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「スポーツ史上最も収益性の高い大会」となる北中米W杯 選手、代表チーム、クラブ、リーグ、審判への報酬額、そして支払うFIFAが得る収益の総額は!?

「スポーツ史上最も収益性の高い大会」となる北中米W杯 選手、代表チーム、クラブ、リーグ、審判への報酬額、そして支払うFIFAが得る収益の総額は!?

現地時間6月11日に開幕する北中米ワールドカップは、サッカー界だけでなく、スポーツ界全体においても史上最大規模のイベントとなる。

 参加国は従来の32か国から48か国へ拡大され、試合数も64試合から104試合へ増加。アメリカ、カナダ、メキシコの3か国共催で行なわれる大会は、競技面だけでなく、動く資金の規模でも過去最大となる見込みである。実際、選手、代表チーム、クラブ、審判に支払われる報酬は軒並み増額されており、その一方で主催するFIFAには莫大な収入が流れ込むという。
 
 選手への報酬については、英国の日刊紙『The Mirror』がイングランド代表を例に紹介。同紙によれば、優勝候補の一角である「スリーライオンズ」の選手には、1試合につき約2000ポンド(約43万円)の出場手当が支払われる。もっとも、この手当は2007年以降、選手個人の収入にはならず、全額が「England Football Foundation」を通じて慈善団体へ寄付されているという。

 選手たちにとって本当の“稼ぎどころ”は、大会成績に応じたボーナスだ。今大会では、イングランドが悲願の世界制覇を達成した場合、選手一人あたり50万ポンド超(約1億750万円)を受け取る可能性があるという。さらに監督のトーマス・トゥヘルにも、数百万ポンド規模の特別ボーナスが用意されているとされる。また、代表入りそのものが選手の市場価値やスポンサー契約の拡大に繋がるため、実際の経済効果はさらに大きいと見られている。

 一方で、代表チーム自体にも、巨額の賞金が支払われる。スポーツ専門局『beINSPORTS』によれば、FIFA(国際サッカー連盟)は今大会、参加48か国に総額6億6500万ドル(約1064億円)を分配する予定だという。

 最も早期に敗退を喫したチームであっても900万ドル(約14億4000万円)が保証され、さらに準備費用として150万ドル(約2億4000万円)が支給されるため、出場するだけで最低1050万ドル(約16億8000万円)を獲得できる計算となる。

 成績別では、優勝国が5000万ドル(約80億円)、準優勝国が3300万ドル(約52億8000万円)、3位が2900万ドル(約46億4000万円)、4位が2700万ドル(約43億2000万円)を受け取る。優勝賞金は、2022年カタール大会で優勝したアルゼンチンが得た4200万ドル(約67億2000万円)を上回る過去最高額だという。 
  さらに恩恵を受けるのは、各国リーグやクラブである。スポーツ専門サイト『GIVEMESPORT』によると、FIFAは選手を代表チームへ派遣するクラブに対し、総額1億8700万ポンド(約402億円)の「補償金」を支払う。
 
 各クラブは、招集された選手1人につき1日3700ポンド(約79万5000円)を受け取る仕組みで、選手が大会で長く勝ち残るほど補償額も増加する。例えば、最多の19選手を送り出している マンチェスター・シティ は1日あたり7万300ポンド(約1510万円)を受け取る見込みで、16人を派遣した アーセナルは約1270万円。マンチェスター・ユナイテッド、クリスタル・パレス、リバプール も1日1000万円前後の収入を得るという。

 選手1人でもグループリーグ敗退までチームに留まれば、最低11万8400ポンド(約2545万円)、決勝まで進めば20万7200ポンド(約4450万円)をクラブにもたらす計算だが、 スペインのスポーツ紙『MARCA』は、この制度によって「世界最高リーグとも評されるプレミアリーグが、さらに潤う」と報道。今大会に参加するプレミアリーグ所属選手は163人に達し、全リーグ中最多となり、最低でも約2300万ユーロ(約42億5500万円)がグループリーグ期間中だけでプレミア勢へ流れ込む見込みだからだ。

 FIFAはクラブ補償制度の総額を約70%増額しており、ジャンニ・インファンティーノ会長はこれを「クラブと選手の貢献を、より適切に評価するもの」と説明している。プレミアリーグは今大会でも他リーグを圧倒しており、世界的な影響力の大きさを改めて示している。 

 そして、選手やチーム同様に見逃せないのが、審判団への報酬だ。スポーツ専門サイト『HITC』によれば、今大会で笛を吹く主審には1人あたり10万ドル(約1600万円)が支払われる見通しだという。これは2014年ブラジル大会の約2倍にあたり、VAR導入や試合数増加、世界的な注目度の高まりが背景にある。

 決勝トーナメント以降の試合を担当した場合には、さらにボーナスが加算される見込みで、トップ審判にとってはキャリア最大級の報酬となる。今大会では52人の主審、88人の副審、30人のVAR担当審判が104試合を裁く予定であり、その責任の重さに見合った待遇が用意されている。 
  では、こうした巨額の支出を行なうFIFAには、どれほどの収入がもたらされるのだろうか。英国の日刊紙『The Guardian』によれば、FIFAは2023~26年の4年間で総額130億ドル(約2兆800億円)の収入を見込んでおり、そのうち約90億ドル(約1兆4400億円)が2026年だけで発生するという。これは、2024年パリ・オリンピックの収益約52億4000万ドルを大きく上回り、スポーツ史上最も収益性の高い大会になる見込みだ。
  最大の収入源は放映権で約39億ドル(約6240億円)、続いてチケット収入とホスピタリティ収入が約30億ドル(約4800億円)、スポンサー収入が27億ドル(約4320億円)に達すると予測されている。大会の規模拡大によって試合数が104試合へ増えたことが、放映権や広告価値を飛躍的に押し上げた格好だ。

 さらにFIFAは、その収入の大部分を再投資するとしており、130億ドルのうちの少なくとも116億7000万ドル(約1兆8670億円)を世界各国のサッカー発展へ投入する方針を掲げている。もっとも同メディアは、結果として「FIFAと、税収を得るアメリカ当局こそが最大の勝者になるかもしれない」と指摘している。

 競技規模だけでなく、経済規模も一気に拡大した北中米W杯。ピッチ上では世界一を争う戦いが繰り広げられる一方で、その舞台裏では数兆円規模の資金が動く、史上最大のスポーツビジネスが進行している。選手、クラブ、代表チーム、審判、そしてFIFA――それぞれが莫大な利益を手にする大会としても、歴史に刻まれることになりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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配信元: THE DIGEST

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