“聖地”マディソンスクエア・ガーデン(MSG)で行なわれたNBAファイナル第4戦は、歴史に刻まれる一戦となった。
サンアントニオ・スパーズが前半76-49と大量27点をリードし、ホームのニューヨーク・ニックスを圧倒。後半開始2分20秒にディアロン・フォックスの3ポイントが決まり、81-52とこの日最大の29点差がついた時点で、スパーズの勝利は確実と思われた。
MSGに詰めかけたファンも静まり返る展開となったが、それでもニックスの選手たちは諦めていなかった。
29点差がついた直後、ヴィクター・ウェンバンヤマのフレイグラントファウルで得たフリースローを皮切りに、13連続得点で息を吹き返すと、第3クォーター終了時点で15点差まで接近。
第4クォーター開始直後には再び20点差まで開いたが、伏兵ホセ・アルバラードや前半ファウルトラブルに泣いたカール・アンソニー・タウンズの3ポイントで反撃すると、終盤はエースのジェイレン・ブランソンの連続得点でついに試合をひっくり返す。
最後は相手のフリースローにより1点ビハインドで迎えた残り1.2秒、ブランソンのディープスリーの跳ね返りを、OG・アヌノビーがティップインで押し込み、107-106と見事なカムバックを完遂した。
NBAファイナル史上最大の逆転劇にMSGが沸く中で、天国から地獄に叩き落されたのがスパーズだ。
終盤のプレーで特に悔やまれたのが、残り16秒、再び1点のリードを手にしたスパーズがニックスの攻撃を凌ぎ、速攻に転じた場面。リバウンドの混戦から抜け出したフォックスは敵陣のペイント内でボールを保持すると、時間を使うことなくシュートを選択。しかし並走していたアヌノビーにブロックを喰らい、その後の逆転弾を招く結果となった。
試合後、解説のチャールズ・バークレーはこの判断を糾弾。「まったく馬鹿げたプレーだった。あんなシュートを打つ必要なんてなかったのに」と述べ、後半に大失速したスパーズについても辛辣に批判した。
「我々は文明史上最も愚かなバスケットボールチームを目撃した。25点差、8連続3ポイントミス、馬鹿げたバスケットボール...サンアントニオ・スパーズが、ニューヨーク・ニックスの勝利を助けてしまったのだ」
当のフォックスは試合後、ロッカールームの囲み会見で該当のプレーついて言及。
「3点リードにするためにレイアップを狙った。相手に3ポイントを打たせるように仕向けたかった。OGが素晴らしいブロックを決めたよ」と淡々と語ったが、残り数秒が命取りになる土壇場で、判断ミスを犯したのは明らかだった。
これでシリーズは3勝1敗でニックスが53年ぶりの優勝に王手。スパーズとしては崖っぷちに立たされたが、まずは3日後の第5戦。ホームで勝利し、再びMSGに戻ってこられるか。
構成●ダンクシュート編集部
【NBAファイナル】ニックスが29点差をひっくり返し大逆転勝利!アヌノビーが劇的弾、シリーズ3勝1敗で53年ぶりの優勝へ王手<DUNKSHOOT>
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