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“NYの悪役”となったウェンバンヤマ。前ヒールが体験した狂気のMSG「小さい女の子が、中指を立ててくるのを見たんだ」<DUNKSHOOT>

“NYの悪役”となったウェンバンヤマ。前ヒールが体験した狂気のMSG「小さい女の子が、中指を立ててくるのを見たんだ」<DUNKSHOOT>

ニューヨーク・ニックスとサンアントニオ・スパーズが激戦を繰り広げているNBAファイナルで、聖地マディソンスクエア・ガーデン(MSG)における新たな“ヒール”が誕生した模様だ。

 第3戦の第1クォーター、ヴィクター・ウェンバンヤマがニックスの大エース、ジェイレン・ブランソンをフロアになぎ倒すと、ニックスファンは大ブーイング。試合の翌日には、派手な一面で知られる地元紙『ニューヨーク・ポスト』が、その瞬間の写真とともに『WANTED』(指名手配)の見出しを掲げ、「ゲーム3でのダーティーなプレーにより、彼はNYCの悪役No.1になった」と記した。

 もっとも、熱戦にフィジカルバトルはつきもの。『ESPN』 の『Inside the NBA』でも、ご意見番のシャキール・オニールが、「あれはダーティーなプレーなんかじゃない。邪魔だったからどかしただけだ。よくやった、ウェンビー」と肉弾戦を歓迎していた。

『ニューヨーク・ポスト』の“悪役”というのも、手強い相手として最も警戒しているという、裏を返せば敬意ともいえる意味が込められている。

 第3戦後の記者会見では、「どうやらあなたはニューヨークの“新たな悪役”になりつつあるようだが、それはある意味、最高の賛辞だと感じている?」という質問がウェンビーに投げられたが、この質問に22歳のビッグマンは、「まだまだトレイ・ヤングのレベルには程遠いよ」という巧みな返しで会見場を沸かせた。

 ヤング(ワシントン・ウィザーズ)と言えばアトランタ・ホークス時代、2021年のプレーオフ1回戦でニックスと対戦し、第1戦からゲームハイの32得点、10アシストのハイパフォーマンスで自軍を勝利に導いた、ニックスファンにとっての憎き相手だ。
  とりわけ、残り10秒を切って105-105 で迎えた山場、ドライブから鮮やかなフローターを決めた直後、大ブーイングを送ったMSGの観衆に、人差し指を口元に当てて「静かにしろ!」と言わんばかりの挑発的なポーズをしたことで、ファンの怒りをいっそう掻き立てた。

 最終的にホークスは4勝1敗でニックスをプレーオフから締め出し、ヤングはシリーズ平均29.2得点の大活躍。この時、ヤングはニューヨークのNo.1エネミーとなったのだった。

 本人はこの体験を楽しんでいたようで、最近公開された元NFLスターがホストを務めるポッドキャスト『The Pivot Podcast』で、当時の様子を振り返っている。

「あれは自分にとってキャリア初のプレーオフで、その試合でああいう体験をした。だから本当にクレイジーな経験だった」

 ヤングによれば、ニックスファンは試合の前から相当ヒートアップしていたという。

「コートに出て行く時、小さい女の子、たぶん5歳とか10歳くらいの子が、俺に向かって中指を立ててくるのを見たんだ。俺は彼女たちには何も言ってない。父親と話していただけなんだ。だからその親の方を見て、『おいおい、こんなことさせていいのか?』って思ったよ。でも、そういうファンとのやり取りがあるなかでウィニングショットを決めるっていうのは、文句なしに最高の気分だったね」

 ヤングはこのプレーオフ以降もMSGに戻るたびにブーイングの歓迎を受けているが、ウェンビー自身が言うように、最終的にシリーズを制することで、ヤング級の“伝説的なヒール”になれるのだろう。

 それはつまり、ここからスパーズが3連勝して逆転優勝を飾るということだ。そんなシナリオがはたして待ち受けているのか。それとも次戦で今季の王者が決まるのか。運命の第5戦は、現地時間13日(日本時間14日)にティップオフだ。

文●小川由紀子

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配信元: THE DIGEST

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