最新エンタメ情報が満載! Merkystyle マーキースタイル
脳トレ四択クイズ | Merkystyle
『4』を作る意味もしっかりあった? 『トイ・ストーリー2』の”悪役おもちゃ” 続編であった優しいフォローとは

『4』を作る意味もしっかりあった? 『トイ・ストーリー2』の”悪役おもちゃ” 続編であった優しいフォローとは


『トイ・ストーリー2』ビジュアル (C)Disney/Pixar

【画像】え、「ジェシーの再現度高い」コチラがまさかの「窪塚洋介」一家がコスプレで再現したトイ・ストーリーキャラ達です

『4』のギャビー・ギャビーと共通することは

 2026年6月19日の「金曜ロードショー」で、『トイ・ストーリー2』が放送されます。本シリーズは作品ごとに「おもちゃの幸せとは何か」という問いに新たな答えを提示し続けており、それは悪役の顛末にも表れていました。そして、『2』の悪役に対するある種の「答え」または「救い」が、賛否を呼んだ『4』にはっきりと描かれていたと思います。

※この記事では『トイ・ストーリー2』のサプライズ要素およびラストを含むネタバレに触れています。また、『3』と『4』の一部内容にも触れています。

『4』で「大切に飾られる」場所を美しく見せていた

 本作の悪役である探鉱者の老人の姿をした人形「プロスペクター」は、「博物館で大切に展示されること」こそが絶対的な幸せだと信じて、その価値観を主人公で実はレアなおもちゃだったカウボーイ人形「ウッディ」と、「ジェシー」に押し付けるばかりか、「いずれガキどもに壊されるんだ!」などと子供と遊ぶ人生を完全に否定していました。

 一方で、ウッディと相棒「バズ・ライトイヤー」にとっての幸せは「おもちゃは子供に愛されてこそ生きる喜びがある」であると、ほぼ「定義」されています。しかも、ウッディは「遊びの楽しさをそろそろ知るべきだな」と、プロスペクターをリュックに取り付け、彼は人形に(めちゃくちゃな)メイクするのが大好きな少女にもらわれていく、という顛末を迎えました。

 本作には、両者の価値観をほぼ二項対立で見せ、しかも子供に遊んでもらうことを「罰」のように提示することで、プロスペクターの「大切に飾られる」という価値観が否定されてしまっているような、居心地の悪さを感じるところもあったのです。

 しかしながら、20年後の『トイ・ストーリー4』では、おもちゃが飾られる場所、アンティークショップが言葉にできないほどの美しさで描かれています。博物館とアンティークショップという違いはありますが、『2』で提示された「おもちゃが大切に飾られる」価値観もまた素晴らしいのだと、映像で肯定されたのではないでしょうか。

 しかも、『4』における陶器人形「ボー・ピープ」をはじめとしたおもちゃたちは、そのアンティークショップという場所に居続けるのではなく、子供と遊ぶわけでもない、「持ち主がいなく自由に生きる道」を選んでいます。

 つまり、おもちゃの幸せは決まったものではなく、「子どもに遊んでもらう」ことに加えて「大切に飾られる」「自由に生きる」道もあるということです。『4』では「おもちゃの幸せ」の価値観が拡張され、多様化したことに、作られた意義があったと思えます。

『4』のギャビー・ギャビーと似た境遇ながらまったく異なる顛末

 さらに、『4』のアンティークショップにいた少女の人形「ギャビー・ギャビー」は、自身のボイスボックスの故障で音声が上手く出ないため、ウッディの背中のボイスボックスを狙っていました。

 ギャビー・ギャビーの「自身の幸せのために他の誰かを犠牲にしようとする」独善的な考え方は、「子供に一度も遊ばれたことがない」ことも含めて、『2』のプロスペクターと共通しています。

 一方で完全に異なるのは、プロスペクターが「子供に遊んでもらうこと」に嫌悪感を抱いていたのに対し、ギャビー・ギャビーが(『2』のウッディやバズと同様に)それを自身の絶対的な幸せだと、信じて疑っていなかったことです。

『4』未見の方のためにここでは伏せておきますが、そのギャビー・ギャビーの顛末もまた、プロスペクターとは異なる、「おもちゃの幸せ」という問いへとても尊いアンサーが投げかけられていました。

 また、来週放送の『トイ・ストーリー3』における悪役は哀しい過去を持っており、「おもちゃなんてどうせゴミだ」といった画一的な価値観をもって独裁者となってしまいました。

 その結末は、プロスペクターよりもさらに酷薄とも言えます。しかし、『4』のギャビー・ギャビーがたどる道は、その『3』の悪役が「そうできなかった」選択肢ともいえますし、『4』は『3』にもアンサーを投げかけていたのかもしれません。

ウッディの価値観も変わっていく

 また、『2』から登場したカウガールのジェシーは、元の持ち主である「エミリー」が成長して捨てられてしまい、さらにずっと暗い倉庫に閉じ込められていたことがトラウマになっていました。

 彼女の過去の告白は、プロスペクターがウッディに言う「アンディはお前を大学や新婚旅行にまで連れて行くのか?」「大人になることを止めることはできない」という主張に大きな説得力を与えています。一時はウッディも、その言葉に則って「博物館に行く」という選択を考えるほどでした。

 そして、『3』ではまさにアンディが大学に進学することになります。さらに『4』ではウッディは、さらなる「究極の選択」を迫られました。「トイ・ストーリー」シリーズでは、ウッディの価値観とその行動も作品を重ねるごとに変容し、それもまた「おもちゃの幸せとは何か」という問いへのアンサーになっているのです。

 ちなみに、短編の『トイ・ストーリー・オブ・テラー!』では、ジェシーが主役を務めており、彼女が「閉所恐怖症」を含むトラウマに立ち向かう物語にもなっています。彼女の成長を知りたい方は、ぜひそちらも観てみてください。

配信元: マグミクス

あなたにおすすめ