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チュニジア戦のキーマンは? 看板アタッカー不在のシャドーで“10番”の奮起を期待したい【日本代表】

チュニジア戦のキーマンは? 看板アタッカー不在のシャドーで“10番”の奮起を期待したい【日本代表】


 北中米ワールドカップで日本代表の命運を左右するグループステージ第2戦のチュニジア戦が、いよいよ現地6月20日(日本時間21日)に迫ってきた。

 チームは18日にベースキャンプ地のナッシュビルからモンテレイへ移動。19日の昼には森保一監督が記者会見し、夕方からは、事前合宿では三度、トレーニングを行なったCFモンテレイの練習場で汗をかいた。

 凄まじい雷雨の影響でスタートが少し遅れるアクシデントはあったが、キャプテンの板倉滉(アヤックス)は「涼しいなかで良い練習ができました」と前向きに話していた。

 森保監督は初戦のオランダ戦(2-2)からのスタメン変更など選手起用については「ノーコメントにさせていただきます」と応じる。左膝の負傷でチームに帯同しなかった久保建英(レアル・ソシエダ)の状態や代役についても言及しなかった。

 久保不在の2列目では、鈴木唯人(フライブルク)や伊東純也(ゲンク)の先発起用など、様々なプランが考えられるが、最も現実的なのは、10番を背負う堂安律(フランクフルト)だろう。

 菅原由勢(ブレーメン)がオランダ戦で途中出場し、印象的なプレーを見せるなど好調を維持している。その彼を右ウイングバックに置き、同サイドのシャドーに堂安を起用してコンビを組ませれば、攻撃は大いに活性化できそう。得点の確率も上がるのではないか。
 
 オランダ戦の堂安は右ウイングバックで先発し、PSV時代の盟友コディ・ガクポ(リバプール)と何度も対峙。守備に忙殺されたが、「自分はどこで出ても点を取れる選手」という自負は強いはずだ。

 2022年カタールW杯のドイツ戦、スペイン戦で得点していることもあり、「そろそろ日本を勝たせるゴールが欲しい」とウズウズしているに違いない。

 右シャドーに入れば、フィニッシュの回数も増え、得点の可能性もより高まるはず。エルベ・ルナール新監督体制に移行したチュニジアは、初戦のスウェーデン戦(1-5)の4バックから5バックにシフトし、守りを固めてくるという情報もあるが、堂安を中心に流動的な攻めを仕掛けていけば、綻びも生まれるのではないか。

 そのチャンスを数多く作り出し、迫力を持ってゴールに向かっていくことが、次戦の最重要ポイントと言っていいだろう。

「前回(W杯のGS第2節)のコスタリカ戦は、最初の5~10分は『イケる』みたいな雰囲気がチーム全体にあったなかで崩し切れず、最後に失点という形になった。だからこそ、今回は『0-0でOK』という考え方を持ちながら『最後にトドメを刺す』という形で行く必要があると思います。

 スウェーデンが大量得点で勝ったからといって、僕たちが同じ大量得点で勝つ必要はない。自分たちに必要なのは勝点3。それは選手同士でもミーティングでも話し合っていますし、成熟したメンタリティを見せられるんじゃないかと思います」と堂安は言う。

 冷静さを持ちつつも、行くべきところで行くというメリハリや賢い戦いができれば、チュニジア戦での3ポイント獲得は決して遠くない。勝利に導くゴールを、前回大会での日本の最多得点者が叩き出してくれれば理想的だ。

「自分の良さは得点と思っているので、間違いなく点を取れるタイミングが来ると思います」とも本人は目をギラつかせている。第二次森保体制では、その決定力があまり発揮できていなかった分、蓄積してきた力を重要局面で出し切るべきである。
 
 攻撃陣の絶対的主軸であり、オランダ戦ではゲームキャプテンも担うという数多くの重責を背負っている堂安。本人は「普段と変わりません」と口癖のように語っているが、この4年間はエゴイストの部分が影を潜めている傾向も強かった。

 しかしながら、このチュニジア戦では良い意味で自分を押し出していい。南野拓実(モナコ)、三笘薫(ブライトン)に加えて久保という看板アタッカーがいなくなり、W杯のアジア最終予選で得点源になっていた鎌田大地(クリスタル・パレス)はボランチでゲームをコントロールしなければならない立場だけに、今回は堂安がやるしかない。
 
 今大会でゴールを記録すれば、ガンバ大阪アカデミーの偉大な先輩でもある本田圭佑の“3大会4ゴール”という結果を越える道も見えてくるかもしれない。

 カタールW杯の際、「ガンバ出身がワールドカップで点を取る? たまたまじゃないですかね。図々しいメンタルの持ち主の人が関西人、ガンバには多いと思うので、それが大舞台でも気負わずプレーできるのは自分の良さ。おそらく先輩方もそういうことをガンバで教わったのかなと思うので、少しは関係しているのか」と冗談交じりに笑っていた堂安は、新たな領域に到達しなければいけない存在だ。チュニジア戦でそのポテンシャルを強く押し出してもらいたい。

取材・文●元川悦子(フリーライター)

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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