6月22日、『ESPN』のシャムズ・シャラニアは、ミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンボがトレードでマイアミ・ヒートに移籍すると報道。近年移籍が噂されていた“グリーク・フリーク”が、プロ入りから13年間過ごしたミルウォーキーの地を去ることになった。
今回のトレードでバックスはヤニスとボビー・ポーティスをヒートへ放出。その見返りとしてタイラー・ヒーロー、ケレル・ウェア、ハイメ・ハケスJr.、カスパラス・ヤクチョニス、2026、31、33年のドラフト1巡目指名権、33年の2巡目指名権、30年のスワップ権を獲得した。
来季のヒートはヤニス、バム・アデバヨという強力なビッグマンを中心としたチームとして生まれ変わる。オールスターコンビの共闘に早くも注目度が高まっているが、元NBA選手のエイブリー・ジョンソン(元サンアントニオ・スパーズほか)は、ポッドキャスト番組『ML Sports Platter』出演時に今回のトレードについて言及した。
「オフェンスがチケットを売るんだ。もちろんディフェンスが優勝をもたらすのはわかっている。でも、この10年を振り返ればわかるように、守備が優秀な選手だけではダメだ。得点しなければならないし、フリースローも決めなければならない。
あの2人はフリースローも、ミドルレンジも、3ポイントも安定して決められるタイプではない。バムとヤニス?私は良い組み合わせだとは思わない。タイラー・ヒーローを残せていたら良かったんだが...」
昨季のヒートはオフェンシブ・レーティングがリーグ12位、ディフェンシブ・レーティングが同14位で、最終成績は43勝39敗のイースタン・カンファレンス10位。プレーイン・トーナメントでは9位のシャーロット・ホーネッツに敗れ、7年ぶりにプレーオフ進出を逃した。
そこに、過去に2度のMVP、21年にはファイナルMVPに輝くなど、リーグ屈指の実力者であるヤニスを補強。チームにとって、10年のレブロン・ジェームズ以来のスーパースター獲得と言っても過言ではない。
しかしジョンソンは、ヤニス加入で守備は強力になった一方で、攻撃面ではフロアバランスが悪くなったと指摘。ヤニスとアデバヨはインサイドが主戦場であり、キャリアの3ポイント成功率は前者が28.5%(平均0.6本成功)、後者が31.6%(平均0.4本成功)と決して高くない。
また昨季チームの3ポイント成功数はリーグ15位で、チーム最高のシューターだったヒーロー(成功率37.8%)は退団。さらに、昨季156本の長距離砲を沈めたノーマン・パウエル、同123本のシモーネ・フォンテッキオは完全FA(フリーエージェント)となっている。
そのため、ジョンソンは「誰がフロアを広げるんだ?このメンバーに本当の意味でスペーシングを作れる選手はいないだろう」と続けた。
現在ロスターにはヤニス、アデバヨに加え、アンドリュー・ウィギンズ(プレーヤーオプション)、デイビオン・ミッチェルがいるが、今回のトレードでベンチ層は薄くなり、ファースト・エプロン(2億900万ドル)のハードキャップ対象となった。
補強の手段が限られているなか、13年以来の優勝を目指すヒートが、2大スターの周囲にどのような選手を集めるのか注目される。
構成●ダンクシュート編集部
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