先日の「うどうのらじお」(ニッポン放送)で、リスナーからこんな主旨の投稿が紹介された。
「女の人はほぼ白、男の人は白か黒が多いんだけど、その中でイケオジ風、意識高い系を目指しているような男の人は、かなりの確率で赤いイヤホンをしている」
なるほど、言われてみれば思い当たるフシがあるような…。
ワイヤレスイヤホンを買う際、オジサン世代ほど決め手に欠ける。家電量販店の売り場で迷い、Amazonや楽天市場のレビュー欄を行ったり来たりする。結局、5000円以下の格安品で済ませるか、3万円台後半のAirPods Proへと思い切るか。その二択に落ち着きがちだ。確かに無難である。
そもそも大人の男のおしゃれには「差し色」という考え方がある。全体は黒や紺、グレーで地味にまとめておいて、どこか一点にだけ目を引く色を効かせる。イタリア人がよく使う手で、その定番が「赤」だ。メンズ誌「LEON」が以前から繰り返し提案してきた、王道のテクニックだ。
日本流行色協会が示した2025年秋冬のトレンドカラーにはバーガンディ(暗い紫系の赤)や赤系が並び、2026年春夏も赤は差し色として継続している。
耳元に赤を持ってくる発想はにわか仕込みではなく、定石の再評価という流れの中にある。先の投稿で「イケオジ風ほど赤いイヤホンをしている」との指摘は、言われてみれば筋は通っている。
となると現実問題、どこの製品を選ぶか。手を出しやすいのが、Beatsの赤系モデルだ。狙い目は「Beats Solo Buds トランスペアレントレッド」。Apple傘下ブランドなので、iPhoneとのペアリングで悩むことはない。
メーカー希望小売価格は税込1万2800円。量販店やECサイトでは1万円前後、安いところでは9000円台で見かけることがある。AirPods Proの半額以下で収まる計算だ。
黒やネイビーのジャケットにも浮かない仕様
最近のこの種の赤は、中身が透けるスケルトン仕上げや光沢を抑えたトーンが主流で、黒やネイビーのジャケットにも浮かない。ただしノイズキャンセリングは非搭載、ケース側にバッテリーを持たない割り切った設計である。
静寂性を最優先する向きには、ANC搭載の「Beats Studio Buds」Beatsレッドが比較候補に挙がる。こちらは実売1万1000円台で流通。性能で選ぶならSONYやBOSEの上位機が優等生で、AirPods Proは絶対的な定番だ。Beatsの赤は性能だけでなく、見た目までセットで買う一台、ということになる。
考えてみれば、イヤホンは毎日つけて街を歩くものだ。スーツやネクタイにはそれなりに気を遣うのに、耳元だけ無頓着というのも妙な話である。
安物でお茶を濁すでもなし、白いAirPodsの群れに紛れるでもなし。周りが白か黒に流れる中で、ひとり赤いイヤホンを耳に挿す。そのちょっとした勇気が、ただのオジサンをイケオジに見せるのだ。
(ケン高田)

