
STU48が5月31日、東京・Kanadevia Hall(旧TOKYO DOME CITY HALL)で石田千穂の卒業コンサート「STU48 石田千穂卒業コンサート」を開催した。石田はSTU48の1期生として約9年半活動。公演には初代キャプテンの岡田奈々をはじめ、OGメンバー11人が駆けつけ、共にパフォーマンス。石田の卒業に花を飾った。
■ファン有志のドレスから「わるきー」オマージュ衣装など七変化
Overtureが終わり、「Seventeen」から始まった卒業コンサート。石田は白とライトパープルの華やかなドレスを着て、客席側から登場。「すっごく緊張してドキドキしていたんですけど、皆さんの千穂ちゃんお面(グッズ)の姿を見たら楽しみでいっぱいです。最後まで楽しみましょう!」とファンに呼びかけた。
オープニングで石田が着ていたドレスは、この日のためにファン有志の出資によって制作されたドレス。石田は「皆さま、本当に本当にありがとうございます!」と感謝。「このドレス、終わった後も貰えるようなので、定期的に着ようと思います」と笑みをこぼした。
続いて、ミニスカ小悪魔しっぽとツノが付いた「わるきー」オマージュの衣装にチェンジし、さらに「残念少女」「RIVER」「最強ツインテール」などでも衣装チェンジを繰り返しながらAKB48の楽曲を中心にパフォーマンス。
今回のセットリストは石田の希望で組まれたもので、AKB48の楽曲は「まだ自分たちの持ち曲が1曲くらいしかなかった頃、AKB48さんの曲をお借りしてたくさんツアーを回っていたんです。そのときの楽しい記憶がすごく印象に残っていたので、いっぱい入れさせていただきました」と思い入れを伝えた。
■岡田奈々らSTU48のOG11人がサプライズ登場
16曲目のSTU48のオリジナル楽曲「出航」では、AKB48と兼任で初代キャプテンを務めた岡田がサプライズで登場。スクリーンにその姿が映されると、会場からは大きな歓声が上がる。「千穂に『来て!』って言われたら来るよ! もう即レスしたよね、LINEで」と喜びを表す岡田に、石田も「もう本当に、1分後くらいに『OK!』って」と応え、出演の裏側にあった二人のやり取りを明かした。
思いがけないゲストは岡田だけでなく、次からの楽曲で1期生の岩田陽菜、石田みなみ、田中皓子、土路生優里、門脇実優菜、藤原あずさ、薮下楓、磯貝花音、2期生の吉崎凜子、ドラフト3期生の沖侑果も登場し、そのたびに会場からどよめきが起こる。さらに、「短日植物」では薮下と石田の人気ユニット“ふうちほ”も復活。石田にとっても、ファンにとっても思い出深い楽曲やユニットで卒業コンサートを盛り上げた。
■石田らしく最後まで涙はなく、笑顔で明るい卒業コンサートに
アンコール明けには石田と現役、OGの1期生でSTU48のデビューシングル「暗闇」を披露。さらに、夢であったというオサレカンパニー・茅野しのぶ氏にデザインしてもらったという卒業ドレスに着替えると、自身のソロ曲「未来へ続く者よ」を美しく、伸びやかに歌唱した。
「最初は選抜にも入っていなくて、3列目の端っこの方でぴょんぴょん踊ってて。MCでも私が挙手して喋り出すと、みんながざわめいて、『あの千穂ちゃんが喋った!』みたいになるような、そんな目立たないメンバーでした」と、デビュー時を振り返る石田。
「見つけにくい私を見つけて、応援してくださってありがとうございます。いろんな経験をして、この9年半でとっても自信がついたし、堂々とステージに立てるようになりました」とファンに感謝を伝えると、続けて、メンバー、スタッフ、友人、家族たちにも感謝。最後に、「たくさんの皆さまに支えられて、私はアイドルでいられることができました。3348日間、本当にありがとうございました!」ともう一度感謝を伝えると、会場からは温かな拍手と声援が送られる。
ラストは、石田が「STU48の中で一番好きな曲。この曲に出会って、『私は私のままでいいんだ』と心が軽くなる瞬間がたくさんありました」という、自身のセンター曲「息をする心」をメンバー全員と披露。同期、後輩たちに囲まれる石田に涙はなく、幸せな時間を楽しむように笑顔を見せる。
最後はステージに一人残った石田が、「本当に本当に幸せなアイドル人生でした! 待たねー!」と明るく元気よく手を振って、石田らしく笑顔で卒業コンサートを締めくくった。


■終演後インタビュー「アイドル人生で一番の日に」
終演後には報道陣の取材に応じ、9年半の活動の思い、これからの未来を語った。なお、6月7日(日)には、地元・広島の広島県民文化センター多目的ホールにて卒業公演「STU48『花は誰のもの?』公演~石田千穂 卒業公演~」が開催される。
――東京での卒業コンサートが終わった今の率直な気持ちを聞かせてください。
最高に楽しい時間だったなという気持ちでいっぱいです。私のアイドル人生の思い出、やりたいことを全部詰め込んだコンサートで、ちょっと長めのセットリストだったんですけれど、始まったら本当あっという間で。ファンの皆さんもいっぱい声を出して盛り上げてくださって、アイドル人生で一番の日になりました。
――2020年にここでコンサートをして、もう一度ここで卒業コンサートをやりたいとおっしゃっていました。そのときのコンサートでもやった曲、演出も踏襲するような箇所がありましたが、どういう狙いで構成を作られましたか?
