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「そこには愛があると心底感じる」ファイナル初戦で躍動したハーパーの母が語る、スパーズの結束力<DUNKSHOOT>

「そこには愛があると心底感じる」ファイナル初戦で躍動したハーパーの母が語る、スパーズの結束力<DUNKSHOOT>

ニューヨーク・ニックスとサンアントニオ・スパーズによるNBAファイナル第1戦は、負傷を跳ね除け渾身のパフォーマンスを披露したジェイレン・ブランソンに導かれたニックスが、105-95で白星発進を飾った。

 もっとも、この試合で先に流れを引き寄せたのはスパーズだった。そしてその先導役の1人となったのが、ルーキーのディラン・ハーパーだ。

 スティールからの速攻で獲得したフリースローに始まり、果敢なドライブでの3点プレーに3ポイントと、第1クォーター残り4分13秒からの50秒間で一挙8得点を奪取。その後もブランソンのマークをかわしてのフローターと、最初のクォーターだけで10得点を積み上げた。

 最終的に27分31秒のプレータイムで16得点、8リバウンドと、ベンチスタートながらチーム3番目のゲームスコア(1試合における貢献度を示す指標)を叩き出しているところからも、彼の活躍度がうかがえる。

 昨年のドラフトで全体2位指名を受けてスパーズに入団したハーパーは、今季のオールルーキー1stチームに選出。それ自体に驚きはないが、最優秀シックスマン賞の投票でも、わずか2ポイントとはいえルーキーで唯一票を得たのは注目に値する。
  レギュラーシーズンのスタッツは平均22.6分のプレータイムで11.8点、3.4リバウンド、3.9アシスト。プレーオフに入ってからもここまでの19戦で平均25.7分、13.2点、5.5リバウンド、2.5アシストと、安定した活躍ぶりを見せている。

 とりわけフィールドゴール成功率が、レギュラーシーズンは50.5%、プレーオフも52.9%と、いずれも5割超えを記録しているのは特筆ものだ。

 今季60試合以上に出場したルーキーで同成功率5割以上を達成しているのは、ほかにマクシム・レイノー(サクラメント・キングス)とライアン・コークブレンナー(シャーロット・ホーネッツ)というセンター2人しかいない。

 そんなハーパーについて、スパーズというフランチャイズに加入したことの恩恵を語るのが、母のマリアだ。

 ファイナルの数日前に放送されたNBA専門ラジオ局『SiriusXM』の番組内で、マリアはスパーズの選手たちの結束力について熱く語っている。

「彼らのケミストリーを見ていると、あえて『愛』という言葉を使いたくなります。普段はあまりこの言葉は使いません。今の時代、そう簡単に見つかるものではないからです。でも彼らの様子を見ていると、そこには愛があると心底感じるのです」 ハーパーの父が5度のNBA制覇を経験したロン・ハーパーだというのは有名だが、フィリピン出身の母マリアもバスケの元カレッジプレーヤー。ディランは、6歳年上の兄、ロン・ハーパーJr.(ボストン・セルティックス)の練習風景や、ともに現役引退後に指導者となった両親がコーチする様子を見ながら育ったと、かつてのインタビューで語っている。

「チームメイトの家族と行動をともにしたり、シーズンを通しての彼らの歩みを見ていると、それがひしひしと伝わってきます。若い選手たちはより成熟し、ディランについて言えば、NBAでのルーキーイヤーの中で自分の居場所や役割を見つけようと懸命に頑張っていました。そしてそんな彼を、ロッカールームの仲間たちは温かく支えてくれました。

 彼は、本当に素晴らしい、一生ものとも言えるような絆を築いています。ベテラン選手たちともです。信じられないようなスタートで、まるで物語のようです」

 自身もコーチとしてチームのあり方をよく知るマリアの言葉だけに、真実味がある。
  2024年のヴィクター・ウェンバンヤマ、そして昨季のステフォン・キャッスルと、2年連続でルーキー・オブ・ザ・イヤーを輩出していることを見ても、スパーズに新人選手が活躍しやすい環境があることは明らかだ。

 そんな恵まれた環境で躍動するハーパー自身も、オールスターガードのディアロン・フォックスやキャッスルという同じポジションの先輩との共闘を、刺激的に感じていることだろう。

 ここからのファイナルでの戦いで、違いを生み出せるのはロールプレーヤーであるとも言える。バスケ界のサラブレッドという境遇にあぐらをかくことなく、泥臭いプレーで魅せるルーキーの、さらなる活躍に期待したい。

文●小川由紀子

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配信元: THE DIGEST

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