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Sou、EX THEATER ROPPONGIで魅せた現在地 LIVE TOUR 2026『Finder』東京公演レポート

Sou、EX THEATER ROPPONGIで魅せた現在地 LIVE TOUR 2026『Finder』東京公演レポート

YouTubeチャンネル登録者169万人、Xフォロワー数約62万人を持ち、今日では声優/アーティストとして活躍する内田雄馬とのコラボ楽曲「蠟灰」も話題になるなど、ネット界隈を中心に抜群の存在感と才能で注目を集めるボーカリスト、Sou。彼が2026年3月にリリースした5thアルバム『Panorama』のリリースツアー「LIVE TOUR 2026『Finder』」の東京公演を、6月21日にEX THEATER ROPPONGIにて開催した。



今ツアーは日本国内3公演に加え、台北、ソウル、香港を巡るアジア3公演を含む全6都市で開催。Souにとってソウルと香港でのライブは今回が初となる。会場のEX THEATER ROPPONGIは彼の描くパノラマの世界に包まれ、彼のアーティストとしてのポテンシャルと進化を存分に発揮するものとなった。

SEが鳴り響きステージが青と白の光で照らされると、サポートバンドメンバーに続き逆光のなかマイクスタンドの前にSouが登場する。シャッターを切る音とフラッシュを模した照明を合図にアルバム1曲目の「Panorama」を歌い始め、ライブをスタートさせた。開放感と迫力を併せ持つバンドサウンドと、Souの少年性を感じさせる伸びやかな歌声が、会場をたちまち物語の幕開けを予感させる高揚感で満たした。すると間髪入れずに「千里眼」へとつなぎ、「行けますか東京!」と観客を煽ると、熱い気持ちを歌声に込めて会場を躍動させた。

Sou LIVE Tour 2026『Finder』ライブ写真1

歌える箇所は一緒に歌って、手拍子なども積極的にしてほしいと呼びかけるSouは、「みんなと一緒に最高のライブを作り上げたい」と意気込みを見せる。「化けそうなココロ」ではポップな音色に乗せてサビで観客とともにワイパーに興じ、ドラムのつなぎに合わせてクラップを求めると、そのリズムをキープしたまま、いよわの「散歩の邪魔」へ。観客のクラップのテンポに身を預けるように歌って会場のグルーヴを作り、その後はポップネスと仄暗さを併せ持つ「はるのくも」、アンニュイな歌声がセンチメンタルな心情を克明に描いた「ブルースクリーン」、焦燥感のなかに強い意志を宿した「スライトリ」と、心の機微を繊細に切り取った楽曲を立て続けに披露する。複雑に入り組んだ内なる感情を一つひとつ丁寧にほどくSouの歌声に、会場もじっくりと聴き入った。

アルバムツアーでありながら、オリジナル曲のリリースと並行して動画サイトに投稿している「歌ってみた」も披露していく旨を告げ、東京真中の「ブレインロット」、gaburyuの「ウォーターマーク」とカバー曲を立て続けに披露する。ビートに乗って身体を揺らしてクールに歌う前者と、オートチューンを用いながらも歌声で楽曲世界のドラマ性を表現した後者と異なる趣向でフロアを引き込むと、アッパーなスウィングナンバー「Q.E.D」で情熱と色香を帯びた歌声を響かせた。さらに内緒のピアスの「プロポーズ」、なとりの「セレナーデ」と切実な心情が綴られたラブソングを歌唱する。気魄と感傷性を持ち合わせた歌声と演奏が、会場をさらにディープな世界へと連れ去り、その後も止まることなくピアノのインタールードから颯爽と「ただ、君のままで」へつないだ。エモーショナルな歌声で聴き手の心を掻きむしり、続いて披露したEveの「feel like」では寂寥感と清涼感がない交ぜになった歌声で、歌詞に綴られた哀愁を彩った。

このセクションはSouだからこそ成し得るパノラマの景色を象徴していた。ソングライターとともに作り出した彼の美学が貫かれたオリジナル曲、彼の琴線に触れたカバー曲と、彼のピュアな音楽愛がカラフルかつ一貫性をもってプリズムのようにきらめく。カバーに選ばれた楽曲の多くも近年リリースされたものであり、いまの彼がリアルタイムで見ている広大な景色を追体験するようだった。

Sou LIVE Tour 2026『Finder』ライブ写真2

「ライブは始まると本当にあっという間」と、充実した時間を過ごせていることへの感慨に浸るSouは、「『Panorama』というアルバムはみんなと一緒に音楽を体感することで完成する」「みんなに景色を共有したかった。みんなと一緒にこの景色を体感したいと思った」と話し、だからこそ今回のツアータイトルにカメラの覗き穴である“Finder”という言葉を冠したことを明かす。そして「このツアーはみんながいないと成立しないから。改めて本当にありがとうございます」と会場に集まった観客に感謝を告げた。