卒業コンサートをさせていただけるとなったときに、絶対にTDCホール(TOKYO DOME CITY HALL)がいいと思って。2018年ぐらいからのソロコンが本当に楽しくて大好きで、忘れられない日だったので。そして、あのお面(グッズの石田千穂のお面)の景色も忘れられなくて、また見たいと思ったので、この会場にして、演出もあのときをフラッシュバックさせるように、お面をみんなにつけてもらいました。
――オサレカンパニーさんに作ってもらったという卒業ドレス、お気に入りポイントを教えてください。
自分からリクエストしたのは、背中の“ここ”がちょっと透けている、少し珍しいデザインです。そこは写真をお見せしてお願いしました。あとは基本的に(茅野)しのぶさんのオススメというか、私に似合う感じでデザインしてくださいとお願いして。色は、私の好きな色やアイドル人生を振り返る中で欠かせないペンライトカラーの白と水色。それに、ソロでライブをするときによく着ていたピンクを加えた3色で作っていただきました。
■「アイドルじゃない自分がまだ想像できなくて」実感湧かず、ずっと笑顔でいた卒コン
――岡田奈々さんや1期生たち、一緒にデビューしたときのメンバーも駆けつけましたが、やってみてどんな感じでしたか?
久しぶりにオリジナルメンバーでやる曲がたくさんあって、あの頃を思い出しながら「こんなこともあったな」とか、いろんな記憶が蘇って、どの時代のSTU48も大好きだなと改めて感じました。
――岡田奈々さんたちゲストへの出演依頼は、石田さんご自身で連絡されたのですか?
そうです! 私からみんなにLINEで一人ずつ連絡して、「5月31日、空いてる?」みたいに聞いて声をかけました。
――最後まで笑顔が印象的でした。
笑顔で終わりたいとは前からずっと思っていました。いざ今日を迎えたら涙する自分がいるんだろうなと思いながらやっていたんですけど、実際はすごく楽しくて。アイドルじゃない自分がまだ想像できなくて、卒業コンサートの実感が湧かないまま、ずっと笑顔でいられました。


■やりたいことを詰め込んだセットリスト
――今日のセットリストは、全て石田さんの希望で組まれたのでしょうか?
はい、全部私の希望で組んでみました!
――セットリストにAKB48の楽曲が多かったのには、こだわりが?
私はAKB48さんが大好きだし、STU48の初期にまだ自分たちの持ち曲が1曲くらいしかなかった頃、AKB48さんの曲をお借りしてたくさんツアーを回っていたんです。そのときの楽しい記憶がすごく印象に残っていたので、いっぱい入れさせていただきました。
――今回のライブで、一番やってみたかった楽曲や演出は?
「わるきー」です! あの衣装を着て「わるきー」ができるなんて夢にも思っていなかったので、本当に楽しかったです。マッチョの皆さんと楽しく演出できて、唯一無二の「わるきー」になれたんじゃないかなと思います。本当に夢がかないました。
――9年半の活動の中で、一番大変だったこと、それをどう乗り越えたかを教えてください。
一番大変だったのは、やっぱり移動時間がとてつもなく長かったことですね(笑)。広島から東京って4時間かかるんですけど、日帰りもザラにあって。1日8時間新幹線に乗って往復して、次の日はまた違うところに長時間かけて行く…みたいな移動が本当に大変でした。瀬戸内エリア内でも、徳島までバスで4時間かけて、みんなでギュウギュウ詰めになって移動したのも今ではいい思い出です。
――一度休養された時期もありましたが、あの経験はどう乗り越えられましたか?
休養していた時期は、自分的にすごく落ちてしまって、たくさん悩みました。でも、ここでアイドルをやめちゃったら、かなえられていない夢もたくさんあるし、悔いが残るなと思って。ファンの皆さんの温かい声もあって復帰してここまでやってこられたので、あの時期が自分にとって一番乗り越えたなと感じる瞬間です。
――今後、ソロとしてやってみたいことはありますか?
バラエティーは向いてないし、心がすり減りそうだから「いいや」と思っていたんです。でも最近、お笑い芸人さんとご一緒する収録があって、そこで初めて握手会で見せるような素の自分を出せたのがすごく楽しくて。これからはテレビのお仕事にも出られるように、元アイドルのライバルはたくさんいると思うんですけど(笑)、頑張りたいなと思います。

■恋愛は「いい出会いがあれば、流れに任せて」
――今後の恋愛解禁について。タイプはありますか?
おお! これ聞かれてみたかったんです! 聞かれずに終わらなくて良かったです(笑)。タイプとしては、この9年半でたくさんの方を見てきて、やっぱり一途な方が一番すてきだなと思うようになりました。あとは何でも受け止めてくれるような人。いい出会いがあれば、流れに任せて探していきたいです(笑)。
――9年半、ノースキャンダルで走り抜けましたが、ご自身ではどう思われますか?
