
春泥の人気漫画を、原作の世界観を感じさせる懐かしいタッチでアニメ化した「ガンバレ!中村くん!!」(毎週水曜深夜0:30-1:00ほか、TOKYO MXほか/ABEMA・FOD・Hulu・Leminoほかにて配信)。内気な男子高校生・中村男久斗(CV. 小林千晃)のピュアな片想いの行方を、コミカルに描き出すラブコメディだ。その第10話では、中村が広瀬愛貴(CV.榊原優希)の好きなものを知り、また少しだけ距離を縮める様子が描かれた。Bパートでは中村が心のバイブル「ラブ弁!」のサイン会に参戦。ラストの見事なタイトル回収に、SNSには感嘆の声が多数寄せられた。(以降、ネタバレが含まれます)
■広瀬の好きなものを知れた喜びに浸る中村

苦手な数学のテストを明日に控え、勉強しようと図書館に足を運ぶ中村。あまりの混雑に諦めようとしたところへ、広瀬が隣に座るよう声をかけてくる。しかし、至近距離に広瀬がいる状況で勉強に集中できるわけもなく…。そんな中村の心を知らず、国語の勉強に取り組む広瀬だが、漢字の読みを書く問題ではミスを連発。何となく広瀬らしくて、中村ならずとも可愛さにキュンとさせられた。
その後、一行はファミレスへ。広瀬と武内剛太(CV.野津山幸宏)、向井亮(CV.田丸篤志)という仲良しトリオに囲まれて、話題にはついていけないながらも、広瀬が好きな音楽やゲームなどを知り必死でメモする中村。好きな人の好きなものを知る嬉しさが滲み出た行動に、視聴者も「好きな人の好きなものを色々知る瞬間。一番楽しい時期だね」「好きな人の好きな物書き溜めるのめっちゃ分かるわ~!」と共感しきりだった。
図書館でもファミレスでも中村のことを気遣い、さりげなく中村に話題をふってくれる広瀬の優しさも光っていた。その広瀬のイタズラ心が災いして、中村の“広瀬の好きなもの”メモは消えてしまったが、好きな人との素敵な思い出は心に刻まれたことだろう。
■仏頂面の体育教師・仁王が意外な一面を見せる

Aパートでは意外な人物の恋心も描かれた。授業が終わり、コーヒーブレイクしていた乙切想(CV.江口拓也)は、同僚の仁王馨(CV.武内駿輔)が外で走っているのを目撃。すると、仁王は突然ペースを落とし、郡先生(CV.茅野愛衣)が出てくると不自然に立ち止まる。白衣を着ているところを見るに、郡先生は養護教諭なのだろうか。
郡先生を見るなり「きれいだ…」とつぶやき、真っ赤になる仁王。なるほど、走るのを日課にしているのはそういう理由だったのだ。仏頂面のスパルタ教師が見せた意外な一面に、SNSには「まさかの恋する仁王先生。中村くん同様、ガンバレ!って応援したくなりました」「仁王先生に萌えました(笑)」「恋する仁王先生かわいすぎる」と温かいコメントが続々。春は遠からじとなるか、仁王の片想いの行方が気になるところだ。
■「ラブ弁!」作者のサインがまさかのタイトル回収に

Bパートは、まさかの「ラブ弁!」アニメ化の告知映像でスタート。原作者である米谷飯(CV.咲野俊介)のサイン会に当選した中村は、ウッキウキで会場へ向かうが、川村ひふみ(CV.ファイルーズあい)と浜岡ゆうか(CV.小市眞琴)、奥田マサコ(CV.舞原ゆめ)の仲良し3人組に遭遇。実は川村も「ラブ弁!」の大ファンで、サイン会に当選していたのだ。
やむなく「ラブ弁!」のロゴ入りバンダナで顔を隠して会場入りする中村だが、すぐに川村に気づかれ、2人でおしゃべりしながら自分の番を待つことに。ところが、川村が米谷への手紙と差し入れを用意していると知って衝撃を受ける。米谷と話せる時間はごくわずか。何を話すべきか悩んでいる間に、ついにその時が来てしまう。
あまりの緊張からロボット歩きになり、どもりながら「ラブ弁!」への愛を伝える中村。不器用だが思いのたけがこもったメッセージは、米谷にもしっかり届いたようだ。サインと共に描かれていたのは、中村の推しキャラ・宅(CV.竹内順子)のイラストと「がんばれ!!なかむらくん!!」の文字。中村との短いやり取りで、米谷は中村に宅と似た想い人がいることに気づいたのかもしれない。
思いがけないタイトル回収に、SNSには「終わり方最高すぎた。粋だ~」「ラストのタイトル回収は流石に完璧!」「ステキなサインにグッときました」「作者さんは中村くんの秘めた恋心に気づいたのかも。よかったね」「ラブ弁の先生神対応で嬉しかった」など絶賛のコメントが殺到。視聴者の反応も納得の、観ているこちらまで嬉しくなるラストシーンだった。
■大江千里が紡ぐ歌詞が中村の“好き”とシンクロ
中村や川村たちオタクの生態や、イベントのリアルさも大きな話題に。川村たちが「ラブ弁!」のコラボカフェを訪れるシーンでは、3人の腐女子トークはもちろん、コラボメニューの内容と価格が“ガチ”な点にも驚かされた。イベントの会場はアニメイト池袋本店で、サブカルの聖地が実名で登場したのも憎いところだ。
中村の“好き”が詰まったような2本立てのストーリーを締めくくるED曲は、80年代から今に至るまで精力的に音楽活動を続けているシンガーソングライター・大江千里の「GLORY DAYS」。大切な人と出会えた喜びと、愛に溢れた日々の輝きを綴ったストレートな歌詞は、中村が広瀬や「ラブ弁!」に向ける心からの愛情と重なって、じんわりと温かい気持ちにさせてくれる。
大江千里の代表曲といえば「格好悪いふられ方」だが、「GLORY DAYS」もファンを中心に高い人気を誇る名曲として知られる。視聴者からも「名曲だよねー」「めっちゃ大好き」「間奏から流してるっていうのがアツい」など、喜びの声が多数寄せられた。
◆文=帆刈理恵(スタジオエクレア)