ピアノが鳴り響き、その音にいざなわれるように「モノローグ」を歌い始める。柔らかい表情で観客と目を合わせながら歌い、やわらかい高音が太陽の光のように会場をあたたかく包むと、その勢いのままあばらやの「ダイアグラム」へなだれ込み、そこで増幅させたエネルギーを自身の作詞作曲曲「レリーズ」「Terminal」でしなやかに放出した。空を勢いよく駆け上がるような、喜びが湧き上がるようなドラマチックな光景が広がる。Souの歌を通じて、彼と観客との距離がさらに縮まっていくような光景が印象的だった。

そして「君の羽」で本編を締めくくる。終わりと始まりを内包した同曲の世界を纏った歌声、シューゲイザーやインディーロックの要素を盛り込んだサウンドは、会場を覚めない夢へと閉じ込めるような余韻で満たした。

Sou LIVE Tour 2026『Finder』ライブ写真3

ぬゆりの「フラジール」をアンコール1曲目に届け、メンバーのソロ回しなどを入れて会場を再度盛り上げた後は、「アンコールに呼んでくれたということは、体力もまだまだ有り余ってますよね? まだまだいけますか? 東京公演にこの曲を持ってきました」と告げ、2019年にリリースした自身初の作詞作曲曲「愚者のパレード」を届ける。当時の彼が抱えていた憂鬱な心情とそこに宿る反骨精神を、生々しくその声で表現した。歌い終えたSouは同曲について「初期の曲だから、“もっとこうすればよかった”といろいろ思ったりもしたけど、ライブでみんなの前で何回も歌っていくうちに、さらにめっちゃ大好きな曲になった」と話す。そして「ライブは偉大だなと思います」と告げ、あらためて観客に感謝を告げた。

ライブの定番でもある「Souだけに」「爽快!」のコール&レスポンスで景気づけをし、higmaの「ムーンゲイザー」を願いを込めるように真摯に歌い上げると、「最後にこの曲をみんなと歌いたいので練習してもいいですか?」と呼びかける。そして観客の歌声からそのまま「バブル」のイントロへとつないだ。同曲は近年の彼の作詞作曲曲の編曲などを手掛けるhigmaとの初タッグ曲であり、Souのクリエイティブをさらに加速させた、彼の表現の本質を担う楽曲のひとつである。2023年7月のリリース以降、ライブでも重要な位置で披露されてきた。彼のキャリアを語るうえで欠かせない同曲に観客の歌声が重なり、その景色はどこまでも澄み渡っていた。

「国内ファイナル、最高の日になりました。本当に楽しかったです。また会いましょう」と告げ、彼はステージを後にした。Souはこの数年コンスタントにライブを重ね、そのなかでステージングの自由度は増し続け、観客との心の距離も縮めている。それにより彼の見ていた景色はさらに鮮明になり、リスナーとの待ち合わせのような楽曲を目指したという「Terminal」が生まれ、それが『Panorama』やこの「LIVE TOUR 2026『Finder』」につながったのかもしれない。ライブという音楽を通して行われる心の交換と共有が、彼を新しい世界へと連れ出したのだろう。10代より音楽活動を始め、今もなお進化と成長を続けるSou。彼の今見える景色を通して、その向こうに広がるまだ見ぬ未来までをも予感させる、晴れやかなライブだった。

写真:丸山幸汰

Information


セットリスト


Sou LIVE Tour 2026「Finder」
2026年6月21日(日)OPEN16:00 START17:00
東京都 EX THEATER ROPPONGI

1.Panorama
2.千里眼
-MC-
3.化けそうなココロ
4.散歩の邪魔(いよわ feat. 春⽇部つむぎ)
5.はるのくも
6.ブルースクリーン
7.スライトリ
-MC-
8.ブレインロット(東京真中)
9.ウォーターマーク(gaburyu)
10.Q.E.D.
11.プロポーズ(内緒のピアス)
12.セレナーデ(なとり)
13.ただ、君のままで
14.feel like(Eve)
-MC-
15.モノローグ
16.ダイアグラム(あばらや)
17.レリーズ
18.Terminal
-MC-
19.君の羽

<アンコール>
EN1.フラジール(ぬゆり)
EN2.愚者のパレード
-MC-
EN3.ムーンゲイザー
EN4.バブル

Sou


[Sou公式HP] https://sou-official.jp/
配信元: KING RECORDS TODAY

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