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チュニジア戦の“影のMVP”は相手エース完封の冨安健洋…現地記者が明かす4発快勝でも浮かれられない次戦への課題

チュニジア戦の“影のMVP”は相手エース完封の冨安健洋…現地記者が明かす4発快勝でも浮かれられない次戦への課題

北中米W杯で日本代表がグループリーグ第2戦でチュニジアと激突。4-0で見事勝利を収めた。前半に鎌田大地・上田綺世がゴールを決め、後半には伊東純也、さらに上田綺世が得点。日本のW杯史上最高得点となるスコアで試合を終えた。現地で取材するサッカーライターの木崎伸也氏に同試合でのMVPを聞いた。

鎌田大地のシャドー起用

――試合を振り返ってみていかがでしたか?

木崎伸也(以下同) 先制点が早々に決まったことが大きかったですが、今日は鎌田大地選手をシャドーに起用したことが非常に当たった印象です。

これは本人も言ってたんですが、カウンターを狙うようなシチュエーションだとシャドーでの出場は難しいけど、日本がボールを持てて押し込める状況が生まれるときは、シャドーでも自分の良さが生きるということで、チュニジア相手ではその森保監督の起用が当たったかなと思います。

鎌田の働きのおかげで早々に先制点を取れたことでゲームをコントロールできました。

――その鎌田選手の代わりに田中碧選手がボランチで今大会初出場を果たしました。

ビルドアップの局面では田中碧選手が、ボランチの位置からDFラインに降りて、4バック化して相手のプレスを外せていました。

攻撃時は4-3-3になっていましたね。4-3-3はオランダ戦でもやってましたが、この試合ではよりはっきりと出ていました。攻撃の際に冨安健洋選手が右サイドバック、伊藤洋輝選手が左サイドバックとなり、二人とも上手い選手なので、4バック化する意味もありました。
相手のプレスが連動していなかったこともあって、ボールを持って試合ができたことも大きかったと思いますね。

――試合会場となったメキシコのモンテレイは初戦よりも暑さが厳しい環境でした。

実際にスタジアムにいると想定してたよりも涼しかったですが、やっぱり暑さはありましたね。

蒸し暑く、湿度が高い中で、後半に相手がちょっと慣れて対策してきて、勢いづいた時間帯もゼロで抑えられたのがよかったですね。

堂安律選手も本音では得点がほしいでしょうけど、自分の役割を理解して、チームの勝利のために水漏れをなくすような献身的な守備を徹底していました。苦しい時間帯も全員がチームのためにプレーできたことで大勝に繋がったと思いますね。

――ワントップの上田選手が2ゴールしたことも大きかったのではないでしょうか?

今季はオランダリーグで得点王になりましたが、やはりこのクラスの相手だったらその得点王の力をきっちり示す結果になりました。

やっぱり得点を決めたいという思いも強くあった中で、伊東純也選手を囮(おとり)に使ってスペースが生まれたことで思いっきり振ったら、相手の股下を通って決まったので、その追加点も試合を進める上では非常に大きかったなと思いますね。

木崎さんが選ぶMVPは意外にも…

――先制点の鎌田選手、2ゴールをあげた上田選手の活躍がありましたが、木崎さんがMVPを選ぶとしたら誰でしょう?

冨安選手ですかね。先発して、マッチアップした相手の10番ハンニバル・メイブリというプレミアリーグでもプレーする危険な選手を、タイトに潰せました。

チュニジアというチームは、堅守の中でメイブリが変化をつけるのが今までのパターンだったので、彼に仕事させなかったっていうのはMVPに値すると思います。

チュニジアの武器を削ぐことができたんで、大きかったと思いますね。初戦のオランダ戦出途中出場しましたが、この試合では先発して、冨安が非常にうまく機能したことが大きかったと思います。

――今季は怪我のためシーズンを通してほとんどプレーできない中、ギリギリW杯に間に合ったと思いますが、冨安選手の怪我の状態は大丈夫でしょうか?

大丈夫だと思いますが、再発のリスクは常に気をつけなきゃいけないですね。そのあたりを考慮して後半途中で交代したのだと思います。

――次戦となるスウェーデン戦に向けての改善点があればお願いします。

最後、若手の後藤啓介選手や鈴木唯人選手が途中出場で出てきましたが、少し「俺が俺が(活躍してやる)」という意識が強くみられました。もちろんそれもいいことだと思いますが、多くの選手がW杯デビューできたことで、次戦はさらに期待したいです。

あとは、チュニジア戦に関しては結局それほど強くない相手に勝った、勝たなきゃいけない相手に勝っただけとも言えます。ここは最低ラインのノルマをクリアしただけですから、ここからまたリセットしてスタートする必要があるのではないでしょうか。

取材・文/集英社オンライン編集部

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