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「今日の結果ではまだ誰にも認められない」トップ昇格決定直後一戦は無得点。U-17日本代表のエース候補、FW齋藤翔が語った危機感と覚悟

「今日の結果ではまだ誰にも認められない」トップ昇格決定直後一戦は無得点。U-17日本代表のエース候補、FW齋藤翔が語った危機感と覚悟


 仲間たちより一足早くプロ契約を結んだ。だからこそ、中途半端なプレーは見せられない。チームを勝利に導き、誰よりもゴールを決める――。

 6月18日にトップチーム昇格(プロ契約締結)が発表された横浜FCユースのFW齋藤翔(3年)にとって、20日に行なわれたU-18高円宮杯プレミアリーグ・第10節の前橋育英戦(2-2)はプロサッカー選手になってから最初の試合。自分の価値を示すべくピッチに立った。しかし、結果は無得点。1−2で迎えた後半アディショナルタイム、ラストプレーで同点ゴールを挙げたチームが喜ぶなかで、複雑な心境だったのもそのためだ。

 齋藤は「最低限、勝点を勝ち取ることができたのはチームとして大きいですけど、自分たちが中断期間でやってきたことがまだあまり発揮できていない」としつつ、個人としても「全然ダメ。やっぱりボールに触れていないのはチームのせいでもないし、(収めるプレーとかは)自分の予備動作がないのは実力不足」と反省の弁を口にした。

 その想いを増幅させたのは、言うまでもなくプロ契約を結んだ選手という責任が生まれたからだ。齋藤は言う。

「契約を結んだ以上はここで違いを見せる。それは当たり前のことではあるので、今日の結果ではまだまだ誰にも認められないと思う。違いを作るという意味でも自分の特徴も出して、ゴールに喰らいついていかないといけない」

 175センチのサイズはFWとして決して大柄ではない。世界基準で見た際にサイズがあるFWと渡り合うためには“準備”が肝となる。用意周到なポジショニングや狡猾な動きを含めた駆け引き。色んな要素をさらに高いレベルに引き上げなければ、厳しいプロの世界では生き残れない。
 
 夏以降はトップの練習に参加しつつ、出番がなかった場合はユースで試合に出る流れとなる。そうした状況下でいかに自分を高めていけるか。11月半ばにはU-17ワールドカップも幕を開ける。残された時間は決して長くはない。

 実際に5月のU-17アジアカップ(U-17ワールドカップのアジア最終予選)では全試合に出場して3ゴールをマークし、中国との決勝戦(3−2)でもネットを揺らしたとはいえ、課題は多くあったと自覚している。アジアの強豪国と対峙した際に競り負けるシーンもあっただけではなく、チームメイトと比べた際に物足りないと感じる部分があったという。

「プロ契約をしている選手(長南開史=柏、元砂晏翔仁ウデンバ=鹿島、北原槙=FC東京)は質が高い。当たり前のレベルが本当に高いので、本当に自分もやらないといけない」

 ただ、真面目で愚直な性格でもある。「すごく頑張る選手で、すごく成長してくれている選手。代表に行って自信をつけたし、自分がやらないといけないという責任感もついてきた。非常によく頑張っている」と和田拓三監督が認めるように、努力家でチームの中心選手としての自覚も高い。壁があっても逃げずに向き合い、一歩ずつ前進を続けてきたからこそ今がある。

 献身的な守備や裏への抜け出しは誰もが認めるところ。その武器に磨きをかけながら、ウイークポイントと向き合ってより高みを目ざす。プロサッカー選手としての一歩を踏み出したストライカーは新たな自分と巡り会うべく、誰よりもひたむきに取り組んでいく。

取材・文●松尾祐希(サッカーライター)

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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