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松たか子が誕生日「ロンバケ」「HERO」など月9で活躍「アナ雪」では“オスカー授賞式”の圧倒的歌唱も 名作と歩んだ軌跡

松たか子が誕生日「ロンバケ」「HERO」など月9で活躍「アナ雪」では“オスカー授賞式”の圧倒的歌唱も 名作と歩んだ軌跡

松たか子が、49歳の誕生日を迎えた
松たか子が、49歳の誕生日を迎えた / ※2023年ザテレビジョン撮影

松たか子が、6月10日に49歳の誕生日を迎えた。父は歌舞伎俳優の二代目松本白鸚、兄は十代目松本幸四郎、姉の松本紀保も俳優と、芸能一家であることは知られるところ。舞台、ドラマ、映画、CM、歌手とマルチに活躍する彼女のキャリアを振り返る。(以下、出演作のネタバレを含みます)

■16歳のときに歌舞伎座で初舞台を踏む

1993年10月、16歳だった松は歌舞伎座の演目「人情噺文七元結」で初舞台を踏んだ。故・十八代目中村勘三郎(当時は五代目中村勘九郎)、五代目坂東玉三郎、八代目中村芝翫(当時は三代目中村橋之助)ら、そうそうたる名優たちとの共演で、鮮烈なデビューを果たした。

テレビドラマ初出演となったのは、その翌年に放送された大河ドラマ「花の乱」(1994年、NHK総合)。三田佳子演じる主人公で、室町幕府の第8代将軍・足利義政の妻である日野富子の少女期を担当した。

以降、父・白鸚が日本の初演から主役を務めるミュージカル「ラ・マンチャの男」などの舞台をはじめ、ドラマや映画など映像作品でも躍進する。

■「ロンバケ」「ラブジェネ」「HERO」と月9ドラマで活躍

キャリアが30年を超え、しかもずっと第一線で活躍しているとあれば、代表作も枚挙にいとまがない。その中から、初期の躍進を支えたものとして挙げるとすれば、フジテレビ系の“月9”ドラマ出演だろう。

1996年に放送された“ロンバケ”こと「ロングバケーション」で、松は木村拓哉演じるピアニストの瀬名が片思いしている大学の後輩・涼子役を務めた。音楽を専攻する清楚な大学生の雰囲気がぴったりで、やがてヒロイン・南(山口智子)のプレイボーイな弟・真二(竹野内豊)に引かれていくという役どころ。

松は2024年の当メディアの取材で、同ドラマを“分岐点”としてあげた。当時、舞台をやりたいと望んでいた中での出演。「あのときあのドラマに出ていなかったら、また違うお芝居の勉強の日々があったと思うし、あれがあったおかげで自分自身が広がったというか、ほぐれた部分もあるし、分かれ道だったなと思いますね」と語っていた。

その後、月9では1997年4月クールの「ひとつ屋根の下2」出演に続いて、同年10月クールに「ラブジェネレーション」で木村とW主演を果たし、2001年の木村主演「HERO」ではヒロインを務めた。いずれも社会現象になるほどの大ヒットとなった作品だ。
松たか子
松たか子 / ※2025年ザテレビジョン撮影


■シリアスもコメディーも…圧倒的な振り幅で体現

「ロンバケ」での清楚な大学生も、「ラブジェネ」でのマイペースで生意気なOLも、「HERO」の生真面目だが格闘技好きな面もある検事も、松が体現したキャラクターは愛らしく、チャーミングだった。

その愛らしさは、年齢、キャリアを重ねた今も変わらない。

松が40歳を迎える年に、5年ぶりの連続ドラマ出演で主演を務めたドラマ「カルテット」(2017年、TBS系)で演じた巻真紀は、極端に小さい声で、極度の心配性、ネガティブ思考だが時折おちゃめ。誰もが驚くほど大胆になるときがあり、終盤には驚くべき秘密が明かされるなど、捉えどころのないキャラクターだった。共演者の満島ひかり、高橋一生、松田龍平との秀逸な会話劇の中で、かわいくて、クスっと笑わせるコメディエンヌの才能が光った。

