現地6月11日に開幕した北中米ワールドカップは、17日に行なわれた4試合をもって全グループが第1節を消化した。このタイミングで米スポーツメディア『The Athletic』がGS1節24試合を総括した。
「48チーム制のW杯は今回が初めて。これまでとは異なり、競技レベルが低下する懸念があった。グループ3位チームも上位8か国に入れば決勝トーナメントに勝ち上れるため、より安全な試合運びを優先するサッカーが助長される可能性があった。気候も問題視されていた。空席が試合の緊張感を損なう恐れもあった。大会は終盤にかけて盛り上がる状況になるのではないか、と誰もが予想していた。しかし――」
このように書き出した同メディアは、「しかし、グループステージ初戦(全24試合)を終えたいま、現実的な結論としてサッカーは期待通りの素晴らしいものだったと言えるだろう。素晴らしい試合、感動的な物語、そして歴史に名を刻むにふさわしい偉大な選手たちが数多く登場した。毎日が私たちに何かを与えてくれた」と、盛況ぶりを伝えた。
「W杯が解き放つエネルギーの大部分は、開催国からもたらされる」とし、史上初の3か国共催が効果を発揮していると指摘。「3つの異なる開催国が大会を華々しくスタートさせたことで、熱狂はより長く続いた。メキシコが南アフリカに2-0で勝利したメキシコシティの雰囲気は素晴らしかった。カナダは勝利こそ逃したものの、ボスニア・ヘルツェゴビナ相手に終盤に同点ゴールを決めて、祝賀ムードを盛り上げた。そしてアメリカは、最大のサポーターでさえ予想できなかったようなパフォーマンスを披露し、パラグアイを4-1で圧倒した」と説明した。
「ひどい試合は1試合もなかったと言えるだろう。印象的だったのは2-2で引き分けたイラン対ニュージーランドの一戦だ。決勝トーナメント進出が厳しい2か国は、スリリングでエネルギッシュ、攻守が目まぐるしく入れ替わり、素晴らしいゴールが4つも生まれた好ゲームだった」
得点が入らない0-0であっても、観る者を引き込む魅力あふれる試合がある。「唯一のスコアレスドローとなったスペイン対カーボベルデは、おそらく最もスリリングな試合だっただろう。初出場国が欧州王者相手に歴史的な勝点1を獲得。格下と思われていたカーボベルデが、素晴らしい瞬間を何度も見せてくれた」と評した。
同メディアは期待通りの活躍を見せたスーパースターにも言及。「16日、キリアン・エムバペが2点を決めれば、アーリング・ハーランドも2ゴール。さらにリオネル・メッシがハットトリックを達成し、依然として世界最高の選手であることを証明してみせた」と振り返っている。
さらに、「2-2で引き分けた日本対オランダの試合、4-2でイングランドがクロアチアを倒した試合は、いずれも素晴らしいものだった。刻々と変化する試合展開は、見るものを大いに満足させた」と、日本の戦いぶりにも触れた。
「もちろん、大会は最初の1週間が終わったばかり。人々の記憶に残るのは大会終盤、とくに決勝戦のクオリティーと優勝チームの顔ぶれだ。それでも今大会はとても素晴らしいスタートを切った。W杯はファン、文化、そして国際交流の祝祭だ。サッカーの側面を見ても、これだけ面白く、見応えのある形で大会が幕を開けたのは滅多にない」
間を開けることなく現地18日から、早速GS第2節がスタート。チェコ対南アフリカ、スイス対ボスニア・ヘルツェゴビナ、カナダ対カタール、メキシコ対韓国のカードが組まれている。
構成●THE DIGEST編集部
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