映画監督・小林勇貴による最新長編映画「THE SUGAR BABY」が、4月30日にクランクアップを迎えた。
本作は4月22日にクランクインし、新宿・歌舞伎町を舞台として横浜、御殿場、宇都宮などで撮影を実施。「歌舞伎町」という街を実際の歌舞伎町で描くのではなく、超象徴主義的に一から作り上げた作品となっている。
監督を務めるのは、「孤高の遠吠え」で注目を集め、「全員死刑」で商業映画デビューを果たした小林勇貴。ドラマ「スカム」などでも知られ、暴力性や人間の欲望を圧倒的な熱量で描き続けてきた。
本作は歌舞伎町を舞台に、少女たちと、彼女たちに金銭と感情を注ぎ込む男性たちの歪んだ関係性を描く物語。男性たちから金を得ながら生きるジュリと、その存在に心と金を同時に奪われていく中年男性マサル、ホストへの思いから危うい世界へと踏み入れていく少女たちの姿を通じて、愛情、承認欲求、依存、搾取、孤独が絡み合う現代の欲望の連鎖を過激かつ寓話的に切り取る。
主演のジュリ役を務める長月翠は、2月末のオーディション時から「この役は私にしかできない」と信じて役に向き合ってきたとコメント。脚本が何度も変化する中で、自身の中にあるジュリ像も少しずつ変わっていったと振り返り、この作品が多くの人に届くことを心から願っていると語った。
マサル役の芹澤興人は、最初に脚本を読んだ際、読んではいけないものを読んでしまったような背徳感に近い感覚があったと明かした。演じるにあたっては、自分自身の醜い部分や目を背けたくなる部分と向き合う覚悟が必要だったとしながらも、刺激的で学びの多い現場だったとコメントしている。
小林監督は、本作について特定の事件をそのままなぞる映画ではなく、この時代の空気そのものを一本の物語に凝縮した作品だと説明している。

