが、5月5日に美浦に帰厩。以降、折り合いに注意しながら順調に乗り込まれてきた。3頭併せで行われた最終追いでは直線で僚馬の間に入り、余力十分にラスト1Fを11秒1で駆け抜けている。騎乗した佐々木大輔騎手は、
「前走よりも調教の動きは良くなっている。これでダメなら…という気持ちです」
と自信をのぞかせた。
上原佑厩舎はこの馬を含めて4頭出しでダービーに臨むが、一番の期待は皐月賞で小差の3着に入ったライヒスアドラーだろう。先入れの1番枠に入ったのでスタートが鍵となるが、ゲートを上手に出ることができればチャンス大。先週は今村聖奈がクラシックを初勝利したが、今週は同期の佐々木の出番だ。
では、グッドラック!
(兜志郎/競馬ライター)

