『Road to G1 CLIMAX』後楽園ホール(2026年6月23日)
「G1 CLIMAX 36」Aブロック出場者決定戦 ○Yuto-IcevsタイチvsYuto-Ice×
タイチとの大激闘を制したIceがG1出場権を獲得。初出場となる真夏の祭典へ向けて「今年の夏でしか得られないG1 CLIMAXハイを共有し合おうか」とファンに投げかけた。
Iceは6・14大阪城大会でHENARE&オーカーンに敗れ、OSKARとのK.O.Bで保持していたIWGPタッグ王座から陥落。G1出場権も逸した。対するタイチは大阪城大会におけるタッグマッチで大岩にピンフォール勝ち。昨年同様、出場者決定戦を制してのG1出場をぶち上げていた。かつてIWGPタッグ戦で激闘を展開した二人がAブロック出場権をかけて対決した。
タイチは白装束で出陣。ゴングが鳴ると両者へのコールが交錯する。互いの髪をつかみ合うとIceがエルボーを打ち込めば、タイチは脳天唐竹割りで応戦。激しい打ち合いを経てローキック合戦に突入し、タイチが連打で押し込む。Iceがサッカーボールキックで蹴り飛ばしてもすぐさま立ち上がり、サッカーボールキックでお返し。ステップキック連打を見舞えば、Iceもステップキック連打でやり返した。
すかさずIceはヒザ蹴り、前蹴りでねじ伏せたが、タイチはカウンターのハイキックで応戦。南側客席通路に連行し、サッカーボールキックで蹴り飛ばす。通路上でのデンジャラスバックドロップはIceが食い止め、ヒザ蹴り、ミドルキック、サッカーボールキックで逆襲。リングに戻っても串刺しランニングニーで追撃していく。タイチも脳天唐竹割り、ケサ斬りチョップなどで応戦するものの、Iceはエルボーで返り討ち。顔面蹴りをぶち込んだ。
動きが止まったタイチにIceは「石井も見てるぞ。終わりか? てめえ!」と張り手を見舞ったが、顔面蹴りはタイチがキャッチ。前蹴りでIceを吹き飛ばし、Iceのエルボー連打に石井智宏ばりに前進しながら仁王立ち。そのままIceをコーナーに追い込むと、エルボー一発でねじ伏せ、ローリングケサ斬りチョップを連打した。
今度はIceが倒れ込み、タイチは顔面を蹴りつけながら「それがカネになる試合か?」と挑発。サッカーボールキックを連打し、「蹴ってみろ」と胸を出す。Iceのミドルキックを真っ向から受け止めたタイチはミドルキックでお返し。そのまま意地の蹴り合いに突入し、脇腹のダメージで動きが止まったタイチだったが、電光石火のジャンピングハイキックをさく裂させた。
「タイチ!」コールの大合唱による後押しの中、タイチは天翔十字鳳の構え。不発に終わってもデンジャラスバックドロップを狙ったが、食い止めたIceがハイキックをぶち込む。すかさずIce HIGHで蹴り飛ばしたが、Cruellaはタイチが回避。石井ばりのスライディングラリアットが空を切っても、デンジャラスバックドロップで突き刺した。
それでもIceは左右の張り手を乱れ打ち、タイチが張り手で応戦しても、Ambitionをカウンターでぶち込んだ。タイチもカウンターのエルボーを振り抜いて徹底抗戦。先に立ち上がると、石井のようにコーナーマットに頭を何度もぶつけて自らを鼓舞し、アックスボンバーを叩き込む。Iceも垂直落下式ブレーンバスターを阻止してブレーンバスター式フェースバスターを敢行。顔面蹴りを見舞うと、後頭部にCruellaを叩き込む。タイチも石井ばりの垂直落下式ブレーンバスターで意地の逆襲。ダブルダウンに持ち込んだ。
同時に立ち上がった両者はフロントハイキックの打ち合いを展開。制したタイチが顔面蹴りを見舞い、Iceが1カウントで返してもローリングエルボー、ショートレンジラリアットを次々に叩き込む。ジャンボ鶴田ばりに右腕を突き上げると、急角度のバックドロップホールドを爆発させた。が、Iceはギリギリでキックアウト。ブラックメフィストを食い止めると、脇腹に噛みついてから顔面にヒザ蹴りをグサリ。パワーボムの体勢からコーナーにセットすると、一人K.O.Bを敢行。タイチも何とか肩を挙げ、極星十字固めで丸め込んだが、3カウントは奪えず。Iceがヒザ蹴りを顔面を射抜くと、Cruellaを繰り出した。
キャッチしたタイチはスライディングラリアットで逆襲。ジャンピングハイキックをさく裂させる。ナックルパンチをぶち込むと、天翔十字鳳を繰り出したが、Iceがキャッチしてヘッドバット連打を浴びせる。顔面にも頭突きをぶち込むと、ランニングエルボーをグサリ。そして死力を振り絞ってのCruellaでダメ押ししてようやく3カウントを奪った。
激闘の末、Iceがタイチを破ってG1出場権を手にした。試合後、マイクを持ったIceは「クソ生きとんな。プロレスやっとるとよ、急に泣きそうになるんだ。理由もなくニヤニヤしちまうんだ。これが夢じゃねえかって怖くなるんだ。ああ、プロレスラーになってよかった」と胸の内を吐露。「タイチ、俺はよ、別に黒パン下っ端時代からおめえと話したことねえけど、おめえのこと深いとこまで知らねえけど、俺はお前が好きだ。この団体のためによ、いろいろ発信したりよ、リング上では真正面で全て受け止めてくれる。俺もキャリア短えし、この業界のこと、ようわからんけど、1個だけわかんだ。タイチっていうプロレスラーは新日本プロレスによ、絶対必要な存在なんだよ」とタイチへの感情をむき出しにした。
「お前ら世代のレスラーにはよ、俺にはない強さがある。これはよ、言葉とか会話じゃわかんねえんだ。リング上で体で、痛みで、魂で感じるもんなんだよ。タイチ、俺と関わってくれて、新日本プロレスで戦い続けてくれて、俺をまた強くしてくれて、ありがとう」。そう敬意を表しつつ感謝したIceは倒れたままのタイチに歩み寄って言葉を交わした。そしてリングを降りたタイチに向かって「1個わがまま言わせてくれ。タイチ、もし嫌じゃなかったら、俺のG1 CLIMAX見といてくれよ。お前にだけは見といて欲しいんだ。頼むわ」との希望を伝えた。
「おい、後楽園。プロレスハイ感じたか? また明日からよ、クソみたいな現実、一生懸命生きようと思えたか? プロレスで。もしよ、クソみたいな現実に潰れそうになってもよ、お前らは一人じゃねえんだよ。何でか分かるか? プロレスが大好きでよ、プロレスを楽しみに生きとるヤツが画面越しにも会場にもたくさんいるだろ。前も言ったが、プロレスハイってのは、プロレスが大好きなファン、スタッフ、そして強えヤツがおらんと成り立たねえんだよ。だからよ、おめえら。一生懸命生きる理由として、心が潰れそうになった時の逃げ場としてプロレスハイを、この俺を利用しろ」。ファンに向けてメッセージを発したIceは「G1 CLIMAXよ、俺は初出場だ。俺とやるヤツ誰や? お前ら妄想するのもプロレスハイの一部だ。今年のG1、今年の夏でしか得られないG1 CLIMAXハイを共有し合おうか」と投げかけ、最後に「おめえらはよ、何も考えなくていい。ただG1 CLIMAXを感じろ! Let's get high! BIG UP!」と叫んで締めた。

