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長友が誇示する“世界一”の結束力。吉田や南野はスパイク磨きや片づけも。経験者が前向きなエネルギーを注入【日本代表】

長友が誇示する“世界一”の結束力。吉田や南野はスパイク磨きや片づけも。経験者が前向きなエネルギーを注入【日本代表】


 現地6月20日のチュニジア戦を4-0で勝利し、モンテレイからベースキャンプ地のナッシュビルに戻った日本代表。25日のスウェーデン戦に向け、22日から再始動し、この日は回復メニュー中心だった。チュニジア戦の先発組はボール回しまでの約30分間だけ全体練習に参加して、先に上がった。

 それ以外の長友佑都や前田大然などサブ組は、U-19日本代表の布施克真ら4人とともに強度の高いトレーニングを消化。コンディションの向上に努めた。

 一方で、初戦のオランダ戦(2-2)で膝を痛めて、チュニジア戦を回避した久保建英は外で軽いランニング。町野修斗も体調不良から復帰に向かっている様子だ。2試合で勝点4を確保していることもあって、チームの雰囲気は間違いなくいいようだ。

 長友が17日の選手ミーティングで「世界一の団結力だ」と力を込めた通り、今の日本代表からは強固な結束が感じられる。それを象徴したのが、チュニジア戦の後半のハイドレーションブレイクだった。

 3点リードの日本は、長友らが中心となって試合に出ている選手たちの背中を叩いたり、言葉を交わしたりして、全員が1つの集団となっていた。チュニジアの方は負けているにもかかわらず、選手同士があまり話をせず、それぞれに違った方向を見ていた。両者の空気感には大きな差が見て取れたのだ。

「ワールドカップを何度も経験している選手がチームにいてくれて、体験談を語ってくれるのはすごく心強いこと。僕なんかはワールドカップが初めてで、どういう気持ちで臨めばいいのかが分かっていなかったので、長友選手が語ってくれたことで気持ちの整理がついた。メチャメチャ有難いですね」と、中村敬斗もこの日、改めて感謝の言葉を口にした。ベテランの下支えというのは、傍目から見る以上に大きいものなのである。

「ベテランの力? 勝たなきゃ意味がないんでここからですけど、(遠藤)航という大きな存在のキャプテンが離脱して、そこに(吉田)麻也と(南野)拓実がいてくれたんで、自分自身も心強かった。経験というのは非常に重要だなと僕自身、改めて感じています」と長友もしみじみ語っていた。
 
 吉田はサポートメンバー、南野はメンターという立場でチームに帯同している。選手たちのスパイクを磨いたり、率先して片づけをしている2人の献身を、長友が全員のいる前で発言。堂安律は何度も頷いていたが、「麻也君や拓実君に報いたい」という思いが自然とチーム全体に湧き上がってきたに違いない。

 今回のW杯を迎える前に、元日本代表の10番・中村俊輔がコーチとして入閣。メンバー26人に選ばれた長友ほか、吉田、南野もいる。「そこまでレジェンドを固めて意味があるのか」という批判の声も聞こえてきたが、今のところは想像以上の効果が出ているようだ。
 
「僕が出たワールドカップの中で、ベテランがいなかったのは、2014年ブラジル大会。あの時にこの経験を持った自分がいたら、初戦のコートジボワール戦で負けた後も、下を向くんじゃなくて、前を向かせられたなと。そのくらい経験のある選手は大事な存在なんだと思います」と、長友は12年前の悪夢に思いを馳せつつ、そう言及した。

 あの失敗を経て、日本代表は必ずチームを支えるベテランを置くようになった。それが2018年ロシア大会の槙野智章、2022年カタール大会の川島永嗣や柴崎岳といった面々ではないか。

 特に4年前の川島は、ピッチに立てないなか、権田修一らをサポートし、グループステージ突破がかかるスペイン戦前の選手ミーティングで「俺たちはここで負けるチームじゃない」と涙ながらに力説。その姿を目の当たりにした東京五輪世代の面々が奮起し、堂安と田中碧の劇的ゴールが生まれ、歴史的な逆転勝利を飾るに至った。
 
 今回も長友や吉田、南野が前向きなエネルギーを注入。ここまでの好結果につながる1つの原動力になっている。新キャプテンの板倉滉も「自分は本当に恵まれている」と神妙な面持ちで話したが、何かあれば的確なアドバイスをもらえて、背中を押してもらい、思い切ってプレーできる環境は本当に貴重だ。

 ただ、勝負はここから。首尾よくグループステージを突破すれば、ラウンド32でブラジルかモロッコと対戦する可能性が高い。2位通過の場合は、ラウンド16以降でフランス、イングランドと立て続けに当たることも考えられるだけに、さらなる結束力が求められる。

 長友が言う「世界一の団結力」を武器に、日本はどこまで高い領域に到達できるのか。

取材・文●元川悦子(フリーライター)

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配信元: SOCCER DIGEST Web

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