企画プロデュース・大森時生(テレビ東京)✕酒井善三監督のタッグでおくる恐怖映画『遺愛』が公開中。
母親の介護をひとりで背負う娘を主人公に、“呪い”というものを新たな視点と解釈で描く本作。父の死を機に実家へ舞い戻った佳奈(山下リオ)は、認知症の母の介護を始めるが、次第に周囲で異変が起こり、違和感を覚えるようになる。佳奈と母は呪われているのか、それとも“何か”を呪ってしまったのだろうか? 独占入手した、異変をめぐる調査資料をご紹介する。(第2回/全4回)
前回の記事:父の突然の死、認知症の母の介護――でも、何かがおかしい 酒井善三監督作『遺愛』“呪い”と異変をめぐる調査資料(1)
母の抜け殻に入り込んだ“何か”
認知症の母の奇行が激しさを増し、崩壊していく佳奈の日常。ある日の母は、夕日が差し込むリビングの床に座り込み、一心不乱に何かを並べ続けていた。床に散らばっているのは、粉々に砕かれたガラス片と、切り刻まれた幸せな家族写真だ。
佳奈をさらなる恐怖に突き落としたのは、母が作り始めた“謎の工作物”だった。それは、いびつながらも明らかに人の型をした粘土細工で、手足は不自然にねじ曲がっているように見える。
併せて到着した謎の映像は、母親の表情を執拗に捉えている。じっと目を閉じていた母は突然カチリと目を開き、やがて舌打ちを繰り返す……。佳奈の恐怖は確信へと変わりつつあるが、この家に侵食する何かは、すでに引き返せないところまで潜行しているのだった。
『遺愛』
公開中
©︎2026「遺愛」製作委員会
![母の抜け殻に入り込んだ“何か”――母娘の介護生活描く『遺愛』“呪い”と異変をめぐる調査資料(2)[ホラー通信]](https://assets.mama.aacdn.jp/contents/179/2026/6/1781880603444_pk66527i5y.jpg?maxwidth=800)