6月中旬、本州が本格的な梅雨に突入する中、屋根のない青空駐車、いわゆる「ガレージレス派」のマイカー持ちが最も恐れるのが「雨による愛車の劣化」だ。
「どうせまた、すぐ降るから」と洗車をサボりがちになるが、これこそが取り返しのつかない悲劇を招く最大の原因となる。
実は梅雨の時期の酸性雨と、雨上がりの急激な晴天による強い直射日光のコンビネーションこそが、塗装面の焼き付き汚れ(ウォータースポット)や足回りのサビを急速に進行させるのだ。
最新の高機能ボディーコーティングを施している車ほど、雨水の放置による被膜の劣化が激しいというから見過ごせない。高級外車の磨きを数多く手がけてきたプロのディテーラーが指南する。
「コーティング車こそ、梅雨の合間の晴れ日に実践すべき『15分で終わる超撥水セルフ洗車術』が有効です。時間をかけて泡立てる必要はありません。まずは高圧の水で、ボディーに浮いた砂埃や酸性雨の残留物を一気に洗い流す。その後、濡れたままのボディーに市販の速乾性プレミアムコート剤をスプレーし、マイクロファイバークロスで一方向に優しく拭き上げれば完了。これだけで強固な犠牲被膜が形成され、次の雨を弾き飛ばしてサビを防いでくれます」
「送風の最大風量」に切り替えて5分間
外側だけでなく、ドアを閉め切った車内にこもる「カビ臭さ」を一発で撃退する、防湿の裏ワザもあるという。ディーラーが続ける。
「梅雨時の車内は湿気の巣窟。目的地に到着する手前の5分間、エアコンのスイッチをオフにして『送風の最大風量』に切り替えます。これにより、内部の冷やされたエバポレーター(熱交換器)が乾燥し、生乾き臭の原因となるカビの繁殖を根本から断つことができる。乗車していない夜間などは、家庭用の使い捨て除湿剤をシート下やラゲッジルームにポンと置いておくだけで、翌朝の室内の空気は見違えるほどカラッと整うでしょう」
ジメジメした季節だからと放置すれば、愛車の価値は一気に目減りする。プロ直伝のスマートな悪天候対策を今のうちに叩き込み、過酷な長雨の季節を不敵な笑みで乗り切りたいものである。
(滝川与一)

