みなさんご存知のサイゼリヤ。お財布に優しすぎることもあって、頻繁(ひんぱん)に活用している人も多いことだろう。
ところで、サイゼリヤの「オープン初日」に足を運んだことがある人は、果たしてどれくらいいるだろうか。先日記者は、たまたま出来立てほやほや、開店したてのサイゼに行く機会に恵まれた。店としてはじめの一歩を踏み出す、記念すべき大事な日である。
お馴染みの雰囲気でありながら、真新しさがめいっぱい漂う店内に足を踏み入れると、そこにはオープン初日とは思えない光景が広がっていた。
・それほど店舗数は多くない地域に新しく
都会ではどうかわからないが、記者が暮らしている田舎では、かつてサイゼリヤの路面店がちらほらあった。しかしそれらは徐々に閉店していき、近年はイオンなどのショッピングモール内に店を構えるようになった、という印象だ。
近所のサイゼは路面店からすぐさまモールへ移行するという訳でもなく、その間はしばらくサイゼが身近にない、という空白の時期が発生した。今回の新店は、記者が暮らす県では7店舗目のサイゼで、数はさほど多くない地域であることがわかる。
そのためオープン初日は、サイゼファンが押し寄せることだろうと予測。住宅もあり、働いている人たちもそこそこいそうなエリアだ。そこで混雑を避けるため、お昼時を少しだけ外して店に足を運ぶことにした。
その新店もまた、モールの中に入っているタイプだ。建物の壁面や入り口など、至る所にサイゼリヤの開店のお知らせが貼ってあり、中に入らずとも「ああ、サイゼが出来たんだな」ということがわかる。店側も新店オープンを大きくアピールしているようだった。
・特別な日でもいつも通りに
もしかすると、長蛇の列ができているかもしれない。「きょうは諦めようか」と一瞬頭をよぎったが、オープン初日のサイゼを拝める機会など、これを逃せばそうないだろう。たとえ並んでいても、サイゼの回転率ならすぐに入れるかもしれない。
そう思い直してモールの扉をくぐると……なんと、列もなければ、待ちもなし! すぐさま入店することができた。とはいえ、平日の昼間だというのに店内は満席。会計レジは1台きりのようで、そこだけが少し混み合っている。
恐ろしいほどのハイペースで席が回転しているのか、誰かが席を立つと同時に、すぐ次の客が入店してくる。そして、それらを鮮やかに捌いていくスタッフたち。いつものことながら、無駄を極限まで省いた効率の良さに驚く。
席につくと、そこには見慣れたメニューが開かれていた。相変わらず安すぎる。オープン初日だからといって、限定メニューやノベルティを一切用意していないところも、実にサイゼらしい。
ランチの「タラコソースシシリー風(税込500円)」と「アロスティチーニ(400円)」を注文し、間違い探しに集中していると、あっという間に料理が運ばれてきた。これだけ混雑しているのに、提供スピードはいつもと変わらないようだ。
またもや感心しながら、慣れ親しんだスパゲッティを口に運ぶ。あまりにも馴染み深い光景過ぎて写真を撮ることすら忘れており、途中で気づいて食べかけの皿を本記事用に撮影した。その後すぐ食べ終え、レシートを持ってレジへ。会計を済ませて退店する。
いやはや……なんという「いつも通り」だろうか。店員さんの手慣れた働きぶり、お客さんも何のトラブルなく食事を楽しみ、まるで随分前からそこにあったかのように街に馴染んでいる。オープン初日だからといって、特別なことは何もないのだ。
この圧倒的な「日常」こそがサイゼならではであり、すごさではないだろうか。特別な日であっても、いつも通りのクオリティを、いつも通りにこなす。改めてその凄さを実感した。
その姿勢、見習いたいものである。そんな風に思いながら、店を後にした。また、なんでもない、いつもの日に利用させていただくことにしたい。
執筆:K.Masami
Photo:RocketNews24.
