最近、テレビ放送とグローバルOTT市場は「ウェブトゥーン・ウェブ小説原作の全盛時代」と言っても過言ではない。この中でオリジナル脚本でグローバルヒットまで掴んだドラマがある。「素晴らしき新世界」の話だ。
最近、テレビ放送とオンライン動画サービス(OTT)で原作のないオリジナルドラマを探すことは難しくなった。しっかりとした固定ファンダムと検証されたストーリーラインを兼ね備えた人気知的財産(IP)を原作にしたドラマがトレンドになって久しい。
去る20日に放送終了した俳優イム・ジヨンとホ・ナムジュン主演のSBS金土ドラマ「素晴らしき新世界」は、最終話で全国家庭視聴率11.4%を記録し、6月基準でことし公開されたSBS金土ドラマの中で最も高い成績を収め、有終の美を飾った。(視聴率調査機関ニールセンコリア基準)
作品のヒットと共に視聴者たちの間では自然と「原作は何だ」という関心が注がれた。実際にポータルサイトで「素晴らしき新世界」を検索すると、「原作」が関連語として表示されるほどだ。しかし「素晴らしき新世界」は映画「Jazzy Misfits」、「ソウルメイト」などで繊細な筆力を見せたカン・ヒョンジュ作家の初のドラマ執筆作品だ。
【“原作リスク”のない予測不能な展開…オリジナルの新鮮さが通じた】
「素晴らしき新世界」のヒットは、巨大ウェブトゥーンIPに依存しなくてもウェルメイドコンテンツを作れるという可能性を証明したという点で意味がある。「素晴らしき新世界」の前作であるユ・ヨンソク、イ・ソム主演の「神がかった法律事務所」もまた原作のない作品だ。SBSは「神がかった法律事務所」に続いて「素晴らしき新世界」まで連続で視聴率10%台を突破し、コンテンツの底力を立証した。
人気ウェブトゥーンやウェブ小説をドラマ化する場合、しっかりとした既存のファンダムを背負ってスタートできるが、それだけ負担も大きい。キャスティング段階から雑音が起きたり、脚色過程で騒動が発生しやすい。最近公開されたNetflixシリーズ「鉄槌教師」なども原作リスクにより制作段階から苦労が絶えなかった。
その反面、「素晴らしき新世界」は原作がないため、結末や展開をあらかじめ知ることのできない「スポイラー(ネタバレ)フリー」の利点を生かした。毎話、視聴者たちの予想をはねのける展開と新鮮なキャラクタープレイが視聴者たちを魅了したという評価だ。
【制作費負担の中で“自主IP”確保…競争力を立証】
最近、コンテンツ制作費が跳ね上がっている状況で、オリジナル脚本は有名原作の版権(IP)ライセンス費用が必要ないため、制作費の負担を減らすことができる。何よりも流通および二次制作物事業の権利をテレビ局と制作会社が握る「自主核心IP」を確保できるという点で、長期的な価値が高いという分析だ。
キム・ギスルSBS編成室長は今月行われたSBSドラマメディアデイで、SBSドラマ制作の差別化ポイントとして新人創作者育成システムを挙げた。キム室長は「SBSドラマのヒットの秘訣はPDと作家を継続して成長させること」とし、「新人演出家たちが既存(ヒットIPの)世界観に入って次のステップを踏む。このようなバランスが新しい試みを続けていく延長線上となり、競争力になる」と明らかにした。“持続可能な”成長のためには既存の人気IPにばかり依存するのではなく、新人創作者を支援することもプラットフォームの競争力だということだ。
ある放送関係者は「検証されていない作品という点で序盤の視聴者流入が難しく、マーケティングの側面でもリスクは存在するが、検証された人気ウェブトゥーンやウェブ小説原作であってもヒットを保証できるわけではない。結局、新人創作者を発掘し育成してコンテンツの体力を高めることが、『素晴らしき新世界』の事例のように現在のドラマ市場で強みになることもある」と伝えた。

