
川崎・脇坂泰斗が感じた少年時代の憧れの舞台オールスターの素晴らしさ。カズさんからの賛辞、盟友・山根視来と濃野公人の驚きの共通点、嬉しい親孝行...
6月13日に開催されたJリーグオールスターDAZNカップ。J1とJ2&J3の選手が地域ごと6チームに分かれ、1試合30分を軸に対戦するレギュレーションのなか、J1EASTの一員として出場したのが川崎MF脇坂泰斗だ。
J1WESTとの3・4位決定戦では、土壇場での佐藤龍之介(FC東京/MF)のゴールを演出し、珍しく自画自賛した脇坂は、PK戦でもトップバッターとして冷静にネットを揺らし、勝利に貢献した。さらに、“オニさん”こと現在は鹿島を率いる恩師・鬼木達監督の下での久しぶりのプレーにも懐かしさを感じたという。
Jリーグとしても17年ぶりに復活したオールスター。「本当に楽しかったです。コンディションのところがありましたが、本音で言えばもっとプレーしたかった」と満面の笑みを浮かべた脇坂にとっては発見の連続だったようだ。
何よりの喜びは家族の反応だ。
「僕は少年の時にオールスターの試合に憧れ、テレビの前で見ていました。それが現役中に久しぶりに開催してくれ、なおかつ選んでもらえてすごく嬉しいですし、実際に僕が夢を与えてもらったように、今日もそうですが、これからもプレーで見せていきたいです。
何より両親が喜んでくれました。当時オールスターを見せてくれていたのが両親。それは感慨深かったはずですし、出られると聞いた時に、やっぱり喜んでくれるだろうなと思ったんです。実際に会場にも来てくれましたし、良かったです。(自分がプロになるために)お金も時間もかけてくれたので、今の自分がいるのは両親、弟のお陰。家族がいなかったら今の自分は絶対にいないですから。改めて感謝したいです」
また面識のあった憧れの“カズさん”がJ2J3EAST-Bの一員として出場したことで再会も果たすことができ、光栄すぎる言葉もかけられた。
「カズさんとは面識があったので、昨日の前日練習でも挨拶させていただき、以前にもお会いした時など僕のプレーが好きだと毎回言ってくれるんです。共通の知り合いがいるんですが、その人を介しても『いつも脇坂くんのプレーを見ているよと言っているよ』と言ってもらえて。本当に光栄です。昨日も『いつも見ているよ』と言っていただいて、僭越ながら写真も撮っていただきました。
実は僕の父と同い年なんですよ。そんな方がピッチでプレーしている。本当に考えられないことで、凄すぎます」
さらに、普段はライバルとして戦う選手たちとチームメイトになったことで、新たな発見にも恵まれた。一番は川崎時代の盟友で日本代表としても活躍した山根視来(現ロサンゼルス・ギャラクシー)によく似たある選手との出会いだ。
「普段は対戦相手としてここが嫌だなという選手が味方にいるわけですが、個人的にはスムーズに味方と連係を取れたと思います。自分の良さはそういったところで出るとも改めて感じました。
面白かったのはキミ(濃野公人/鹿島SB)は、ミキくん(山根視来)とやっているような感覚でした。僕が出したワンタッチのパスも予測して反応してくれていた。彼も僕の普段のプレーを見て、来そうだと感じてくれていたはずですが、まさにミキくんのような感覚でしたね。守備の時も任せてもいけるし、限定さえすれば奪ってくれるので、本当、ミキくんのようだなと新しい発見でした。鹿島の選手もみんなそう言っているようです。
もちろん(森田)晃樹(東京V/MF)も素晴らしい選手と知っていましたし、(細谷)真大(柏/FW)も代表で一緒にやりましたし、周りの選手も本当素晴らしい選手ばかりでした」
そして改めて来シーズンに向けては「タイトルを何か獲りたいです。純粋に。そのためにもまずしっかり休みたいです」とも語る。
多くの観衆が詰めかけた一戦。脇坂ら選手たちにとっても忘れられないゲームになったようだ。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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