
とにかく失点が重かった16年前とは明らかに違う。オランダ戦で感じた日本の進化。南野拓実、三笘薫、遠藤航がいなくても…【W杯】
[北中米W杯グループステージ第1戦]日本 2-2 オランダ/6月14日/ダラス・スタジアム(アメリカ)
とにかく失点が重く感じた16年前と比べ、確実に進化している。
森保ジャパンは現地6月14日、北中米W杯の初戦でオランダ代表と相まみえた。2010年に南アフリカW杯で対戦した際には、52分にヴェスレイ・スナイデルに浴びた一発を最後まで返せず、0-1で敗れたが、2026年の日本代表は違う。
50分にフィルジル・ファン・ダイク、64分にクリセンシオ・サマービルに得点を許すも、迫力ある反撃を続け、57分に中村敬斗が強烈なシュートで、88分に鎌田大地が小川航基のお膳立てでそれぞれ同点ゴールを奪取。二度も追いつき、FIFAランキング8位の難敵と互角に渡り合った。
見事な戦いぶりを見せた森保ジャパンだが、初戦の直前に大激震が走った。キャプテンの遠藤航が怪我でチームを離脱した上、代表引退を表明したのだ。コンディションがずっと不安視されていただけに、離脱は百歩譲って分かるとしても、代表引退は青天の霹靂だった。
長年日本サッカーを取材するブラジル人記者、チアゴ・ボンテンポ氏もかなりの衝撃を受けたようだ。「もちろんびっくりした。特にそのタイミングだ。普通はワールドカップの後にそのような発表をするからね」と口にした一方で、同氏は選手層の厚さに着目し、こうも語った。
「ただ、チームの戦力としては、仮にエンドウが100%回復したとしても、今のスターティングメンバーに入るのは彼よりサノ(佐野海舟)だ。だから、ミナミノ(南野拓実)やエンドウの代わりに、同じような質で活躍できる選手はいると思う。ミトマ(三笘薫)だけは同じレベルの控えがいないのでそれは仕方ないが、ミトマ以外の怪我で外れた選手に代わる良い控えはいる」
ボランチの遠藤に代わって入ったのは、FWの町野修斗だった。その招集からは、ポリバレント性も武器になっていることが窺える。
「なぜ他のボランチを呼ばないのかと最初は少し驚いた。しかし、モリヤスのやり方を見ると、当初はセンターバックとして招集されたセコ(瀬古歩夢)が今は完全にボランチになっている。それにトミヤス(冨安健洋)、イタクラ(板倉滉)、タニグチ(谷口彰悟)もボランチの役割を果たせるので、モリヤスは攻撃的な選手の方がより必要だと考えたのかもしれない。
最近は2トップというフォーメーションのバリエーションを試しているなかで、マチノが最後の親善試合に出た時はセンターフォワードではなく、シャドーのポジションに入った。センターフォワードとしてはウエダ(上田綺世)、オガワ(小川航基)、ゴトウ(後藤啓介)がいるし…シオガイ(塩貝健人)はシャドーの役割もできる」
各選手が唯一無二の存在とはいえ、抜けた選手が重要戦力であっても、不在をカバーできるだけの組織力がある。チーム全体で「目標は優勝」と公言する森保ジャパン。これまで阻まれ続けてきたベスト16の壁を越え、史上最高の結果を掴めるはずだ。
取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)
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