
2025年に放送された連続ドラマ「波うららかに、めおと日和」(フジテレビ系)で、本田響矢との“最きゅん夫婦”ぶりが話題となり、2026年秋に続編の放送が決定した芳根京子。芳根といえば、かわいらしいルックスとバラエティー番組などで見せる天真らんまんさが魅力だが、一番の武器といえばやはり持ち前の奥深い演技力だろう。3月13日に劇場公開され、彼女にとってキャリア初となるディズニー&ピクサー作品出演となった「私がビーバーになる時」が、6月10日より配信も開始したということで、あらためて彼女の魅力に迫る。
■俳優デビュー作は事務所の先輩・篠原涼子主演ドラマ
1997年2月28日生まれ、東京都出身の芳根は「ラスト・シンデレラ」(2013年、フジテレビ系)で俳優デビュー。同作では事務所の先輩である篠原涼子演じる主人公・桜の親友・美樹(大塚寧々)の娘役だった。2014年に「物置のピアノ」で映画初主演すると、2015年7月期に放送された「表参道高校合唱部!」(TBS系)では、1000人以上の参加者の中から連続ドラマ初主演を射止めた。
2016年に連続テレビ小説「べっぴんさん」では、4度目のヒロインオーディション参加で2261人の中から抜てき。名実ともに“国民的女優”に。
“国民的女優”になってしまうと、どうしても画一的なイメージがついてしまい、広く認知される反面、イメージの殻から脱却する難しさに苦労する俳優も少なくないのだが、芳根はそんなことはなく、軽やかにさまざまな役を渡り歩いている。朝ドラ終了後初の主演ドラマ「海月姫」(2018年、フジテレビ系)では、筋金入りの“クラゲオタク”という強烈なキャラクターの主人公をコミカルに好演。朝ドラでついたイメージからガラリ一変した。
「海月姫」での“オタク感”はもちろん、日曜劇場「小さな巨人」(2017年、TBS系)での警察官役やドラマ「イノセント・デイズ」(2018年、WOWOWプライム)での刑務官役、ドラマ「TWO WEEKS」(2019年、フジテレビ系)での検事役などの凛とした“毅然さ”、ドラマ「君と世界が終わる日に(Season1)」(2021年、日本テレビ系ほか)での深い悲しみを抱えながらもしたたかに生きる女性の“強さ”、ドラマ「半径5メートル」(2021年、NHK総合)での若手編集者役で表現した“人間臭さ”など、彼女が役を通して表現してきた人間性の幅広さは群を抜いている。
■声だけで表現する登場人物の“人間性”
その演技力の奥深さは実写での芝居にとどまらず、声の演技でも本領を発揮。アニメーション映画「ぼくらの7日間戦争」(2019年)では、“大人への挑戦”に奮闘する高校生を瑞々しく演じ、3DCGアニメーション「ボス・ベイビー」(2018年ほか)シリーズでは、2作品でそれぞれ違う主要キャラを演じるなど、演技の引き出しの多さを披露した。
さらに、6月10日にディズニープラスで配信されたアニメ「私がビーバーになる時」でも、その実力を発揮。「もしも動物の世界に入れたら」というテーマから、ユニークな“もしもの世界”が描かれる本作で、芳根は大好きなおばあちゃんとの思い出の詰まった森を守るため、極秘テクノロジーを使ってビーバーになり、動物の世界へと飛び込んで奮闘する大学生・メイベルを好演した。
19歳の大学生という大人と子どもの間の時期ならではの“純粋さ”と“真っすぐさ”を声に乗せて表現し、劇場公開当時から「声がかわい過ぎる」「もふもふ感にピッタリの声」などと、話題を集めていた。
“登場人物の人間性”を表現する芳根の声の演技に触れ、実写の芝居だけではない彼女の演技力の奥深さを感じてみてほしい。
◆文=原田健
※「ラスト・シンデレラ」の「・」はハートマークが正式表記

