立憲民主党の古賀千景参院議員が6月15日の参院決算委員会で「自衛隊に行く子どもたちは経済的に厳しい。豊かな子供は自衛官にならない」と差別発言した問題が波紋を広げている。
翌16日、国民民主党の玉木雄一郎代表が「自衛隊・防衛省の職員、家族の皆さんに対する侮辱だ」と批判。自衛官出身の超党派の地方議員有志が立民の水岡俊一代表と古賀氏に「自衛隊を志す若者や現職自衛官、家族に対する重大な偏見であり、国家と国民のために命を懸けて任務に当たる自衛官への冒涜でもある」と抗議文を送った。
ちなみに立憲民主党・野田佳彦元代表の父親は自衛官、小沢一郎元総合選挙対策本部長代行の長男も早稲田大学卒業後、海上自衛隊に任官した。立憲名物のブーメラン芸である。
古賀氏は福岡県内の公立小中学校の教員だった経験から、
「私も教えた子がいっぱい自衛隊にいるんです。いっぱい苦しんでますよ」
と述べているが、過去の古賀の公式Xを読み直すと、古賀に連絡してきた自衛官の教え子は1人だけ。他との卒業生との交流はなく、唯一連絡してきた教え子から他の卒業生の近況を教えてもらったと明かしている。古賀氏はそれを「いっぱい苦しんでいる」と発表したのだろう。
自衛官の4分の1は、防衛大学校の出身者が占めている。防衛大学校は学費がかからない上、入学後は月給にあたる手当が支給される。幹部候補生としての身分も保証されており、経済的に厳しい子供には魅力ある進学先だ。では防衛大学校にはどのような若者が入学してくるのか。
今年度の合格者実績はまだ出揃っていないため、2025年度の高校別合格実績および各校の防衛大学校進学傾向、さらに今年度の防衛大学校の入試の変更点(①合格者数が1118人⇒940人、②一般採用倍率は7.4倍⇒8.8倍、③特に人文・社会科学系の一般採用倍率は21.5倍の過去最高水準に)をふまえて、AIによる高校別防衛大学校合格ランキング(参考推計)を作ってみた。すると驚きの結果となったのである。
「福岡県内の私立高校」の合格率がすさまじかった
1位 九州産業大学付属九州産業高等学校(福岡県)
2位 筑陽学園高等学校(福岡県)
3位 常翔学園高等学校(大阪府)
4位 水城高等学校(茨城県)
5位 東福岡高等学校(福岡県)
6位 興國高等学校(大阪府)
7位 北嶺高等学校(北海道)
8位 筑紫台高等学校(福岡県)
9位 常総学院高等学校(茨城県)
10位 須磨学園高等学校(兵庫県)
なんと古賀氏の地元「福岡県内の私立高校」の合格率がすさまじく、福岡出身者は防衛大学校合格者の15%を占めることに。これは古賀氏の「豊かな子供は自衛官にならない」発言を根底から覆すものではなかろうか。
ちなみに11位以下も、福岡および九州勢がすこぶる強かった。
古賀氏は自衛官になる日本人の子供は貧しいと決めつけた上で、防衛省の子供向け防衛白書冊子「まるわかり!日本の防衛」について、次のようにも主張している。
「学校には北朝鮮・中国・ロシアの子供たちも通っている。この子供たちの目にこれが触れた時にどのような傷を負うか、そのことは配慮をなされたのか」
在日外国人に忖度し、公立小中学校での国防教育をやめろと言い出したのだった。この人の放言はいったい…。
(那須優子/医療ジャーナリスト)