私的にはファンの方に暴言で対応しちゃったり、決して優等生なアイドルではなかったなって(笑)。でも、そう言っていただけるということは、周りからはそう見えていたのかなって。それだけで、本当に悔いのないアイドル人生だったなと思います!
◆取材・文=鈴木康道

■「STU48 石田千穂卒業コンサート」
◇5月31日(日)◇東京・Kanadevia Hall
<出演者>
石田千穂、甲斐心愛、谷口茉妃菜、兵頭葵、福田朱里、信濃宙花、中村舞、池田裕楽、内海里音、尾崎世里花、川又優菜、工藤理子、迫姫華、清水紗良、高雄さやか、原田清花、宗雪里香、吉田彩良、渡辺菜月、岡田あずみ、岡村梨央、久留島優果、諸葛望愛、新井梨杏、石原侑奈、奥田唯菜、北澤苺、曽川咲葵、濱田響、森末妃奈、島田莉香、石松陽菜、井上久玲奈、蕪竹真奈、木原姫花世、小松奈侑、坂木叶愛、坂崎愛、島田紗香、曽我部あこ、高村栞里、田中菜奈子、道保琉南、野中梨央、濱田美惟、藤田愛結、三好真綺、屋木優菜、横井結菜
ゲスト:岡田奈々、岩田陽菜、沖侑果、吉崎凜子、石田みなみ、田中皓子、土路生優里、門脇実優菜、藤原あずさ、薮下楓、磯貝花音
<セットリスト>
M01. Seventeen/AKB48 (石田)
M02. 君のことが好きだから(広島弁ver.) (ALL)
M03. 12秒/HKT48 (ALL)
M04. LOVE修行/AKB48 (ALL)
M05. 息をする心 (石田・甲斐・兵頭・福田・信濃・中村・内海・尾崎・工藤・高雄・原田・吉田・岡田・岡村・久留島・新井)
M06. わるきー/NMB48 (石田)
M07. 君だけにChu!Chu!Chu!/AKB48 (石田・新井・濱田響・島田・曽我部・濱田美惟・藤田)
M08. 残念少女/AKB48 (石田・中村・原田)
M09. RIVER/AKB48 (石田・甲斐・谷口・兵頭・信濃・尾崎・工藤・高雄・吉田・岡田・岡村・久留島・諸葛・木原・道保・屋木)
M10. 最強ツインテール/AKB48・U-16選抜2018 (石田・4期研究生)
M11. 夢は逃げない/NMB48 (石田・2.5期生・3期生)
M12. 僕の太陽/AKB48 (石田・2期生)
M13. 僕のYELL/AKB48 (石田・ドラフト3期生)
M14. 雨とか涙とか (1期生)
M15. 少女たちよ/AKB48 (ALL)
M16. 出航 (ALL+岡田奈々)
M17. 笑顔のチャンス (石田・福田・中村・尾崎・高雄+沖・吉崎)
M18. 恋は仮病中 (石田+石田みなみ・岩田・田中皓子・土路生)
M19. 僕はこの海を眺めてる (石田・福田+岩田・門脇・藪下・沖)
M20. 短日植物 (石田+藪下)
M21. 花は誰のもの? (石田・甲斐・兵頭・福田・信濃・中村・池田・尾崎・工藤・高雄・原田・吉田・岡田・岡村・久留島・新井)
M22. 好きすぎて泣く (石田・兵頭・福田・信濃・中村・池田・内海・尾崎・工藤・高雄・原田・吉田・岡田・岡村・久留島・新井)
M23. Green Flash/AKB48 (石田・甲斐・兵頭・福田・信濃・中村・池田・尾崎・工藤・高雄・原田・吉田・岡田・岡村・久留島・新井)
M24. 独り言で語るくらいなら (石田)
M25. 桜の木になろう/AKB48 (ALL)
M26. サステナブル/AKB48 (石田・甲斐・兵頭・福田・信濃・中村・内海・尾崎・工藤・高雄・原田・吉田・岡田・岡村・久留島・新井)
M27. 好き 好き 好き (石田・甲斐・兵頭・福田・信濃・中村・内海・尾崎・工藤・高雄・原田・吉田・岡田・岡村・久留島・新井)
M28. ペダルと車輪と来た道と (ALL)
M29. 大声ダイヤモンド/AKB48 (1期生・ドラフト3期生・2期生・2.5期生・3期生)
M30. ずっと ずっと/AKB48 (ALL)
M31. 夢力 (ALL)
M32. 遠距離ポスター/AKB48 (ALL)
~アンコール~
EN01. 暗闇 (石田・甲斐・福田+石田みなみ・磯貝・岩田・岡田奈々・門脇・田中皓子・土路生・藤原・藪下)
EN02. 未来へ続く者よ (石田)
EN03. 10年桜/AKB48 (ALL)
EN04. 息をする心 (ALL)
※濱田響、濱田美惟の濱は旧字体が正式表記