同作の脚本を担当した坂元裕二氏とは、主演ドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」(2021年、フジテレビ系)、映画「ファーストキス 1ST KISS」(2025年)でもタッグを組んだ。松のコメディエンヌぶりは素晴らしく、いつからか「日本を代表するコメディエンヌ」という声も聞かれるようにもなった。

「ファーストキス 1ST KISS」で共演した松村北斗(SixTONES)は、劇場公開時の初日舞台あいさつで松のことを「とっても愛嬌(あいきょう)のある方」と語っていたが、演技でも、バラエティーなどに出演の際の姿からもそれは伝わってくる。

「カルテット」が久しぶりの連続ドラマ出演と紹介したが、それまでの間には単発ドラマはもちろん、映画、舞台に引っ張りだこ。

湊かなえ氏の小説を映画化した主演作「告白」(2010年)の幼い娘を殺された中学教師役では、復讐(ふくしゅう)を遂行しようとする静かな狂気という、明るさやかわいさだけではない、演技力の幅を見せた。舞台では、ミュージカル「ミス・サイゴン」や、演出家の故・蜷川幸雄氏や野田秀樹氏、三谷幸喜氏、長塚圭史氏らの作品に加え、劇団☆新感線など、幅広い役柄で舞台好きをうならせた。

■世界中でヒットした「アナと雪の女王」の声優として魅力発揮

そんな中、特筆すべきは“アナ雪”の愛称で親しまれる、大ヒットディズニー長編アニメーション映画「アナと雪の女王」(2013年/ディズニープラスで配信中)の日本語吹替版への出演だ。

触れたものを凍らせる特別な力を持つ王女・エルサ。その力で幼い頃に妹・アナを危険な目に遭わせてしまって以来、誰とも触れ合わず部屋に閉じこもって生きていたが、両親が事故で亡くなり、成人したエルサが女王として即位することになるが…というストーリー。

自分の力を恐れ、孤独に生きる決意をするエルサの心の内、そして元来持つ優雅な性格を、松は優しい声質を生かして繊細に表現した。舞台公演で鍛え上げた滑舌よく通る声、ミュージカル出演や歌手としてアルバムを発表してきた実力を発揮する透き通った歌声は、大人も子どもも魅了した。

松は、2019年公開の続編「アナと雪の女王2」でも続投。当時のことで、松が2022年6月19日に放送された「日曜日の初耳学」(TBS系)に出演した際に、ドラマ「ノーサイド・ゲーム」(2019年、TBS系)で共演した大泉洋が明かしたエピソードがある。

松を食事に誘うも「その日、野暮用がありまして」と断られた大泉だったが、その「野暮用」とはアメリカの「第92回アカデミー賞」授賞式で、「アナと雪の女王2」の主題歌をイディナ・メンゼルと世界9カ国のエルサ役俳優たちと一緒に披露することだったという。

「アカデミー賞」授賞式で日本人がパフォーマンスするのは初という快挙であり、公表できないことだったとはいえ「野暮用」と表現してしまう松のチャーミングさ。なお、授賞式での松の歌声は、SNSで日本のみならず、海外からも称賛された。

シリアスもコメディーも、硬軟自在な演技力。2025年は「ファーストキス 1ST KISS」のほか、映画「夏の砂の上」の公開、ドラマでは単発の「スロウトレイン」(TBS系)、阿部サダヲ演じる主人公と結婚するミステリアスなヒロインで話題になった「しあわせな結婚」(テレビ朝日系)、その阿部と今度は離婚調停中の夫婦となった舞台「雨の傍聴席、おんなは裸足…」と引きも切らない活躍で楽しませてくれた。

2026年も、9月25日(金)に主演映画「ナギダイアリー」が公開予定で、秋から放送開始する連続テレビ小説「ブラッサム」(NHK総合ほか)では、石橋静河演じる主人公を支える秘書役として出演することが発表されている。これだけのキャリアを誇る松だが、朝ドラは初出演。年齢を重ね、ますます活躍の場を広げる松に注目だ。

◆文=ザテレビジョンシネマ部


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