
魔法使いとして生まれた者しか魔法を使えない世界。それでも魔法使いに憧れる少女ココ(CV:本村玲奈)と、魔法使いキーフリー(CV:花江夏樹)の出会い、そして魔法の秘密を知ったココの運命が動き出す「とんがり帽子のアトリエ」(毎週月曜夜11:00-11:30ほか、TOKYO MXほか/Netflix・ABEMAにて1週間先行配信/ディズニープラス・FOD・Hulu・Leminoほかにて配信)。第10話「銀色の約束」は、ハンディキャップを抱えるタータ(CV:田村睦心)の葛藤と成長、そしてココとの心温まる絆が描かれ、多くの視聴者の涙を誘った。(以下、ネタバレを含みます)
■銀色の世界とタータの葛藤
過労と寝不足で倒れたココは、カルンの街の病院で休むことに。キーフリーは街で起きたボヤ騒ぎの対応に向かい、とんがり帽子をなくして船に乗れず戻ってきたタータがココに付き添う。苦しむココを見かねて薬を探すタータだったが、すべてのものが銀色に見える「銀彩症」の彼には、ラベルのない薬瓶の判別ができない。
水を抜き取る魔法を使って三本まで絞り込むも、そこから先へ進めず自分の無力さに打ちひしがれるタータの姿が痛ましい。タータの目に映る銀色の世界が映像として効果的に差し込まれることで、彼が抱える絶望感と孤独が痛いほど伝わってくる。SNS上では「タータくんが薬探すシーンで銀色の世界が切なくて泣いた…ココの発想力が救い」「皆と同じものが見えない苦しみと希望の対比が深い」「色が見えない中での奮闘がリアルで感情移入しまくった」と、タータの苦悩に寄り添う声が寄せられた。
■二人で作る魔法と希望の光
諦めかけるタータに対し、ココは「できないことをできるようにするために、助けてくれるのが魔法だよ」と語りかけ、粉から元の形へと戻す魔法を描き始める。弱っているココに代わり、タータが魔法陣を正しく書き直して完成させると、魔法は薬を元の植物の姿へと一瞬だけ変形させる。タータはその魔法を頼りに薬草室へ向かい、目的の「いたわり草」を見つけ出すのだった。
魔法の善性を信じるココの純粋な発想と、薬草の知識を持つタータの力が合わさって奇跡を起こす展開に胸が熱くなる。できるようになることが増える喜びに震え、目を輝かせるタータの表情は、暗い銀色の世界に一筋の光が差し込んだようなカタルシスをもたらしてくれる。ネット上では「銀彩症のタータが魔法使えた時の嬉しさが尊すぎてウルウル」「ココのために頑張るタータの純粋さに胸熱。希望を見つける瞬間ヤバい」「ココちゃんとタータのピュアな絆に癒された」と、二人の協力とタータの喜びに感動するコメントがあふれた。

■銀色の約束と完璧な主題歌のタイミング
ココの容体も回復し、キーフリーも戻ってくる。タータは別れ際、ココに「俺、ココのためにペンを作るよ」と約束し、ココも満面の笑みで応える。迎えに来た祖父のノルノア(CV:安原義人)から「お前も、すごいお前になれるとも」と背中を押され、誇らしげに笑うタータだった。
ココという存在に出会ったことで自らの殻を破り、新しい夢に向かって歩み始めたタータの成長が眩しい。彼が自分自身の可能性を信じて笑った瞬間に、Eveが歌うオープニングテーマ「風のアンセム」がエンディングとして流れ込む演出も完璧だった。この印象的な幕引きには視聴者の熱量も最高潮に達し、「風のアンセムの入るタイミングが神がかってて泣いた」「EDタイミング完璧すぎて鳥肌立った…尊い回」「魔法が使えたタータの表情とBGMの組み合わせ最高」「ラストの曲で一気に感情爆発した」と、絶賛の嵐が巻き起こった。
タータの心の機微を丁寧に描き出し、魔法の美しさと希望を改めて教えてくれた第10話。SNSでも「タータくんの銀彩症とココの知らざる者の境遇が重なって切なくて最高の掘り下げ」と作品の深みに惹き込まれる声が絶えない。第2の試験ではいったいどんな試練が待ち受けているのか。次回のレビューもお楽しみに!
◆文/岡本大介


