
ブラジル代表にアクシデント! 右SBウェズレイ離脱でセリエA戦士を追加招集。主将マルキーニョスにも不安材料【現地発】
W杯に臨むブラジル代表は、5月27日に国内合宿を開始。31日にリオのマラカナン・スタジアムで7万2000人を超える観衆を前にパナマ代表と壮行試合を行ない、6-2と大勝した。
その翌日、W杯キャンプ地であるニュージャージーに入って練習を続け、6月6日、エジプト代表とW杯前最後の強化試合を行ない、2-1の勝利を収めた。
パナマ戦では開始直後、W杯でエースとしての働きが期待されるヴィニシウス(レアル・マドリー)が痛烈なミドルシュートを突き刺す。13分に不運な失点を喫したが、38分、ヴィニシウスの右からのクロスをボランチのカゼミーロ(マンチェスター・ユナイテッド)が頭で決めて勝ち越した。
後半には、途中出場した右ウイングのラヤン(ボーンマス)らが4得点を記録し、パナマの反撃を1点に抑えた。
エジプト戦では開始7分、敵陣でボランチのブルーノ・ギマランイス(ニューカッスル)が相手からボールを奪い、ミドルシュートを叩き込んで先制。その4分後、右サイドでCBマルキーニョス(パリSG)が出したバックパスが短く、エジプト選手にさらわれて被弾した。
しかし後半開始早々の52分、敵陣左サイドで一度は失ったボールを奪い返すと、右ウイングのラフィーニャ(バルセロナ)からのクロスをCFエンドリッキ(レアル・マドリー)が決めて勝ち越した。
右ふくらはぎを故障してリハビリ中のネイマールは、いずれの試合もピッチには立てなかった。
好材料は、攻撃の主力であるヴィニシウスとラフィーニャが好調で、エンドリッキ、ラヤン、MFルーカス・パケタらも持ち味を発揮したこと。
その一方で、5月30日の欧州CLに出場して合流が遅れた3選手(パリSGのDFマルキーニョス、アーセナルのDFガブリエウとFWマルチネッリ)にはやや不安が残る。マルキーニョスはエジプト戦で失点に直結するミスを犯し、ガブリエウは疲労を考慮されて欠場するなど、調整が遅れているようだ。
また、エジプト戦で右SBウェズレイ(ローマ)が左足を痛めて痛恨の離脱。7日、代わりにボランチのエデルソン(アタランタ)が追加招集された。W杯ではダニーロ(フラメンゴ)か、本来はCBのロジェール・イバニェス(アル・アハリ)が代役を務めることになりそうだ。
今後は、引き続きニュージャージーで調整を続け、13日にダラスで行なわれるグループステージ初戦のモロッコ戦に備える。他の強豪国と比べて調整の遅れが目立つが、本大会までにどこまで完成度を高められるか。アンチェロッティ監督の手腕が問われる。
文●沢田啓明
【著者プロフィール】
1986年にブラジル・サンパウロへ移り住み、以後、ブラジルと南米のフットボールを追い続けている。日本のフットボール専門誌、スポーツ紙、一般紙、ウェブサイトなどに寄稿しており、著書に『マラカナンの悲劇』、『情熱のブラジルサッカー』などがある。1955年、山口県出身。
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