
7月5日(日)より放送されるオリジナルアニメ「さよならララ」(毎週日曜24:30~ほか、TOKYO MXほか)。6月12日には都内で特別試写会第2弾が開催され、第1話の先行上映とともに、小出卓史監督、キャラクターデザインの谷紫織氏、美術監督の藤野真里氏、撮影監督の出水田和人氏が登壇し、ディープな制作秘話を語り合った(小出監督はリモートで出演)。
■テイクを7回重ねた執念のタイトルカット
第1話の上映直後、熱気冷めやらぬ会場で始まったトークセッションでは、スタッフ陣が選ぶ「第1話のここ語りたい!」というシーンをテーマに熱い議論が交わされた。谷氏が10歳のララのカットを挙げ「第1話の中で一番最初に筆を入れたカット。これを見ると“テレビアニメのララが始まるぞ”という感じで気持ちが上がる」と思い入れたっぷりに語ると、出水田氏はタイトルが出るカットを選択した。
お気に入りというより苦労したカットだそうで「通常のテレビシリーズはテイク2〜3でOKになる。つまり6回納得いかなかったということです」と、完成までにテイクを7回重ねたという執念のエピソードを披露した。テイク6と7の細かな透け具合の差など、見違えるほど画面が磨かれていく変遷がスライドで映し出されると、客席からは感嘆の声が漏れた。
■作品を貫く「青」と音楽へのこだわり
また、舞台となる滋賀県の表現や色へのこだわりも明かされた。藤野氏は初めて滋賀が登場する夜のシーンについて、「これから始まるワクワク感を演出するためにあえて普段より明るく光を強めに描いた」と試行錯誤を振り返った。
これに対し、リモートで出演した小出監督は「自分がこの作品を“青い色の作品”だと認識しているから」と、ララが琵琶湖から飛び出すシーンでは紺寄りではなく徹底的に青さを追求したことを語った。
さらに劇伴についても、小出監督が作曲家の自宅まで足を運び何度もリテイクを重ねたエピソードを披露し「ララが切ない気持ちだから音楽も切なくなりそうになるところを、もっと祝福するような曲調にしたい、マイナーじゃなくてメジャーにしてほしい」など、作品への並々ならぬ想いを明かした。さらに、作中に登場する柴犬のカットを巡って、絵コンテのディテールに関する小出監督と谷氏の微笑ましい押し付け合いの裏話が暴露されると、会場は大きな笑いに包まれた。
■キャラクターデザイナーが背景の打ち合わせにも参加する異例の体制
さらにトークは、作品のオリジナリティを支える異例の制作体制へと及んだ。キャラクターデザイナーである谷氏が背景やキャッチコピーの打ち合わせにも参加していたことが明かされ、小出監督は「作品の色作り、イメージ作りに参加してほしかった」とその意図を説明した。撮影面では海の中と地上の質感を差別化するフィルター処理などが解説され、出水田氏は「細かいパーティクルを追加した映像で、暗いシーンは本当に暗いがぜひ部屋を暗くして大音量で見てほしい」と劇場のような環境での鑑賞を呼びかけた。
イベントの終盤には、本編では見られないオープニング映像がサプライズで初公開され、会場は再び大きな拍手で溢れ返った。最後にスタッフ陣がそれぞれ作品への手応えを述べ、出水田氏は「この作品は本当に右肩上がりに面白くなると自信を持って言えます。そこはもっと期待してご覧になってください」とアピールした。
最後に小出監督が「オリジナル作品ですし、今もスタッフ一同色々なことを頑張って、必死に努力を続けています。とにかく皆さんに観てほしいと思っているので、少しでもいいなと感じたら、ぜひ周りの方にも伝えてもらえると僕らもすごく嬉しいです」と呼びかけ、お決まりの挨拶「さよララ〜!」で締めくくられ、イベントは幕を閉じた。
※「さよならララ」第2弾PVをWEBザテレビジョンで掲載中

