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ブルズの新指揮官に就任したスプリッター。41歳若手HCの存在は、去就未定の河村勇輝にとって追い風に?<DUNKSHOOT>

ブルズの新指揮官に就任したスプリッター。41歳若手HCの存在は、去就未定の河村勇輝にとって追い風に?<DUNKSHOOT>

来シーズンのシカゴ・ブルズの指揮官に、ティアゴ・スプリッターが就任することが発表された。

 ブラジル出身の元センターは、ポートランド・トレイルブレイザーズのアシスタントコーチとして今シーズンのスタートを切ったが、開幕早々、違法賭博に関与した疑いでチャンシー・ビラップスが逮捕されたのに伴い、NBAでのヘッドコーチ(HC)は未経験ながら代行に昇格。

 レギュラーシーズンで42勝40敗(ウエスト8位)と勝ち越しに導くと、プレーイン・トーナメントではフェニックス・サンズ(同7位)を下し、5シーズンぶりとなるプレーオフ進出を果たした。

 現役時代は欧州でキャリアをスタートさせ、ユーロリーグのファーストチームに選出されるなど確固たる地位を築き、2010年にサンアントニオ・スパーズでNBAデビュー。2014年に優勝を経験し、ブラジル代表でもアメリカ大陸の王者を決めるアメリカップで2度の金メダルと、輝かしいキャリアを送った。

 引退後は指導者に転身し、ブルックリン・ネッツとヒューストン・ロケッツでアシスタントコーチとして経験を積み、24-25シーズンにはフランスのパリ・バスケットボールで初のHCに就任。そこでユーロリーグ初参戦の若いクラブをプレーオフに導くという、見事な手腕を発揮した。
  その彼がブルズの新指揮官に着任したことで、気になるのが今季2WAY契約で在籍した河村勇輝への影響だ。

 河村はこの夏、サマーリーグに参加して本契約獲得を目指すことになるが、すでに彼の実力を知るブルズでの可能性を探る上で、スプリッターが新HCに着任したことは、追い風であるように思われる。

 スプリッターはボールがよく動き、トランジションの激しいプレースタイルを好み、パリ・バスケットボール時代もハイテンポでスピード感にあふれたゲームを展開していた。まさに河村が持ち味を発揮できるスタイルだ。

 パリでスプリッターのチームの中心だったのはポイントガードのTJ・ショーツ。彼も身長175cmと上背はないが、速攻やペネトレーションからの得点に加え、リーグ首位のアシストを記録するなど、そのゲームメーク力をスプリッターは高く評価していた。 選手の采配に関しても、ポテンシャルのある選手を積極的に起用したり、若手を信頼して重要な役割を任せている。今季のブレイザーズでも、22歳のシディ・シソコや2WAY契約ルーキーのケイレブ・ラブに平均20分前後のプレータイムを与えていた。

 ジョシュ・ギディーやマタス・ブゼリスら、若手を中心に再建途上にあるブルズにとっては、若い選手の起用法に長けた彼のようなタイプの指揮官は適任であり、おそらくフロントの意図もそこにあったのだろう。

 HC経験が浅く、長期にわたるチームマネジメントや戦術面では未知数の部分もあるが、選手としても指揮官としてもNBAに偏らない幅広い経験を持つスプリッターは、あらゆる面において柔軟性がある。
  そして何より際立つ特色としては、彼が大いなる情熱家であるということだ。その点でも、「情熱では誰にも負けない」と豪語する河村と共鳴する。

 パリ・バスケットボール時代を思い返しても、劣勢な展開から、最後の土壇場で奇跡的な逆転劇を演じることがたびたびあった。彼は選手たちの戦闘意欲を焚き付けるのがうまいモチベーターであり、選手目線でコミュニケーションを取れる“プレーヤーズコーチ”的な一面も持つ。

 強気なドライブや華麗なアリウープパスでチームを盛り立てる河村は、スタイル的にも、スプリッター新HCが好むタイプのプレーヤーに思える。

 彼の下で躍動する河村の勇姿を見てみたい――そんな気にさせられる今回のこの人事。実際にどのような展開となるのか、今後の動きに注視したい。

文●小川由紀子

【現地記者取材】NBA2年目の手応えと課題、来季のチームに求めること、日本代表への想い……河村勇輝が胸中を大いに語る<DUNKSHOOT>

【画像】日本から世界最高峰NBAへ!ブルズと2WAY契約を結んだ河村勇輝の軌跡を厳選ショットでお届け
配信元: THE DIGEST

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