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“調教師より先回りする”スタッフたち…フォーエバーヤング・矢作厩舎が世界で勝てる理由

“調教師より先回りする”スタッフたち…フォーエバーヤング・矢作厩舎が世界で勝てる理由

トークイベント「調教師・矢作芳人が語る日本競馬~世界への挑戦状」が5月29日、朝日カルチャーセンター新宿教室で開催された。

平日夜にもかかわらず、会場には多くの競馬ファンが集結。トップトレーナーの言葉に熱心に耳を傾けた。聞き手は、長年競馬界を取材してきた元朝日新聞記者の有吉正徳氏が務めた。

世界を舞台に戦い続ける矢作調教師が、自身の哲学や海外挑戦への思い、日本競馬の未来について語ったトーク内容をダイジェストでお届けする。

【サウジカップ】矢作師「ドバイではさらに上積み」フォーエバーヤングが史上初連覇

世界中が注目するフォーエバーヤングの動向

サウジカップ・フォーエバーヤングと坂井瑠星騎手

フォーエバーヤングは2023年10月、京都競馬場のダート1800mでデビュー。その判断は岡調教助手の意見を尊重したものだったそう。矢作調教師が常時大切にしてきた「考えさせる」土壌が、高い厩舎力を支えている。

「ウチのスタッフは、常に考えさせることを念頭に置いて育ててきたので。スタッフがとにかく考えるんですね。下手すると僕より先回りをします。『先生、ここに登録させてください』『え、そこ登録するの?』と。そういうところまで考えていくので、一人では及ばないところにまで考えが及ぶ。最終決定は僕がするにしても、彼らの意見はものすごく尊重していて、それが今に繋がっていると思います」

同馬はその後、交流重賞を2連勝。中東に渡りサウジダービー、UAEダービーを制して勇躍ケンタッキーダービーへ挑戦した(3着)。そこからの超級とも言える活躍の礎を築くが、岡助手は「鼻高々にならなかった」という。

「ウチの厩舎の強みなんですけど、『お前がダートと言ったからここまでの馬になったな』と周りから言われても、『いや先生、あのとき俺が芝って言ってたら三冠獲ってるかもしれないですよ』と。決して結果が出たからと言って満足しない。もっと上があったかもしれない、もっと上を目指そうという考えで20年間ずっと厩舎経営をしてきたので、そういうスタッフが育ってくれたことが本当に何よりの誇りです」

現在、動向が注目されているフォーエバーヤング。年内での引退が明言されているが、あと半年間の針路には世界中が注目していると言っても過言ではない。

「やはりオーナーの夢というのがありますからね。藤田オーナーという方は、あれだけ高い馬、良い馬を買われていても、『これだけの馬に、会うことはもう一生ないかもしれない』ということをよくご存知の方なので。で、『ないです』と僕は言っています(笑)。やはりその馬で、最後まで自分の夢を貫きたい、という気持ちはあるようですね」

この馬のゴールは?と問われた矢作師は、こう語気を強めた。

「ゴールは世界一の種馬にすることです。おそらく(産駒は)芝も走ります」

配信元: 競馬のおはなし

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