クリスティアーノ・ロナウドがついにサウジ・プロリーグの頂点に立った。アル・ナスルは5月21日、ダマクを4-1で下して2018-19シーズン以来となるリーグ制覇を達成。2022年末に加入したロナウドにとっても待望のサウジ初タイトルとなった。2得点を挙げた41歳の大ベテランは、交代後にベンチで涙を流し、歓喜をかみしめた。
勝利への執念は衰えず、ロナウドは史上初となる6度目のワールドカップ出場を目指している。ただ、ポルトガル代表での立場は以前とは異なる。2022年カタール大会では途中から控えに回り、2024年EUROでは全試合先発起用が議論を呼んだ。一方で代表には若い才能が次々と台頭し、今大会のポルトガルは優勝候補の一角と目されている。
元アメリカ代表のテイラー・トゥエルマン氏は「ロナウドが出場したW杯の中で最も強いポルトガル代表だ。チームは彼がいない方が機能する」と指摘する。ロベルト・マルティネス監督は特別扱いを否定し、「所属クラブでの成績や年齢だけで判断はしない。ロナウドも他の選手と同じ基準で評価する」と語るが、その起用法が最大の論点である点に変わりはない。 ポルトガルがW杯で3位となった66年大会のメンバー、アントニオ・シモンイス氏は、現在のロナウドについて「中盤でプレーを組み立てる役割ではなく、フィニッシュに特化した選手になった」と分析。そのうえで、先発か途中出場かを試合ごとに見極めるべきだと提言した。
一方、今大会でも注目の若手フランシスコ・コンセイソンは「クリスティアーノは今も得点を重ね、強い向上心を示し続けている。優れたリーダーだ」と絶大な影響力を強調する。
ポルトガル紙『O Jogo』のアルシデス・フレイレ副編集長は、今回のサウジ・リーグ優勝がロナウドに“新たな気付き”を与えたと見る。かつてのように一人で勝負を決めるのではなく、仲間と主役の座を分かち合う姿勢を受け入れたというのだ。その考え方を代表でも示せれば、北中米W杯でロナウドが再び中心人物として脚光を浴びる可能性は十分にある。最終的にどの役割を担うのか。その答を示す舞台が、まもなく訪れる。
文●下村正幸
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